財政投融資分科会(平成25年1月9日開催)議事録
財政制度等審議会 財政投融資分科会
議事録
財政制度等審議会 財政投融資分科会議事次第
平成25年1月9日(水)10:00〜11:10
財務省第1会議室(本庁舎4階)
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1.開会
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2.各委員挨拶
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3.分科会長互選
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4.分科会長挨拶
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5.分科会長代理の指名
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6.分科会の運営について
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7.理財局長挨拶
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8.平成24年度補正予算における財政投融資計画の追加要望について
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9.閉会
配付資料
| 資料1 | 財政制度等審議会 財政投融資分科会 名簿 |
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| 資料2 | 財政制度等審議会関係法令等 |
| 日本経済再生に向けた緊急経済対策(仮称)(骨子案)(第1回 日本経済再生本部資料) | |
出席者
| 分科会長 | 富田俊基 | 古澤理財局長 冨永理財局次長 岡本総務課長 谷内財政投融資総括課長 渡辺管理課長 松浦計画官 平井計画官 馬場財政投融資企画官 木勢資金企画室長 | |
| 委 員 | 翁 百 合 川村雄介 土居丈朗 | ||
| 臨時委員 | 池尾和人 福本容子 吉野直行 | ||
| 専門委員 | 冨山和彦 中島厚志 原 田 喜美枝 |
〔 谷内財政投融資総括課長 〕ただいまから財政制度等審議会財政投融資分科会を開会いたしたいと思います。
皆様方にはご多用中のところご出席いただきまして、ありがとうございます。本分科会の庶務を担当しております、財政投融資総括課長の谷内でございます。
本日は、本分科会の会長の選任を行っていただきますが、会長選任までの間、私のほうで議事の進行を務めさせていただきます。よろしくお願いいたします。
それでは、議事に移らせていただきます。平成25年1月6日付で財務大臣より任命させていただきました委員の方々は、お手元の資料1、名簿のとおりでございます。
初めに、私から委員の皆様を紹介させていただきますので、一言ずつご挨拶いただければと存じます。
それでは、まず池尾和人臨時委員、お願いいたします。
〔 池尾臨時委員 〕慶應義塾大学経済学部の池尾と申します。私は、この審議会はすごく長くやらせていただいていて、もうそろそろいいのではないかと個人的には思っていたのですが、もう2年やれということですので、微力ですが頑張らせていただきたいと思います。
〔 谷内財政投融資総括課長 〕続きまして、翁百合委員、お願いいたします。
〔 翁委員 〕日本総合研究所の翁と申します。私は前期から入らせていただきましたけれども、今後また勉強させていただいて、微力ながら務めさせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
〔 谷内財政投融資総括課長 〕続きまして、川村雄介委員、お願いいたします。
〔 川村委員 〕大和総研の川村でございます。大変勉強になると同時に、非常に重要な分科会だと強く認識しておりまして、昨今いろいろ元気のいい話もある一方、心配な話もいっぱいあるというのが正直なところなので、やはり心配しながら元気を出すというのが大事な任務かなと感じています。よろしくお願いいたします。
〔 谷内財政投融資総括課長 〕続きまして、土居丈朗委員、お願いいたします。
〔 土居委員 〕慶應義塾大学の土居でございます。前期に引き続きまして、委員を拝命いたしました。微力ながら議論に役立つような形で意見を述べさせていただければと思います。
特に私は財政学を研究、専門にしておりまして、財政投融資における官と民の役割分担というところについては、新しい時代に適合するような役割が与えられるべきではないかと思っておりまして、そのようなところを中心に議論をさせていただければと思います。よろしくお願いします。
