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財政制度分科会(平成25年10月16日開催)記者会見

平成25年10月16日
財政制度等審議会 財政制度分科会


〔吉川分科会長〕 では、私のほうから、いつものように会議の概要をお話しさせていただきます。

 本日、14時より財政制度等審議会財政制度分科会を開催いたしました。本日は3時間の会議ということです。前半、後半あったわけですが、前半は防衛関係予算、これにつきまして、まず事務局よりご説明をしていただいて、続いて社会保障予算、第1回目ですが、これも事務局から簡単な説明をしていただいた後で、高橋泰国際医療福祉大学大学院教授から、医療提供体制改革についてプレゼンテーションしていただきました。

 それでは、これもいつものように各委員とのやりとり、各委員のご質問ないしはご意見、ご紹介させていただきます。名前は伏せて、ある委員というような言い方ですが。

 まず、前半、防衛関係予算であります。防衛関係予算について、お一人の委員から、この質疑はお手元にもある事務局の説明資料に基づいてやっていますので、防衛関係予算、資料1だったですかね。13ページに各国の国防予算、ドルベースでの予算各国比較がなされているけれども、人件費の割合等の内訳が必ずしもわからないと、防衛という観点からすると必ずしも正確な比較になっていないのではないかというような、そういうご指摘もあったんですが、それに対しては、もちろんデータには限界があるのだけれども、やはり国際比較が一応できるデータで、とりあえずは国際比較をやっていることは大切なのではないか。公表されているものを最大限活用した資料なんだと、こういうお答えがありました。

 それから、もうお一人、別の委員の方からは、足元の予算については中期財政計画のもとで、基礎的財政収支の総額をコントロールすることとなっている。もし防衛関係費を膨らませるというのであれば、当然ですけれども、他の経費を抑制しなければならないということになる。それはいろいろ問題もあるから、ここでは防衛関係費を仮に伸ばさないという前提で議論すると、防衛関係費の要求は人件費の増を除いても、なお数百億円伸びている。どこでこの伸びを抑えるのかと、こういうご質問があって、それに対して事務局から、26年度予算の歳出ベースをめぐる調整の対象は主には一般物件費部分ということになると、そういうお答えがありました。

 それから、同じ委員の方ですが、もう一つ質問をされて、防衛省の26年度概算要求では新規後年度負担が大幅に伸びている。つまり、一旦、予算でコミットすると、根雪のように後の年度にも負担が及んでいくという、そうした新規後年度負担が相当伸びる要求になっているけれども、この金額をきちんと見直すべきだと考えるが、そういう理解でよいかとご質問がありました。

 これに対する事務局のお答えが、後年度負担の要求については、26年度でそれを認めると、その次の27年度以降の硬直化要因となるので、大きな懸念材料だと。したがって、防衛省としっかりと調整していく、こういうお答えがありました。

 それから、もうお一人、別の委員の方、この方は質問というよりはご意見でありましたが、日本は部品製造のレベルは高く、海外から供給者としての期待が高い。ただし、完成品も自前でつくれるようにということを、やはり心がけないといけない。

 それから、米国においては、軍事技術について政府と民間をブリッジする機関がある。日本も同様の仕組みが一層整備されれば、民間の能力も上がるのではないか。

防衛予算について、政府も統合運用、さらに省庁間連携、例えば自衛隊、海上保安庁などの連携、こういうことも視野に入れることが、予算効率化のためには重要なのではないか。

 以上、幾つか述べましたが、いずれも同じお一人の委員の方からの、これはご意見でありました。

 それからまた、別の委員の方は、配付資料の21ページから22ページの図表に言及されて、冷戦が終結してかなり長い期間がたっているけれども、ロシアやドイツなどでは、戦車、火砲の削減が相当進んでいる。これに比べると日本ではそれがまだ進んでいないのではないか。日本では削減が十分に進んでいないのではないか。こういうご指摘がありました。

 これに対して事務局から、戦車、火砲は随時の防衛大綱で目標体制数は減らしてきているものの、実際にはまだそこまで減っていない。引き続きしっかりと議論していく必要がある。こういうレスポンスがありました。

