現在位置 : トップページ > 財務省について > 審議会・研究会等 > 財政制度等審議会 > 財政制度等審議会財政制度分科会 > 議事要旨等 > 会見の模様 > 「財政について聴く会」(平成24年10月22日開催)記者会見

「財政について聴く会」(平成24年10月22日開催)記者会見

「財政について聴く会」(財政制度等審議会 財政制度分科会)
記者会見

平成24年10月22日
「財政について聴く会」(財政制度等審議会 財政制度分科会)


 

〔田近分科会長代理〕 一橋大学の田近です。前回申し上げたように、財政制度等審議会の財政制度分科会ですけれども、会長は東大の吉川先生ですけれども、12月まで海外でのお仕事ということで、代理の私が進行を引き受けています。

 今日は、2つのテーマの議論をしました。お手元にあると思いますけれども、社会保障の生活保護と年金と、それから防衛関係です。お手元の資料1、社会保障予算というのをもとに、どんな議論をしたかということをご紹介したいと思います。

 資料自身の中身の具体的なことは、もちろんこの場で細かくは申し上げられませんので、ご質問等あれば、この後、主計官の方に聞いてもらうということでお願いします。

 それで、そもそもこの問題は、非常にはしょりながらですけれども、6ページをごらんになっていただいて、足元、平成24年、ほぼ4兆円、そのうちの国負担分というのは生活保護4分の3ですよね。したがって、ここに出ているように3兆円が国から出ていると。4兆円規模で3兆円の国費ということで、非常に大きな政府の負担になっている。それがどのように増長してきたかということに関して、るるここに書いてあるわけです。

 中身的に言えば、8ページをごらんになっていただくとわかるように、生活保護と一言に言いますけれども、いろいろな扶助と言いますけれども、から成り立っています。生活扶助、これは生活費ですよね。それから、医療扶助、これは病気にかかったとき。介護も入るんですかね。介護も。それから、住宅扶助、その他加算とかになります。

 資料はそれらについて各論、12ページあたりから、各論ということでさまざまな、それぞれの扶助について取りまとめています。それぞれについて説明すべきだとは思いますけれども、それをやっていたら、もう1回審議会になるので、どういう論点をまず主計官の方から提示したかということで、50ページをごらんになっていただきたい。

 ここに生活扶助、生活保護についての論点(まとめ)、生活扶助、医療扶助、住宅扶助とあります。生活扶助の本質的な、財政的に見て根っこの問題は、その金額を5年に1回検証していくわけですけれども、要するに一言で言うと、デフレに伴って所得水準も下がってくる。必要な生活扶助額も名目の金額でいえば下がってきているにもかかわらず、それが適切に反映されていない。その差額もかなり大きくなりましたと。これは数字についてご質問があれば、後で具体的にしていただくとして、要するに話としては、重要なことは、我々議論したのは、要するに生活保護をもらっている人が、もらい過ぎだからいけないという議論ではなくて、本来もらうべき人が適切にもらう。もらう場合も、その額はもらうべき人が受給資格を得る、そして、受給資格を得た人が適切な保障をもらう、そういうスタンスです。適切なということは、今生活費で見ると、その金額が実際の経済の力を反映していないという指摘です。これは具体的に数字をつけて言っています。

 それから、医療扶助のところも同じような問題ですけれども、やはり医療費を生活保護を受けている方が、ご本人で払わない。それに伴って、本人のモラルハザード、それから、受ける側の、供給する側のモラルハザード。資料に基づいて説明したいところですけれども、両方で深刻な問題が起きているだろうということです。

 そして、その具体的な提言、政策としては、生活保護においても医療費の一部の自己負担、自己負担というか、翌月、それは償還してもらうということで、ひとまず払って、翌月償還。

 それから、後発医薬品の原則化を図る。それからあと、医療扶助に伴うタクシー代ですけれども、これも数字を見ていただくとわかるように、我々のいわゆる納得できる水準にするべきだ。