〔 谷内財政投融資総括課長 〕続きまして、富田俊基委員、お願いいたします。
〔 富田委員 〕富田と申します。私も平成9年、まだ髪はもう少し黒かったときに、池尾委員と一緒に懇談会の専門委員として当初やってまいりました。今期もどうぞよろしくお願いいたします。
〔 谷内財政投融資総括課長 〕続きまして、冨山和彦専門委員、お願いいたします。
〔 冨山専門委員 〕経営共創基盤の冨山でございます。私は今回で3期目になります。最初から髪は白いですけれども。多分今回のメンバーの中で、私が一番事業経営系の人間だと思います。産投というのは産業や事業系のところにお金が入っていく部分が多いのと、それから、これはたまたまですけれど、最近の国土強靭化のような話でいうと、私は中日本高速道路の監査役も務めております。例のトンネルの崩落事故が起きたところで、財投の行き先でもあるわけですけれども、そういった実体経済の側から引き続き貢献できればと思っております。どうぞよろしくお願いします。
〔 谷内財政投融資総括課長 〕続きまして、中島厚志専門委員、お願いいたします。
〔 中島専門委員 〕経済産業研究所の中島です。2年間やらせていただいて、今回また拝命いたしました。よろしくお願いいたします。
私自身は金融機関に長くおりましたので、そういう視点からも寄与したいと思っておりますが、いずれにしましても財政の制約が大変厳しい中で、他方で日本経済に活力を出してもらわなくてはいけない。こういう中で、微力ですがうまくバランスをとりながらお手伝いできればと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
〔 谷内財政投融資総括課長 〕続きまして、原田喜美枝専門委員、お願いいたします。
〔 原田専門委員 〕中央大学の原田と申します。一昨年の1月からこの分科会の委員を務めさせていただいております。私は金融分野の研究をしておりますので、この分科会では先輩方からいろいろ話を伺うと同時に、勉強をさせていただきつつ、金融の観点から微力ながら意見を述べさせていただくという形で、なるべく頑張って出席して勉強させていただいております。どうぞ、今後ともよろしくお願いいたします。
〔 谷内財政投融資総括課長 〕続きまして、福本容子臨時委員、お願いいたします。
〔 福本臨時委員 〕毎日新聞の論説委員をしております福本と申します。初めまして。よろしくお願いします。
無責任なメディアとして、いつも無責任な発言で言いっ放しばかりしていて、こういう話をだんだん勉強させていただくにつれ、そんな世の中簡単なことではないのだということがわかっていくかと思いますけれども、相変わらず無責任なことを言うと思いますので、よろしくお願いします。
〔 谷内財政投融資総括課長 〕続きまして、吉野直行臨時委員、お願いいたします。
〔 吉野臨時委員 〕慶應大学の吉野でございます。私も池尾先生、富田先生と、一番長い委員だと思いますけれども、もともと一番最初に財投の研究を始めたのは、アメリカから帰ってきたときに、小宮先生が『日本の産業政策』という本を書くと。そのときに、財投と郵貯のことを書けと言われまして、それが1984年ですので、それくらい前から財投の研究をしておりました。一時は財投の研究をしていると、あいつは悪い学者だと言われまして、震災の後になりましたら、今度は財投出ろ、出ろと。本当にこの財政投融資というのは世間でもまれながらやってきている政策ではないかと思いますので、ぜひ末永く、そして民業の補完ということを忘れずに、一生懸命勉強させていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
〔 谷内財政投融資総括課長 〕ありがとうございました。皆様よろしくお願いいたします。
なお、本日ご都合によりご欠席ではございますが、東京大学の江川雅子理事、上智大学経済学部の中里透准教授、読売新聞東京本社の林田晃雄論説委員、日本大学経済学部の沼尾波子教授がそれぞれ委員に就任されましたので、ご紹介いたします。
次に、財政制度等審議会令におきまして、分科会長は委員の互選により選任することとなっておりますので、分科会長につきまして、ご意見がございましたら頂戴したいと存じます。よろしくお願いいたします。
吉野委員、どうぞ。
〔 吉野臨時委員 〕これまで富田先生が会長を務められましたけれども、今後とも富田先生の非常にいいリーダーシップのもとで、ぜひ続けていただければと思います。よろしくお願いいたします。
〔 谷内財政投融資総括課長 〕川村委員、お願いします。
〔 川村委員 〕私も吉野委員と全く同意見でございまして、富田委員を分科会長に推薦申し上げたいと思います。この分野で大変長い研究実績をお持ちでおられ、また財政制度等審議会においても多大な貢献をなさっておられますので、ぜひ富田先生に引き続き会長をお引き受けいただければと思います。
