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財政制度分科会(平成25年5月14日開催)記者会見

平成25年5月14日
財政制度等審議会 財政制度分科会


〔吉川分科会長〕 それでは、早速私のほうから、一応内容はいつものようにご報告いたします。

 本日の16時より財政制度等審議会財政制度分科会を開催いたしました。今日の会議は2部構成ということなんですが、お手元に資料は行き届いているかと思いますが、前半、まず野村・インターナショナルの池田シニアエコノミストから、欧州危機と財政規律強化の取り組みについて説明をしていただきました。それが前半です。後半、事務局から各論ですが、地方財政、社会資本整備、防衛関係、文教関係、4つのテーマについてご説明いただき、質疑応答をしたということでございます。

 毎回ですが、資料の説明は、資料がお手元にありますので、慣例ですが、ご説明いたしません。

 以下、委員の皆様方のご意見を、名前は伏せた形になりますが、ご紹介させていただきます。

 先ほどそちらから初めに言っていただきましたけれども、時間の都合もありますので、資料に関するご質問等は、恐縮ですが、私の会見を終えた後で個別に各主計官にしていただくというやり方でお願いできればと思います。

 まず前半、野村・インターナショナルの池田さんのプレゼンテーションに関してなんですが、これはお手元にあるパワーポイント資料を使っていただいて、かなり詳しく、池田さんのほうから私たちにレクをしていただいたということです。したがって、委員からのご意見、ご質問はそんなには時間的にもありませんでした。

 そこで、特にここでご紹介したいのは、一番最後、つまりパワポの資料を見ていただければわかるんですが、ヨーロッパのいろいろな事実関係等を詳しく説明してくださったんです。ですから、内容はそういうことなので、特に質疑ということですと、池田さんのプレゼン資料の一番最後のところでしょうか、要するに日本の財政健全化に関するインプリケーションということで、この点について、委員の方から、財政健全化を進めていくには、その必要性について国民が共通の認識に立つことが何よりも大切だというご意見がございました。委員の方からのご意見としては、紹介するとしたらこの点かなと思います。

 時間もありますので、続いて、先ほど申し上げた個別の論点ですね。各論につきまして、地方財政から、また例によって各委員の方のお名前は伏せた形でご紹介したいと思います。

 まず1番目が地方財政です。この地方財政については、複数の委員の方から同じ論点についてのご発言がありました。それはどういうことかといいますと、要は歳出特別枠、別枠加算ということなんですが、こうした施策はリーマンショック後に危機対応として一時的に導入されたはずの歳出特別枠や別枠加算であるから、これは廃止すべきであるというご意見です。また、少し違った表現ですが、同じことですが、積算根拠のない歳出特別枠や別枠加算により交付税が増額され、国の財政が悪化しているのは問題だと、こういうところは廃止すべきだというご意見。それから、これはまた複数の委員の方のご意見が一致した論点として、財政的に東京一極集中が進み、国際的に地方税割合の高い国が水平調整を導入する中、我が国も水平調整は避けられない。そうした中、国が関与せず水平調整を行うことを考えないといけないのではないかと。これは複数の委員の方からご意見がございました。

 もう明確かなとは思いますが、繰り返しになりますが、1番目の地方財政につきましては、要するにリーマンショック後に危機対応として一時的に導入された歳出特別枠や別枠加算は廃止すべきだと。それから、国が関与せずに地方間での水平調整を行うということをもっと考えるべきだというご意見でした。それぞれの論点、複数の委員の方々からご発言がございました。

 それから、続いて、社会資本整備ですが、これはまずお一人の委員の方から、将来、社会で真に必要かつ財政的に支えられるインフラの量が一体どれくらいかを把握するため、データの整理をする必要があるというご発言がございました。同じ委員の方が、それに続けて、今後の人口減少・高齢化の中で、現在のインフラの量をそのまま維持することは、1人当たりの財政負担を考えると、ほとんど困難になるというご発言もされています。

 それから、もう1人、別の委員の方のご発言ですが、社会インフラについてはダウンサイジングを考えないといけない時代になったんだけれども、ダウンサイジングは、放っておくと地方がなかなか動かない。したがって、制度面などで国が後押しした方がスピード感が出るのではないかというご発言がございました。