 それから、住宅扶助についても、基本的には今申し上げたものと構造的な問題は同じです。

 その他加算については、母子加算を含めて政策的にやや難しい問題もありますけれども、その見直しも先ほど申し上げた筋立てでというか、考え方で必要だ。

 あと、先ほど何回か申し上げたように、全て、今申し上げたのについては、具体的な数字の裏づけをもって議論しました。

 要は生活困窮者の問題、一般的に扱っていますけれども、そこで主計官も指摘したし、フロアからも多くの議論が出たのは58ページです。これは、ここにいらっしゃる方ならばもう何回も見たという方もいらっしゃると思いますけれども、生活保護の保護率が都道府県別にごらんになっていただくと、上位の大阪が3.4です。潜在的に沖縄が出てきた、沖縄も高いんですけれども、沖縄、北海道。それから、下位の方が富山、これだけの格差がどうしてあるのだろうということで、これは指定都市でも、ほかのところでも、他のクラスの市についても同じです。やはり給付の適正化というのは必要なのだろうということの裏づけになるだろうということです。

 年金については、67ページで、ある意味で射程を絞って議論しました。私の司会している限り。民主党の一元化、所得比例、最低保障、その年金をどうするかという、そのアイデアをどうするかというのはスタンスではなくて、基本的にフォーカスを定めて、今の制度の中で、むしろ直ちにやるべき課題に近いものを取り上げました。

 第1は、物価スライドが停止されていることに伴って、結果的に高齢者の、年金受給者の給付額が増えたというか、実態的に増えているわけですけれども、削れなかったという問題。

 それから、それは68ページを見て、これはわかりやすい図だと思うのですけれども、上が実際支給されている年金額です。そして、本来の年金額ということで、調整したらば、これは下がるはずだったものが、累計で7兆、足元で2.5%。これが、これから法律に従えば、その穴を3年間に向かって特例水準について埋めていく。これが、だけど継続審議になっているわけですね。この問題が、これはだから、インデックスの話です。物価調整です。

 70ページが今回、財審でいい議論をしたなと思うのは、デフレ下のマクロ経済スライドです。マクロ経済スライドというのは、皆さんもご存じだと思いますけれども、2004年の改革で年金の給付額を調整していこうと。1つは、受給している人たちの寿命が長くなる。実態的に高齢者の数が増えるということですけれども、それから、出生率、子供の数が相対的に下がる、その2つの要因を加味して年金額を下げていくということです。これが0.9%ずつ下げていくという約束だったわけです。

 ところが、そこにデフレが続いたわけで、物価がマイナスになったら、もちろんマクロ経済スライドはできない。多少プラスでも、年金額は据え置きですから、十分できない。ということで、結果的にこのマクロ経済スライドが発動していなかったという問題があります。

 これについては、デフレ下であっても、これは執行すべきというのがここのペーパーの論点ですけれども、これを議論しました。

 それから、支給開始年齢、これは今の物価スライドとマクロ経済スライドに比べれば、やや長期というか、問題が非常に、もっと大きいという言い方はあれですけれども、制度の中身をさらに、今ある制度の中身を変えるという意味で、多少次元が違うかなと。この点について議論をした。

 フロアというか、部会全体としては、生活保護については、概ね、やはり50ページの、個別にどれどれとは言いませんけれども、やはり受けるべき人が受けて、受ける人は適切な保障を受けるという精神から考えて、ここで議論したような適正化が必要だという概ねの議論を得ました。

 ただ、一部の方からは、後発医薬品の原則化といっても、それは生活保護の人に決め打ちというのはおかしいではないかと。医療制度改革全体の中で、これをショーアップして、適用すべきだという議論もありました。ただ、考え方全体としては、その方向性は同じであったと思います。

 そして、あと、非常に大きな議論としては、ここまで例え、先ほど申し上げたように、地域間でこんなにばらつきがある。こういうときに、この制度を全体としてどうウオッチするのか。そこにおける国の関与というか役割は何ぞやと。この答えはもちろん今日出るような問題ではないし、論点としてあった。そもそもこれは地方が本来やるべき仕事を、これだけの保護率の格差を前にどう是正するかという問題は古くて新しい問題ですけれども残されていると思いました。