〔 谷内財政投融資総括課長 〕ただいま川村委員、吉野委員より、富田委員を分科会長にとのご提案がございましたけれども、皆様ご異議ございませんでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
〔 谷内財政投融資総括課長 〕どうもありがとうございました。異議なしということでございましたので、富田委員に分科会長をお願いしたいと思います。富田委員、会長席のほうへお願いいたします。
それでは、富田分科会長よりご挨拶を頂戴したいと存じます。なお、この後の議事につきましては、分科会長に進めていただければと思います。よろしくお願いいたします。
〔 富田分科会長 〕ただいま皆様より、当分科会の会長にご推薦いただきました、中央大学法学部に勤めております富田俊基と申します。よろしくお願いいたします。
先ほど来、皆様おっしゃられましたように、財投はこれまでも毀誉褒貶が非常に激しく、現下の情勢におきましては、成長戦略における極めて重要な政策手段として国民から熱い期待を寄せられております。ただ、その一方で、最近でありますけれども、金利変動準備金が全部なくなってしまったとか、いろいろと毀誉褒貶が激しい中で議論を進めていく必要があろうと思います。
これまでも財政投融資については、償還確実性と民業圧迫の回避といった観点から、個々の事業の見直しを中心にスリム化が進んできたと認識しております。今回新しい委員の方にご参加いただきまして、今後も、より活発な議論がなされて、広く国民に財政投融資の意味といったことをご理解いただける一助になればと思います。ぜひとも皆様よろしくお願いいたします。
それでは次に、分科会の運営についてでございますけれども、まず分科会長代理を指名させていただきます。財政制度等審議会令に基づくものでございまして、分科会長が指名するということになっております。引き続き池尾委員にお願いしたいと存じますので、よろしくお願いいたします。
〔 池尾臨時委員 〕先ほど申しましたように、古くからやっているだけですが。
〔 富田分科会長 〕どうぞよろしくお願いいたします。
次に、分科会の運営についてでございます。分科会の招集、議事の公開などにつきましては、議事規則等にしたがって運営を行ってまいりたいと思います。お手元の資料2でございます。ここには財政融資資金法第11条におきまして、財務大臣が財政融資資金運用計画を定めるときには、当審議会の意見をお聴きいただかねばならない等々、重要なことが記載されておりますので、ご高覧いただきたいと思います。
この件につきまして、特段のご質問、ご意見ございませんでしょうか。
特段なければ、分科会の運営につきましては、私にご一任いただければと存じます。
続きまして、古澤理財局長よりご挨拶をいただきます。
〔 古澤理財局長 〕理財局長の古澤でございます。改めまして、明けましておめでとうございます。分科会の委員改選後の初会合に当たりまして、一言ご挨拶を申し上げます。まず、皆様方、委員へのご就任を快くお引き受けいただきましてありがとうございます。厚く御礼申し上げる次第であります。
先ほど来、お話が出ておりますように、財投につきましては、リーマンショックあるいは震災対応等、非常に重要性が増しており、また、ここにきて新政権のもとで成長戦略、日本経済の再生という観点からも、非常に大きな期待が寄せられております。私どもは今、総理のご指示のもとで緊急経済対策の策定作業を進めておりますけれども、今日はその骨子とそれに関連いたしまして財投の追加要望が出ておりますので、この後にご説明をさせていただきます。
それから来年度、25年度の財投計画につきましては、改めてその要求を見直す必要があるところについては、今週末までに要求書を提出をしていただくということになっております。
昨年来、3回にわたりましてこの分科会でも先生方から大変貴重なご意見を頂戴いたしました。私ども、分科会長のお話にありましたように、民業補完性、償還確実性、これを慎重に見極めて、編成作業をしてまいりたいと思います。
引き続き、分科会長並びに委員の皆様方のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げまして、ご挨拶とさせていただきます。よろしくお願いいたします。
〔 富田分科会長 〕ありがとうございました。
次に、平成24年度補正予算における財政投融資計画の追加要望につきまして、谷内財政投融資総括課長より説明をお願いいたします。