 それから、また別の委員の方は、地域の衰退が深刻化しているが、さらに人口減少・高齢化が進む中にあって、まさにこれからの10年はコンパクトで持続可能なまちづくりを進める最後のチャンスだと。地方財政の改善にも資するコンパクトシティの実現に向けて早急に取り組むべきというご意見がございました。

 それから、次の論点は、かなり重なるところもあるんですが、お一人ずつの委員のご発言として紹介しますと、要は、これからはソフト中心で対応することを基本とすべきではないかと。ハードよりもソフトで対応することを基本とすべきではないかというご発言がありました。

 また、別の委員の方は、ほとんど同じことですが、防災対策はとかくハード整備が優先されがちだが、特に低頻度大規模災害については、ソフト面による対応を中心に考え、ハード整備で補うくらいの感覚が適当だというご発言もございました。

 もうお一人の委員の方は、災害対策等、ソフトだけというわけにはいかないですから、ソフトというのはIT等、当然技術の変化というのはいろいろあるわけですから、それを踏まえた適切なソフトの設計ということだと思いますが、そうしたソフトを中心にやるべきなんだけれども、またそれに対応した、しかるべきハードにつくりかえていかなければいけないというご発言がございました。

 今、紹介しました3名の委員の方は、要するにキーワードはソフト中心ということだと思うんですが、それぞれ少しずつ表現の違う形で、要は防災対策というと、すぐハードというイメージもあるんだけれども、ソフト中心が大切だということだったと思います。

 それから、またもう一人別の委員の方のご発言を紹介させていただきます。この委員の方は、2つご発言されていますが、まずまちづくりを進めるに当たり、環境に優しい、エネルギー効率が高い、安全で暮らしやすい、などのテーマを基本にして、特区の事例をたくさんつくるとよいのではないかというご発言をされ、これが1つですが、同じ委員の方、インフラの維持・管理に当たっては、予防保全の考え方が重要であると。新技術やITを駆使すれば、効率化を図れるケースはたくさんあるというご発言をされています。

 以上、社会資本整備です。

 時間もありますので、続いて、防衛ですが、防衛はまずお一人の委員の方が、人事制度の改革は非常に重要だと。頭でっかちで足腰の弱い自衛隊になっているというのは憂慮すべきことだ。若い人をしっかり確保して、早期に退職をしてもらうことにより、うまいぐあいに人材を回転させていくべき。現在、若者が普通教育を受けて学校を卒業しても、就職が困難であることが問題となっており、専門教育を受け直す人もいる。こうした事態に鑑みればということでしょうか、自衛隊はさまざまな技術を得られるところでもあるので、募集に際して、これをアピールしていくことが考えられるのではないか。以上、お一人の委員の方のご発言です。

 それから、もうお一人、別の委員の方の発言として、若年サイクルを円滑に回していくためには、退職後の姿をしっかり示すことが重要なのではないかというご発言がありました。

 それから、最後にもうお一人の委員から、調達につき、2年もの納期のおくれやコストの上振れがあるという事例が配付資料の中にあったわけですが、そうしたことは、民間の感覚としてはあり得ない。仮に有事の際に必要なものが必要なときに届かなかったり、余計に予算がかかるようなことがあってしまっては大問題だと。商品開発のためには、しっかりとした計画が必要であり、それに基づいて改革を行っていくことが通常であると考える。同じ委員の方が、予算管理者として見積もりの上振れの要因分析をしっかりやり、このような問題の再発を防ぐことが肝要であると、このように続けられています。

 以上、防衛です。

 最後に文教ですが、これはまずお一人の委員の方のご発言ですが、単に教育費を増やすよりも、使い方を考えることが重要である。費用対効果に基づいた議論をすべきであると。

 もうお一人の委員の方、別の委員の方は、高校無償化に関して、国の関与は限定的にすべきだ。この委員の方は、もう1つご発言がありまして、教育費については、まず果たすべき政策目標があり、その達成にはどのようなロードマップが必要なのかという議論が必要である。