 そういうわけで、全般的に私の司会して聞いている限り、先ほどのとおり方向性については一致して、一致というか多くの議論がありました。ただ、具体的な進め方については、もちろん異論というか、より注意深くというのがあったと思います。

 年金については、これはもうほぼ異口同音というか、物価調整、物価スライド、マクロ経済スライドのデフレ下での発効ということに対しては、非常に強い意見というか、これは非常に必要だと。そしてまた、個人的な意見としても、高齢者の中でも負担のできる人、できない人がいるのだという話がありました。

 大体、そんなところが社会保障の予算だったと思います。政務官もいらっしゃるので、少し追加的なことを申し上げて。

〔柚木大臣政務官〕 ほぼ網羅的に田近分科会長代理の方からおっしゃっていただいていますので、私の方からも最後に少し発言させていただきましたのは、特に今回、生活保護ということでして、私も地元の方とも、大体週末、2,000人、3,000人に直接接するのですが、一番言われるのが、今、この問題はその1つです。視点は2つなんです。1つは、消費税が上がる、あるいはデフレ下で雇用も厳しい、そういういろいろな厳しい状況の中で、財政を何とかするということであれば、やはり生活保護の適正化という視点はしっかりと取り組んでもらいたい。そういう財政的なファイナンスというか、適正化の視点です。

 もう一つは、それとも絡みはするのですが、不公正感、納得感といいますか、不正受給の問題も非常にクローズアップされていまして、そういった点を正してほしい。この2つの側面です。財政面と不公正感ということです。これは当然つながっていますが。

 そういう中で、今、田近座長代理からのお話にありましたように、やはり5年に一度の見直しによって逆転現象と言われる部分、正直者がばかを見ると、ともすれば言われかねない状況を解消していくという視点。それから、カットという側面だけではなくて、就労支援など、具体的な働いたらその分もらえていた部分との均衡点がありますから、その期間は損ではないかという発想、ディスインセンティブになりかねないので、その部分を事後調整するような就労収入積立制度というような具体的な提案も、後ほど主計官からもご説明あるかもしれませんが、そういったことも含めて、給付、保護よりも就労支援というところに重点化することによって、しかも短期間であればあるほど、早く脱却していただけるという部分も含めて、即効性、実効性のある視点を持って取り組んでいただく視点。

 それから、住宅扶助についても、この議論がなかなか具体的な議論が現在行われていない部分もあるということで、この財政審の中で、貧困ビジネスとかにもつながる部分もあって、これに対する実効的なそういった対策、それから、不正に対する厳罰化という視点も持って、これは偽装離婚とかの事例もあるわけですが、そういったあらゆる不正受給に対するペナルティも今回、少し厳罰化される方向の中で、そういった対応もしっかりととっていくと。そのあたりが生活保護の視点の中での適正化というか、不正受給の防止という観点から、それぞれの委員の先生からのご指摘も踏まえて、私の方からも財政フレーム71兆という、かなり、2兆7,000億円ぐらいの非常に厳しい、苦しい作業をこれから政府・与党会議、あるいは実務者会合の中で、私自身も出席させていただき、やっていかなければなりませんので、そういう意味では、この生活保護の適正化というのも1つの大きな論点だと。

 同時に、やはり今日もご意見あったのですが、最後のセーフティネットと言いますか、生存権の保障という面ですね。そういった点についても、これはしっかり踏まえながら、適正化の議論を進めていくということだろう。そういう話です。

 あと、年金については、先ほどもお話しありましたように、マクロ経済スライドの部分で、年間約1,700億円ですか、こういった部分の影響が出ている。もらい過ぎというか、払い過ぎという視点がある。そういう部分を踏まえて、法案も提出している中で、早くこういった是正については取り組むべきではないかという視点。