〔 谷内財政投融資総括課長 〕24年度の補正予算につきましては、昨年末に編成方針が示されまして、その中では、年明け早々に緊急経済対策を策定して、それに基づいて早期に編成し国会に提出する、さらに復興・防災対策、成長による富の創出、暮らしの安心・地域活性化の3分野を重点として思い切った規模とする、各省庁は1月7日までに経済対策と補正予算の要望を提出するとされておりまして、それにしたがいまして、一昨日各省庁から財投の要望が出てきているところでございます。
お手元に、昨日の日本経済再生本部で配付されました緊急経済対策の骨子案が配付されておりますけれども、これは昨日決定されたものでございます。例えばこの中では、1ページ目の第2章の日本経済再生に向けての考え方の中で、2つ目のポツでございますけれども、大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略の「三本の矢」を適時適切かつ果断に実行するという考え方が示されているところでございます。次のページをあけていただきますと、昨年の編成方針の中でもうたわれましたように、真ん中の段の緊急経済対策の課題というところがありますけれども、@復興・防災対策、A成長による富の創出(民間投資の喚起、中小企業・小規模事業者対策等)、B暮らしの安心・地域活性化の3分野を重点として、あらゆる政策を総動員するとされたところでございます。
特に24年度財投補正に関しましては、この中の第3章の2ポツの「成長による富の創出」にしたがって幾つかの要求が出されておりまして、例えば(1)の民間投資の喚起による成長力強化、さらに次ページの(2)の中小企業・小規模事業者対策・農林水産業対策、(3)の日本企業の海外展開支援等に沿った要求が出されているところでございます。
財投補正の要求の内容につきまして、簡単にご説明申し上げますと、まず、産業革新機構ですが、産業競争力の強化に向けてベンチャー企業等や先端技術の事業化を支援するということで、産業投資の1,040億円の追加要望になっているところでございます。
次に、日本政策金融公庫でございますけれども、まさに今年の3月に金融円滑化法の期限が切れるということもありまして、新事業展開や経営改善等に取り組む中小企業の支援ということで、産業投資において、資本性劣後ローンの拡充のために900億円の追加要望、さらに財政融資において、追加で4,000億円の要望となっているところでございます。
3つ目は国際協力銀行でございまして、日本企業の海外M&A案件やインフラ分野等への海外展開の推進のために、ファンド等への出資を行うファシリティを創設するということで、690億円の産業投資の追加要望となっておりまして、今のところ自己資金を合わせまして出資枠2,000億円のファシリティを創設したいという要望になっているところでございます。
4つ目は日本政策投資銀行でございます。産業投資で1,000億円の追加要望になっております。異業種間の連携等による新事業創出のためにメザニンローン等のリスクマネーを供給するファンドを創設したいという要望でございまして、自己資金を含めまして、総額1,500億円の規模としたいという要望でございます。
5つ目が石油天然ガス・金属鉱物資源機構、産業投資で329億円の追加要望になっております。シェールガス、石炭、金属の天然資源の権益の確保のために要望したいということでございます。
6つ目が農林漁業成長産業化支援機構、昨年の夏に法律が通りまして、今年の2月に設立予定でございますが、さらに100億円の産業投資の追加を要望したいということでございます。
7つ目、8つ目は農水省関係でございます。水資源機構、食料安定供給特別会計、用水路等の耐震化・改築や、農業水利施設の整備等にあわせまして、財政融資を各々14億円の追加要望となっております。
これらを合計しますと、現時点で追加要望総額は8,087億円。うち産業投資が4,059億円、財政融資が4,028億円となっているところでございます。
私からの説明は以上でございます。
〔 富田分科会長 〕それでは、ただいまの説明につきまして、ご意見、ご質問等ございましたら、どなたからでもお願いいたします。
どうぞ、土居委員。
〔 土居委員 〕ご説明ありがとうございました。1点、初歩的な質問ですけれども、昨年、この分科会で平成25年度計画に向けた要求についてのご説明がありましたけれども、この追加要望と、昨年に出されていた要求との対応関係というのは、どのようになっているのでしょうか。
〔 富田分科会長 〕それでは、今の点お願いいたします。