 同じ委員の方は、防衛予算について、人事制度改革による精強性の確保について、春に財審が出した建議でも力強く提言したんだけれども、その後の経過報告を教えてほしいと質問されました。

 それに対して事務局からは、人事制度改革について、従来、ピラミッド構造への転換ということを財審として提言していただいているけれども、実際には各自衛隊の機能に応じて丁寧に議論する必要がある。また、高齢の自衛官に退職してもらうとしても、退職後のあり方もあるので、幅広い問題がある。防衛省と事務的にしっかりと話を続けると説明がありました。

 また、別の委員の方からは、防衛予算の中には、基地対策のための特別調整交付金というものもある。これについても精査する必要があるとのご指摘がありました。

 これは、前にも別の委員の方が同じようなことを言われましたけれども、後年度負担については26年度予算で増え過ぎると、先ほどお話ししたとおり、27年度以降の後年度の予算が硬直化する危険がある。こういう点も考慮に入れて、バランスのとれた姿とすべきだ。そういうご指摘がございました。

 以上、前半、防衛予算についてご紹介しました。

 続けて後半ですが、テーマは先ほどもお話ししたとおり、社会保障予算、これは次回もまたありますので、社会保障予算の第1回目ということになります。

 事務局からは、もう既によく知られている、消費税率が上がった後のお金の使い方といったようなことの簡単な説明もあったんですが、本日の財審での議論のメインは、先ほどもお話しいたしましたが、国際医療福祉大学大学院の高橋泰先生、先生はお医者様でいらっしゃるわけですが、この高橋先生から、今後どのようにして日本の医療提供体制の再編を進めていくべきか、この点についてプレゼンテーションをしていただきました。皆様のお手元には、高橋先生のレジュメが配付されているかと思いますが、高橋先生からは、大きく日本の医療提供体制の問題点を指摘されて、そして、その問題を解決するためには、どのような手順で、どのような改革を進めていくことが必要であるか、大きくそういう流れでお話ししていただきました。

 まず、現在の日本の医療提供体制の問題として3点ある、大きく言ってですね。

1点目が、医療資源レベルや医療需要の推移の地域差が大きい、こういうご指摘がありました。

それからもう一つは、高度急性期の病院で医療密度が低い。これは特に米国との比較でお話があったと思いますが、要はそうした病院にお医者さん、あるいは看護師さんの密度が低い、病床当たり、あるいは患者さん当たり、米国と比較した場合には、お医者さん、看護師さんの数が少ない。それに対応してというのも変ですが、入院日数が長い。一方、米国はちょうどその逆になっており、お医者さん、看護師さんが非常に数が多くて、入院日数は短い。こうした日本の特徴は問題だというふうにして高橋先生からはお話がありました。それから、ちなみに、それがなぜ問題かというのは、高橋先生からは、医療はやはり、入院日数が非常に長くなるよりは、高密度の医療を短期間に提供したほうがはるかに効率がいいんだと。あるいは、患者にとっても、その後の経過もいいんだと、こういうお話だったと思います。

そして、3点目、医療機能の分化が進んでいない。この点も日本の医療供給体制の大きな問題だと、こういうお話がございました。

 先生のお話では、非常にわかりやすい表現ですが、医療機関をとことん型、それから、まあまあ型、そういう2つに類型を分けてお話をしてくださいました。その内容自体は、先生のレジュメの中にもありますのでスキップさせていただきます。

 以上3点の現状の問題点を指摘された上で、先ほども言いましたが、どのような手順で、どのような改革を進めていくべきか。

 大きな流れとして、まずは、今後の医療提供体制整備の方向性を示すために、地域ごとの医療機能別の基準病床数を示し、過剰な区分の病床は新設できないようにすること。こうしたことも踏まえて、都道府県は、地域ごとの「医療機能別目標病床数」と「現在の医療機能別病床数」との乖離の解消を目指し、将来の地域の医療ニーズをも反映した「地域医療ビジョン」を作成する。そうしたビジョンを作成した上で、補助金により、地域の現状を「地域医療ビジョン」により近い体制になるよう誘導する。「地域医療ビジョン」や補助金による誘導等で、医療提供体制改革への道筋をつける政策を先行させた後に、診療報酬において、配分の見直しを行う。