 それから、受給年齢、開始年齢の引き上げについては、これは無給の方、雇用の部分です。そういった部分が出ないような、ちゃんと対策をセットで引き上げについても、他国の状況も例に出しながら、つまり、日本は平均寿命、一番長いのだけれども、他国の方がもっと既に受給開始年齢引き上げスタートしているという状況を踏まえたときに、無給状態、雇用の面とかに配慮しながらも、やはりそういった世界の水準というかトレンドも踏まえながらの引き上げに向けた議論をしっかりとしていく。このあたりの視点についての議論をいただき、私の方もそれを踏まえて年末に向けての議論をしっかり進めてまいりたいと、そういう視点でご発言をさせていただきました。

 以上です。

〔田近分科会長代理〕 今、柚木政務官に説明いただいて、やはり4つのイメージ、聞いて、2つの口で説明した方がよかったのかなと思いますけれども、私の説明でも足りなかったと思うのは、就労インセンティブのことは非常に強く、何人の方からも出ました。やはり、無駄遣いだとか、ばらまきだとか、そういう議論だけではなくて、やはり働くインセンティブをどう高めるかというのに関してはありました。

 あと、先ほど、これ以上しゃべるとすると具体的な数字になりますけれども、私の印象的なことを言えば、やはり生活保護の件数の多い病院を見ていくと、入院している人が、生活保護の人が入院している人の100%だというような病院が上位100のうち72あったというようなところは、31ページですけれども、この辺の数字は後でごらんになっていただいて、今の説明、皆さんの方で補足していただければと思います。

 以上です。

 続けて防衛にいきますか。

 では、一わたり終わらせてから質問をお受けするとして、第2のテーマは防衛の話をしました。お手元の防衛関係費という資料ですけれども、防衛関係費のをお開きいただいて、まず、吉井主計官の方から説明があったのですけれども、24年度一般会計というところで、皆さんご存じのように、基礎的財政収支対象経費、この中に防衛費が入っています。これが4.7兆円です。

 そして、次のページで、本当に平成14年から、それぞれの一般会計の予算は厳しいことになっているのですけれども、その中でも防衛関係費の、平成14年との比較ですね。2002年になりますか。10年前ですね。比較が、5%ということ。

 あと、この4.7兆円がどうなっているかというところは、お手元の次のページもごらんになっていただいて、そういう予算の構造の説明があった後に、論点として、10ページがある。最初の数行は大切なので、あえて読ませていただくと、中期財政フレームにおいて、平成25年から27年まで、少なくとも前年度当初予算の基礎的財政収支対象経費の規模(71兆円)を実質的に上回らないことが求められていると。このような厳しい財政状況においては防衛予算においても引き続き抑制する方向で取り組む必要があることから、中期的・構造的な問題への取り組みを着実に進めることにより、新規後年度負担の水準を抑制しつつ、防衛計画大綱・中期防に沿った防衛力整備を進めていくべきではないか。

 つまり、一言で言えば、71兆円の枠の中でやらなければいけないと。そこでは、社会保障のいわゆる自然増が入ってくる、あるわけで、わかりやすく言えば、予算は押しくらまんじゅうというか、押す方が非常に強くて、残念ながら追い出されるというか、それで縮小しなければならない予算がある。その中の1つが防衛予算になってきているということです。

 そして、具体的な、主計官の方からの説明は、具体的な取り組みとして人事制度については、精強性を確保する観点や人的資源の有効活用を図る。わかりやすく言えば、もっと若い人を活用していくべきだと。

 それから、調達費用についても、さまざまな工夫がある。武器というのは、要するに入って、使ってから終わるまで大変な期間がかかるわけで、そういう防衛コストもさまざまな備品、装備に関するライフコストの管理、それから、さまざまな装備に関する国際開発、生産に関与するべき、参加すること。それから、装備品の高度化というような具体的な話です。あまり細かなことは私のキャパシティも超えていますけれども、資料的に言えば、16ページに人的基盤に関する改革のものです。