〔 谷内財政投融資総括課長 〕昨年9月に出された要求につきましては、当然25年度のものでございます。実は25年度の要求につきましても、昨年末に編成方針が示されまして、民主党政権時代の要求内容を徹底して精査しつつ、各省庁は3分野に重点化した要求に入れ替えて、1月11日までに財務大臣に提出するとされております。今後、来年度計画の変更要望があれば、追加的に再要求がなされるところでございます。今回の補正につきましては、編成方針を踏まえまして、例えば前倒しできるものがあれば前倒ししてほしい、さらに成長力強化、需要喚起するために、例えば今回産業投資でございますと、実は一般会計からもお金を入れていただける方向でございます。従来であれば産業投資の場合、やはり財源的にはなかなか厳しいものがあるわけなのですが、今回につきましては一般会計から繰り入れていただけるということで、かなり思い切った内容にできるといったことになっております。そういった意味では、土居先生が今おっしゃいましたように、来年度当初計画もございますけれども、さらに今年度、特に産業投資の部分につきましては上乗せできる余地がありますものですから、かなり各省から積極的な要望がなされているというところでございます。
〔 富田分科会長 〕吉野委員どうぞ。
〔 吉野臨時委員 〕ありがとうございます。3つ質問させていただきます。JBICと政策投資銀行のファンドですが、この場合に、なるべく民と官と両方でファンドを組成していただいて、それで民業の補完ということが必要だと思います。その際にはリスク分担をきちんとしていただきたい。第三セクターのときに失敗しましたのは、結局官が全部リスクを背負うという形でしたので、もし更にご説明いただけるのであれば、こういうファンドに対して民と官の役割がどうなっているのか、リスク分担ができているのかどうかをお聞きしたいと思います。
それから農林漁業成長産業化支援機構ですけれども、ここはやはり新しい農業みたいなものを、いろいろ出していただかなくてはいけないと思います。私の知る限りでは、農林水産大臣の認可が必要だということですけれども、そのときにあまりにも今までと同じように旧態依然とした感じで、良し悪しを判断されますと、農業の新しい構造改革ができないような気がいたしまして、そういう意味では大臣が認可される場合も、少し農業の構造変化を起こすようなファンドとか、そういうものを摘み取らないでいただきたいというのが1つです。それから同時に、変なファンドが入ってくると、やはり困りますので、そこはきちんと見ていただきたいと思います。
最後は水資源機構と食料安定供給特別会計ですけれども、先ほど富田先生がおっしゃったように、償還確実性という場合には、金利収入がないといけないと思いますけれども、用水路とか農業水利施設は金利収入がちゃんとあるのでしょうか。金利収入がないと、こういうところに出して、結局リターンがないような気がいたしますので、もしわかれば教えていただきたいと思います。
〔 富田分科会長 〕では、松浦計画官、お願いします。
〔 松浦計画官 〕計画官の松浦でございます。吉野先生からご質問のあった1番目の国際協力銀行と日本政策投資銀行のファンドの件でございますけれども、国際協力銀行、日本政策投資銀行、ファンドそれぞれ、自己資金と産投出資で組成する計画でございます。実際ファンドからの出資先については、民間からの出資なり、融資なり、必ず受けるようにする計画でございまして、そこのリスク分担ですけれども、民間からの出資なり融資なりについては、民間が完全に責任をとる。そこに保証をしたり、JBICなり政投銀が保証したりして、リスクを全部被るということはないようになっている。必ず民間と政投銀、JBICなりがリスクを分担して、それぞれの責任でやっていくというファンド組成にしようと思っていますので、そこは過去の地方の三セクのような案件とは違うと考えております。
〔 平井計画官 〕まず農林漁業成長産業化支援機構の農水大臣の認可の件でございますが、今回この法案の審議過程におきまして、国会での修正によりまして農林水産大臣の認可という規定が入ったところでございます。こちらの認可につきましては、申請が支援基準に適合するか否かについて審査を行うというものでございまして、支援決定に当たっての手続という面では、若干慎重な形となっておりますが、投資判断自体に国が関与するものではございませんので、そういった意味で、委員のご懸念になられたような、構造転換を妨げるような形にはならないと考えております。
あと、水機構と食安特会に関してですが、こちらにつきましては、負担金収入がございまして、そちらから利子の支払い等に当てられているといった部分がございます。
〔 富田分科会長 〕どうぞ、川村委員。そして翁委員。
〔 川村委員 〕確認的な質問と、若干のコメントですけれど、まず政策金融公庫のところで、資本性劣後ローンの拡充と貸付規模の追加、この貸付規模の追加の対象も、新事業展開や経営改善に取り組む中小企業という理解でよろしいですか。
〔 松浦計画官 〕そういう理解で結構です。