 大きく言いますと、とにかくビジョンを明確に示す。特に機能別の病床数、数値というのが重要で、都道府県が主体になる。そして、お金に関しては、補助金ファーストということですかね。そうしたビジョンの作成、そうした方向への改革を踏まえて、補助金も使いながら、最後に診療報酬、このような流れで説明されたと思います。

 この高橋先生のプレゼンに対して、各委員の方々が、主としてご意見を述べられたというふうにご理解いただければいいかと思います。

お一人の委員の方は、診療報酬の適切なあり方について、全体の財政健全化の中で、抑制はきちっとやっていただく必要がある。全体を通じて、よく自然増、医療の高度化といった文言が目立つけれども、要はコスト増だということを国民に理解してもらう必要がある。こういうご意見を述べられました。

 もうお一人、別の委員の方は、日本の医療供給体制の1つの大きな問題は、診療報酬が出来高払いであるということだ。こうした制度のもとでは医療費を削減するというインセンティブが働かない。こういうご指摘です。この方は、それをどうやって変えるかということについては、いわゆる包括払い、出来高ではなくて包括払いというようなことも、きちっと考えるべきだと。

 同じ委員の方、今、私が言いましたように、いわゆる包括払いをきちっと制度的に定着させる必要があるということだけれども、さらに立ち入って、要は包括払い、DPCですか、これを現行でも病院等、既に導入されているということだけれども、これは1つの病気に対する包括というのではなくて、1日当たりの医療行為に対する包括払いだと。要するに、例えば盲腸の場合に包括払いで幾らだというのではなくて、盲腸の場合、1日入院に対する包括払いだということになる。この方のご意見は、病気当たり、疾病当たりということも含めた包括払いというような方向で改革を進めるべきだ。そうすれば真に実力のある病院というのは急性期病院として十分残っていくだろう、ということでございました。

 もうお一人の委員の方は、高橋先生のプレゼンを受けてということですが、地域特性への配慮ということは課題であるということはよくわかった。この方は、国民会議の議論にも言及されて、そこでもあったように、診療報酬のみで誘導するのには無理がある。やはり補助金を使うということが確かに必要なんだろう。こういうようなお話がありました。

 それから、また別の委員の方は、ご意見ですが、補助金について、都道府県で目標を決めるなら、都道府県からお金を出すべきではないか。こうしたご意見を述べられました。

 それから、もうお一人の別の委員の方は、診療報酬について、やはり包括払いを進めるべきだ。そのことには自分は賛成だけれども、そもそもの診療報酬のあり方そのものについても見直す。要するに診療報酬のレベルだけではなくて、包括払いなども含めて診療報酬のやり方について、さらに改革を進めるべきではないか。また、保険者のあり方も、もう少し保険者が物を言う保険者ということですかね。保険者のあり方を通じて改善させることも考えるべきだ。こうした意見を述べられました。

 大体、私のほうから会議の概要ということは以上でございます。

〔質問〕 幾つか質問させてください。まず、防衛関係の予算に関してなんですが、最後のところで、予算効率化のために必要なところは一般物件費をどう削っていくかだというふうに先生のほうで、お話しされましたけれども、それについて、では具体的にどうやっていこうというところまで踏み込んだ話し合いというのはありましたか。

〔吉川分科会長〕 いや、それは特にありませんでした。念のためにページだけだと思いますが、主計官から答えてください。

〔中村主計官〕 資料でいうと10ページのところでして、委員からのご指摘は、結局、人件・糧食費、歳出化経費、一般物件費とありますけれども、結局伸ばさないという前提であれば、増えているので、どこか削らなきゃいかんですよね。そうすると、どこが土俵になるんですかと。これは資料のご説明の際に申し上げましたが、人糧というのは努力するとしてもなかなか変わらないし、それから、歳出化経費というのはもう契約で決まっているという話ですから、そうすると一般物件費のところが勝負の土俵になりますよということを申し上げたということでございます。