 ちょっとめくっていただくと、つけ焼き刃みたいな説明で申しわけないのですけれども、14ページに自衛官の年齢構成、平成3年から20年たつと、自衛官においても若い人がいなくなって高齢化が進んでいる。紫っぽいのが士という、いわゆる兵士です。その人たちが相対的に減って、幹部、准・曹というところが増えている。この構造をどう変えるかというところです。

 調達についても、私からあまり説明もできませんけれども、19ページをごらんになっていただくと、これも平成元年、24年、20年ちょいたつと、主要装備品の契約額と維持管理、メンテナンスの方にお金がかかります。ということは、今予算を新規につけたものは、最後まで考えなければいけない、そういうことを意味しているわけです。

 それが、めくっていっていただくと、21ページにライフサイクルコストとか、それから、PBLというのがありますが、これは何だっけ。

〔事務局〕 一言ご説明しますと、PBLと申しますのは在庫管理などの部品補給に対して今まで自衛隊がある程度備品をもって対応してまいりましたが、一括してかつ長期契約の民間に対し発注する契約でございます。長期契約でございますので、契約の幅が広がりますのでいろいろな効率が図られるかと思われます。引き続き検討してまいりたいと思います。

〔田近分科会長代理〕 続いて、国際共同開発、生産の必要性とか、そういう中で武器輸出三原則と、これは政治的な話かもしれませんけれども、そういう中で日本としても装備品の開発を図っていける余地が増えた、可能性が増えたということです。これは、皆さんの方がご存じだと思います。

 25ページは、今申し上げたことで、調達に関しても知恵を働かせて、繰り返しません、働かせるべきだということです。

 これに関して議論を行いました。スタンスとしては、我々の議論としては、もちろん国防、防衛の重要性というのは、今の政治的な情勢で疑う人はいないのですけれども、予算全体としては、基礎的財政収支対象経費71兆円の枠を守りつつ、どういう国防を行うのかというのが予算のたがです。それで、議論が出てきたのは、それはもちろんわかるけれども、今の政治的な状況の中で国防ということの重要性をしっかり考えてもらいたいということです。これは何人の方からも出ました。

 そういう議論に対して、あまり予算のことばかり言うと、閉じ込めてしまうような議論かもしれませんけれども、選択と集中というところで、今までの政治状況と変わって、島嶼部の防衛が守りを固めるということでも、これまでの戦術をどう有効的に改革していくか。ただ、これは防衛大綱や中期防というのは10年と5年でしたか。サイクルで決めているわけで、それに対して今も前向きに検討されていると思いますけれども、今日の説明自身は大綱、中期防を前提にしていた。それに伴って、やや委員の方から、その全体的な流れとの関係はどうなのだということは出ました。

 あと、そういうことで厳しい中期フレームワークの71兆円のたがの中で、どう有効な国防、防衛予算を措置するのかということで議論されました。政務官の方からも、貴重なコメントがありまして、防衛予算については人事制度、調達費だけではなくて、広報外交への対応も含めて質を高めていくべきだというところで、やや私見になりますけれども、やはり財政の厳しさというのが至るところに、議論にじわじわというか、浸透しているというのを、皆さんの議論を聞きながら私も感じました。そういう中で、どう予算を適切に配分するかという責任と課題が、より強く突きつけられているというのが今日の実感でした。

〔柚木大臣政務官〕 分科会長代理に触れていただいたのですが、私は短く二、三申し上げました。それぞれの委員の先生方のご意見を踏まえて、自衛力強化、これは日米同盟の再強化も含めて、そういった視点は1つしっかり持ってと。それから、先ほどおっしゃっていただいた、国際世論形成に資するような広報外交の強化ですね。これは、ちょっと外務省の関係にもなりますが、それぞれ防衛省、外務省、それぞれ重複する視点があると思いますので、それぞれの主計の方とも、そういうお話もさせていただいて、いずれにしても質的強化、質的転換を図っていく。あまり声高に言う必要はないのですが、今、若干緊張が生じているエリアに対しての、これは緊張関係をあおるという視点ではなくて、備えあれば憂いなしということで、今回も対潜水艦の哨戒機であるとか、一定のそういう部分も含まれた予算要求だと承知しておりますので、そういった部分も含めた質的強化というものを、しっかり視点を持ちながら、この予算編成に取り組んでまいりたい。