 それから、もうお一人、別の委員の方のご発言は、高校無償化に関してのご発言ですが、所得制限は実施すべきだが、世帯としての所得で見るべきと。これはどういうことかというと、この委員の方の挙げた例は、例えですけれども、例えば、主として共働きを念頭に置いてだと思いますが、主たる稼ぎ手の方が、何でもいいですが、550万と、配偶者が450万というと、世帯としては1,000万になるわけですが、主たる所得の稼ぎ手ということですと、550万になると。これは、実は世帯として見れば1,000万であるわけだから、要は所得制限というときに、主たる所得の稼ぎ手の所得で見るか、世帯全体としての所得で見るかと。いわゆる共働きの場合には相当違いが出てくる。やはり世帯の方で見るべきだというのが、この委員の方のおっしゃりたかったことだと思います。

 それから、続けますが、もうお一人、別の委員の方のご発言ですが、教育については、国家レベルで教育のあり方についての考え方を明示しなければならないというご発言をされて、同じ委員の方、もう1つ発言をされて、地方は高校教育、国は義務教育の小中学校に特化すると、国・地方の役割分担を明確にすべきだというご発言をされました。

 それから、もうお一人、別の委員の方のご発言ですが、教育は国家百年の計である。大局を見据えた予算編成が必要であるというご発言をされました。

 最後に、もうお一人、別の委員の方のご発言を紹介します。教育費について、まず量ありきとなっている印象がある。今の日本の教育に何が足りないかを明らかにしないまま、今の財政状況でないものねだりをしても仕方がない。こう発言されて、同じ委員の方がもう1つ、高校無償化については、それが既得権益化する前に即時に見直すべきであるという発言をされました。

 私からは以上です。

〔質問〕 冒頭出た地財の関連の別枠加算の取り扱いなんですけれども、先生ご自身はどのように考えていらっしゃるのか。

〔吉川分科会長〕 それは勘弁してください。私は委員の皆さん方から出た意見を紹介するためにここにいるわけですから。

〔質問〕 今の歳出特別枠と別枠加算についてですが、これは委員の皆さんの総意として、廃止すべきだというお考えなのか、それともあくまで一部の人に限られたものなのか、それは。

〔吉川分科会長〕 いや、一部といいましても、財審一般ですが、一般論で、やはり同じ論点について3人、4人の方が同じようなことをおっしゃるというのは、やっぱり全ての問題じゃないと思うんですよね。やはり委員の方々がそのことについてはこうだろうという強い思いを持っていらっしゃると思うんですよ。また、さらに言えば、3人、4人くらいの方がおっしゃると、それから後の方は、またあえて、私もそうだ、私もそうだということはおっしゃらないわけで、それ以上はもう皆さん繰り返さないということだと思いますが、この点についてはかなりの委員の方が、3人、4人ですか、先ほど紹介した方々のご意見を共有しているのではないかなと私は思います。

〔質問〕 この歳出枠、特別枠の問題とか、社会資本整備の重点化とか、そういったことはずっと言われている話だと思うんですけれども、実際にそういった引き締まった予算というか、メリハリをつけた予算をやるためには、先生自身、どういったことが必要になってくると思いますか。

〔吉川分科会長〕 それは財審でも繰り返しているわけですが、日本の財政の状況は非常に厳しいわけですから、そうである以上、やはり歳出を、歳入増を図るといっても限界があるわけですから、どう見ても歳出の方もスリム化していかなければいけない。そういう目で見ると、財審の委員の方々、多くの方々は、まだ効率化できるところがあるではないか、賢くスリム化することができるのではないかという、いろいろなところでそういうご意見を持たれているのだろうと思っています。それが財政審の立場です。

〔質問〕 高校の授業料無償化の話ですけれども、先般、文部科学大臣が記者会見で検討しているというようなご発言をされたこともあったんですが、今回、財政審として、例えば所得制限を幾らぐらいにするべきだとか、何かそういう具体的な制度の話というのはありましたでしょうか、

〔吉川分科会長〕 ある委員の方が高校、義務教育ということであれば、国・地方の役割というのも少し分けてもいいのではないかとか、そういうような発言、先ほど紹介したような発言をされたということで、文科大臣の発言を受けてということは特に、それを受けての直接的な議論というのはありません。

(以上)

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