〔質問〕 また、人事制度改革の検討のところでは、いろいろ意見が出ていたようですけれども。

〔吉川分科会長〕 お一人の方の発言でございました。

〔質問〕 そこの指摘だけで終わったということですか。わかりました。

 あと、社会保障のほうで、社会保障はやはり予算の中でも一番大きく割かれている部分で、今回の議論を踏まえて、何かこういうようなところを提言しようというところが見えてきた部分はあるんでしょうか。

〔吉川分科会長〕 結論的には、今日は出なかったということです。先ほどもお話ししましたけれども、社会保障は2回、今日1回目で、次回2回目をやりますが、2回目のときに、今ご質問のようなことを当然議論すると思いますが、今日は、先ほどからご紹介しているとおり、特に医療の提供体制について、お医者さんである高橋先生からのプレゼンを伺って、それで委員の方々が意見を述べる、そういうセッションだったということです。

〔質問〕 防衛の面で、各委員の先生方の意見をお伺いしていると、増やしたほうがいいとか、増やすべきという意見はあまりなかったように聞こえたんですけれども、今日の会議の方向性として、例えば、防衛費の抑制の方向とか、大きな伸びを抑える方向とか、そういった認識の共有みたいなものはございましたか。

〔吉川分科会長〕 そうですね、1つは、今日の会議は言うまでもないことですが、財審ですから、わかりやすく言えば、防衛白書を議論するような審議会ではなくて、あくまでも財審ですので、それは財審の立場としては、国の財政ということから考えれば、これは全方位、いわゆる聖域はないという、財政は非常に厳しいわけですから、それぞれの分野、これは防衛に限らないですが、教育でも、あるいは公共事業でも、何でもそうだと思いますが、確かに大切な部分はある。そういう部分をきちっと守りながら、しかし、お金は厳しい。そこで知恵をどう出せばいいのかというのが、財審の立場ですから、今日の会議でも防衛予算をめぐるご議論、委員の皆様方が、それぞれ防衛予算についてどのようなお考えをお持ちなのか、それはいろいろな考え方をお持ちの方が当然、委員の皆さん方の中にあると私思いますけれども、基本的には、やはり効率化をきちっと考えていかなければいけない。委員の方々皆さん、防衛は非常に大切だという気持ちは一方でお持ちなんだろうと思いますけれども、そういう中でもお金の使い方をきちっと工夫していかなければいけない、こういうような議論だったろうと思います。

〔質問〕 ちなみに、増やすべきというご意見はありましたか。

〔吉川分科会長〕 増やさなければいけないだろうという、正面からのご指摘はなかったと思います。

〔質問〕 防衛の調達改革に関する問題提起のほうで、特に委員の方から意見というのは。

〔吉川分科会長〕 調達に関して、どなたか委員の方がご意見を述べられたかどうか。そういうご質問でよろしいですか。

 先ほどの私の説明の中で、調達という言葉をきちっと使わなかったかもしれませんが、お一人の委員の方の、これは質問というよりはご意見ですけれども、確かに防衛関係の調達についても統合運用による効率化というのは大変に重要だ。それで、政府でも統合運用、さらには省庁間の連携、ここら辺、先ほどご紹介したつもりなんですが、例えば自衛隊、海上保安庁など、連携に関してですね、そうした視点を持つことが予算効率化のために重要だと。これは、お一人の方のご指摘でした。

 私もこの分野、防衛の分野は詳しくないんですが、統合運用というのは、ご承知のとおり、大きく陸、海、空あるわけですが、その3つの陸、海、空の中で統合調達、運用と、そうしたほうが予算が効率的に使われるだろう。そういうご指摘がございました。

〔質問〕 人件費のところは、各国比較がないとか、あと、春の建議からの経過という話でご説明があったと思うのですが、では、具体的に人件費をどう抑えるかとか、年齢構成が高齢化しているのを見直す方策とかについて、具体的な突っ込んだ提言とか意見だったり、議論はなされたんでしょうか。

〔吉川分科会長〕 今日は全くなされなかったと思いますね、その点については。

〔質問〕 よろしいでしょうか。では、あとは個別でよろしくお願いします。ありがとうございました。

〔吉川分科会長〕 どうもありがとうございました。

(以上)

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