 もう一つは、先ほどもありましたが、これは全体的に、やはり71兆、財政スキームという部分もありますから、外交、安全保障の部分が必ずしも予算フレームだけでやるべきではないという視点は当然ありますが、でき得ることならば、やはり財政スキームとの両立を図りながら、質的転換、質的強化によって、予算の総額という部分以上に中身の部分で強化を図ってまいりたい。そういう視点で発言をさせていただきました。

 あと、人事制度改革、調達制度改革についても、たまたま私の弟が現役の自衛官で28歳です。前線に立つ部分の、これは役職上の、役割上のいろいろなリスクの部分等の評価とかも含めて、やはりそこの部分での自衛力の質的強化を高めていく部分と、今の年齢構造の部分のトレンドを、どういう形で、雇用の確保も同時に考えながらも、やはりそれは質的強化に資するようなトレンド自体の、やや政策的な取り組みを含めた変化を促すような、そういった取り組みについても、私自身も必要性を認識しながら、それぞれの委員の先生方のご発言もお聞きしておりました。

 以上です。

〔質問〕 論点、多岐にわたっているのですが、まず、生活保護についてなんですが、50ページの生活保護についての論点というのが挙げられていて、基本的には、多くの委員からは、ここに挙げられた論点の方向で適正化を図っていくという方向で意見の一致を見たということでいいのでしょうか。

〔田近分科会長代理〕 意見の一致というのは、何というか、決をとったわけではないですけれども、先ほど申し上げたように、やはり生活保護というのは、手を差し伸べる、救済すべき人は救済して、一たび救済したときには、その適正化を図るべきだということの、その後段の適正化を図るべきだという議論の中では、そこで挙げた生活扶助、医療扶助、住宅扶助、その他加算等、これは、もうこれ自身も今急に出てきた論点ではないですけれども、これに関しては反対する人はいなかったという言い方の方がいいのかもしれない。

 あと、先ほど申し上げたように、就労インセンティブの話は、ただ難しい点もあるとは思います。そもそも働けないからもらったのだろうという自己撞着みたいなところはあるかもしれませんけれども、その点については、今後、知恵を出していくべきだというところです。

〔質問〕 ごめんなさい、重複するところもあるかもしれませんが、まず、委員の意見の中で、やはり適正化すべきだという意見の中で、一番多かった理由というのは。もらうべき人がもらっているとか。

〔田近分科会長代理〕 それは難しいんですよね。これが、先ほど病院の例を挙げたのは、これが生活保護ビジネスに外見はなっているけれども、どこまで本当になっているのか。つまり、生活保護というのは、そもそも病気がちの人が、そういう意味では多いわけで、したがって給付費も多くなるわけで、だから、検証していくというのは結構大変なことで、だから、やみくもに、だからここの制度がとんでもないことになっているとか、そういう乱暴な議論はない。だから、あくまでも、やはり給付する以上は適正化を図るべきだ。ということで、よく見ると、わかりやすく言えば、やはり年金と同じですけれども、デフレに対する対応がしっかりできていないのではないかというのは、日本の財政全般、給付全般ですけれども、大きな問題として出ていると思います。

 あと、皮肉なことに、住居扶助でしたか、これ、撞着しているのですけれども、生活保護の方で基準を決めますよね。そうすると、それに張りつくわけです。張りつくと、その張りついた、結果として実現した額をもって、資料を見ていただくとわかるのですけれども、その次の住宅扶助費が決まっていくわけです。だから、自己撞着、制度自身がある意味で高どまりする自己撞着的なことをしているので、ここでだから、家賃CPIに連動した会計方式というのは、そういう意味です。だから、制度自身が自分たちの費用を、経済学をやっている人なら、内生的に決めていってしまって、外にあるわけではなくて、制度が生み出している費用だ。それをブレークするには、家賃CPIというのが必要だ。これは重要な議論だったと思います。

〔柚木大臣政務官〕 これは、すみません、私、一言だけ。これは重要な、私も議論だと思うんですね。あまりこういう具体的な議論がなされている場が、この間、ないと承知しておりまして、41、42ページあたりに、今の細かい議論が出ていまして、先ほどもちらっと申し上げた、貧困ビジネスにもこれはつながるような、先ほどの生活保護の受給者の家賃についての設定が、だんだん人々が雇用を求めて都会に移ってくる部分も含めて、やや高どまり傾向にあるんですね。ですから、そういう部分で、ちょっと言い方は悪いのですけれども、1つのところに人を集めて、ぎりぎりの生活費しか与えずに、全部、保護費については、貧困ビジネスですから、収益としてしまう。そういった部分の是正の視点も含めて、是正というのは、つまり、どういったペナルティなり、実効性のある対応をとっていくかということにもなると思うのですけれども、こういった視点については、非常に強いご認識を委員の先生方もお持ちだと思っていますので、これはやはり今後、省内での議論も含めて、しっかりと対応していくべき視点だと、私自身も考えております。

〔質問〕 生活保護のところで医療扶助の自己負担の導入についてなんですけれども、どのような議論があったか紹介してください。

〔田近分科会長代理〕 医療負担という言い方は、もし記事に書くときは注意深く書いてもらわないとおかしくて、要するに医療費自身は全額公費負担というか、生活保護から出ます。わかりやすく言えば、医療は現物給付ということになります。ただ、これはラグの問題で、翌月償還ですけれども、当月、医療給付を受けたときには、その一部を払ってもらう。翌月、それが戻ってくる。どれほど効果があるかわかりませんけれども、そういう意味です。つまり、生活保護になった途端に医療費が現物給付でただになりますから、そこで結果としての医療の方、モラルハザードが十分起きる。それをどういうふうに考えるかということです。

〔質問〕 委員の意見は、どのような意見。

〔田近分科会長代理〕 委員の意見も、僕の聞いている限り、これに関しての、特に賛成というか、これも必要だなという意見はあったけれども、これについて反対とかいう議論はなかったと思います。もし聞き間違えていたらあれですけれども。

〔柚木大臣政務官〕 これは、先ほどの、冒頭の分科会長代理のご報告にあったと思うんですが、例えばジェネリックの義務化の話も、別に生活保護受給者の方だからということではなくて、ご承知のとおり、一般の患者さんも30%目標に向けて、使用率ですね、かなりもうそれに近づいてきている状況で、よほど主治医の方から同じ成分でも何か違う副作用が出るような、そういう診断書でもない限り、その方向で、これは世界の一定のトレンドも含めてなっているわけですから、生活保護受給者の方だけにというよりは、全体のトレンドを踏まえながら、受給者の方々についての、例えば医療扶助の中でのジェネリックの議論というのもやっていくという観点というのは、ご発言もあったと思いますし、私もそれについては、いろいろな慎重な意見もあることも承知してますが、それも含めて、やはりここは全体の視点という流れの中での議論というのはあり得るべきだというふうに思います。

〔質問〕 19ページなんですけれども、資料1です。生活扶助の民間最終消費支出は13年度と比べると5%ぐらい落ちていますと。これに比べると生活扶助の基準の推移は少ないということで、これに合わせるべきだという意見だったのでしょうか。

〔田近分科会長代理〕 合わせるというか、なぜデフレを反映しないのか、仕組みとして。購買力は変わるわけ、購買力を反映したものがCPI、消費支出だとすれば、それを反映した形で生活扶助費も下がるべきだ。それに対して議論として、異論があったりとか、なかった。

〔質問〕 金額を、もうこれはやるべきだという話ではなくて、対応をとるべきだと。

〔田近分科会長代理〕 結果的には金額が下がるわけですよね。

〔質問〕 はい。

〔田近分科会長代理〕 ただ、先ほど申し上げたように、やはりデフレの中で給付が対応しない。インフレのときにはマクロスライドして、それがシンメトリックになっているという論点が出されて、それに対しては、だから、部会では、そういう納得というか、して進んだと。

〔質問〕 医療扶助の一部自己負担のところの会長代理の今のご説明のところの確認をさせていただきたいのですけれども、資料には、翌月の償還を含む一部自己負担とあるのですが、今のご説明ですと、翌月償還を前提とした一部自己負担だったように感じるのですが、結構大きい違いだと思うのですが、いかがでしょうか。

〔田近分科会長代理〕 もう1回説明、だから、一部自己負担のところで、私が申し上げたのは、翌月償還、翌月に自己負担部分が残るという仕組み。これ、これからやるとしても議論なんでしょうけれども、翌月償還というのは、しなければならないというか、現物支給ですから、そこは必要になる。ただ、当月、自分で一部は負担してもらうということで、価格意識を持たせるという議論ですけれども、そのポイントをもう1回。

〔質問〕 すいません。翌月償還を含むとありましたので、全てについて翌月償還がされるものではないようにも読めたのですが。

〔田近分科会長代理〕 これは主計官がいるから。僕の理解は、生活保護における医療扶助というのは現物給付ですから、給付された医療費に対しては生活保護で払うということですから、含むではなくて、翌月か翌月か知りませんけれども、そこで精算されるという理解でいいわけですね。具体的な問題がある?

〔事務局〕 ここは、10ページに去年の政策仕分けで行われました提言がまとめてありますけれども、それの一番下の下線が引いてあるマル3のところで、翌月償還を前提とした一部自己負担の検討と書いてありまして、基本的にはそれをイメージした書き方ですので、あまり本質的には違いはございません。

〔柚木大臣政務官〕 生活保護、医療扶助を含めてなんですけれども、全体の議論の流れは、今分科会長代理がおっしゃったとおりで、ただ、少し、数は少ないのですけれども、私申し上げたつもりなのですが、最後のセーフティネットということで、あまりこういう部分が前面に出てしまうと、どういいますか、社会的孤立の拡大といいますか、これは社会的包摂という視点で私たち、ワンストップでいろいろなセーフティネットを強化していこうという視点が、まさに中流層の厚みを取り戻すことにもつながるという野田政権の方向感もありますから、これは本当に、どう言いますか、両立といいますか、やはり不正受給に対する罰則強化や実効性ある対策、これはもうかなり前面的に押し出してやっていく。同時に、高齢者でいえば、孤独死、孤立死とか、そういう部分にともすればつながりかねないような部分、若者たちの社会的な孤立、これはちょっと、あまり関連がどうかというのありますけれども、治安の悪化とかも含めて、そういう部分も、ちゃんと包括できる、包摂できるような、そういった視点はちゃんと持ちながら適正化に取り組んでいくということなので、そこのバランスに留意している部分が、その視点として私たちもしっかり持っているというのは、記者の皆さんにもご理解いただきたいと思います。

〔田近分科会長代理〕 バランスというか、議論の立て方が、先ほど言ったように、やはり生活保護の救済対象になる人は救済する。ただ、一たび救済したとなれば、そのときの給付のあり方は適正化すべきだという議論を立てているというか、財審ですから。だから、全体の助けるべきか、助けないべきかというところ、そこにもいろいろ、実態的にはいろいろなことがあると思いますけれども、それは財審にとっては限りない逸話であって、心情的にけしからんという人もいれば、そうではない、最後のセーフティネットだという人もいて、ここの議論は、やはり一たび給付を与えるというときには適正化を図るんだと。これは、我々としてはきちんとけじめをつけて議論をしていると思います。今政務官の言ったことをもう少し、私なりにきちんと説明しておけば、そういう形です。

財務省の政策