〔 川村委員 〕その場合に、2つご留意いただきたいと思うことがありまして、1つは先ほどのご説明の中で円滑化法が終わることによってというところで、それは当然シームレスにつながっている部分もあると思いますけれども、ここは救済というよりも、もうちょっと前向きの意味合いが強いと私は理解しております。つまり新たな事業を展開するとか、経営改善の成果を見た上で、今後に期待がもてるものを相手にするという意味であって、冨山委員のお言葉を借りれば、ゾンビ企業が対象ではないということは、やはりしっかりしておいていただきたいと思います。
そして、とりわけ、例えば新事業の展開といったときに、これをどのように判断をするのか。経営改善については、変なデータでもない限り大体財務を見れば、ある程度進んでいるといった判断ができると思いますが、新事業展開という点に関しては、例えばデパートで売られているアイデア商品みたいなものも新事業と言えば新事業になるわけであって、これらの絞り込みというか、対象の審査、判断についてはご留意いただいたほうがいいのではないかと感じております。
それから、JBICですが、日本企業の海外M&A案件については、結構現場ではドル建てのものが多いのではないかと思いますけれど、当然1つのビジネスとしてルート、ラインができている話ではありますが、その場合の為替リスクをどちらがどうとるのかとか、当然ヘッジはすると思いますが、そういう、いわば内外の投資にかかるものに関しては事前にフローチャートというのでしょうか、そういうものをつくっておくのは当然必要であって、当然そういうご用意があるのだろうと理解しております。
それからJOGMECのところで、これは私は大変大事なポイントの1つだと思いますが、他方、これとは違いますが、新エネルギーなんて言うと、ある種制度もので、要するに法律の効力があるまでは、土壇場の駆け込みやバブルの土地合戦みたいなことがファンドの間で起こっているわけです。端的に言えば、日本にはソーラーエネルギーに適した平らな土地がなかなかない。あったとしても、地権者が非常に混みあっている。そうでない比較的単純な平らな土地はファンドの争奪戦になっているという状況があります。なぜかと言うと、買取りがあと数カ月で切れるけれども、それまでにやってしまえば、政府がコミットしてくれるので、事実上日本政府保証のファンドですというようなことで売っていけるわけです。
ちょっとこの天然ガスとは違いますけれど、割と制度もので国が出てくると、国がコミットしてしまうような、そういう形式のものができる可能性もありますので、モラルハザードが起こらないようなものであるかといったチェックはしていただきたいと思います。
あと、最後に農業関係、これは昨年もいろいろ議論に加えさせていただいた記憶があるのですが、どうも正直、私は6次産業化というのは今ひとつしっくりこないところもありまして、言葉としてはきれいでわかるのですが、本当にこのとおりになるのかというところの精査というのは、先ほどの大臣の認可ということとは別に、実質的に本当に日本の農林水産業の構造変化なり成長に寄与するものかどうかという観点のチェックというのでしょうか、スクリーニングをぜひお願いしたいと思います。
以上です。
〔 池尾臨時委員 〕今の関連で、いいですか。
〔 翁委員 〕私も関連していますので。
〔 池尾臨時委員 〕日本政策金融公庫の話ですけれども、先ほど説明があった中で、産投に関して思い切ったことができるようになったというご説明については、リスクマネーの不足みたいなことは一般的にあるので、それなりにわかるのですが、財政融資での4,000億円の貸付規模の追加については、成長のために資金供給を増やしたいという意欲はわかりますけれども、セーフティネット部分を中心に随分使い残してきたりしている状況がある中で、こんなにすぐ健全な需要が本当にこれだけついてくるのだろうかという点は、少し疑問なので、加えてご説明いただければと思います。
〔 翁委員 〕日本政策金融公庫のところで、私も少し心配なのは、再生可能性があるとか、新事業展開がしっかりできるというものを、どうやって絞り込んでいくのか。弁護士とか税理士の方を活用するようなスキームがあると伺っているのですが、具体的にどういう人たちを活用して、どのような体制でやっていこうとしているのか、そのあたりを具体的に教えていただきたいと思います。
〔 原田専門委員 〕すみません、よろしいでしょうか。日本政策金融公庫ですけれども、経営改善に取り組む中小企業というと、経営改善しますと言うだけで金融円滑化法を利用して金利減免をしてもらえているようなところもたくさんあって、これを複数回やっているようなところもあるかと思いますけれども、日本公庫からお金を借りるときに、こういう中小企業は対象除外ですよというような基準などがあれば、本当に経営改善に取り組んでいるところや、新事業を展開しているところに限定できるのではないかと思います。
民間金融機関で金利減免を繰り返ししている事業者が、日本公庫から借りて民間に返すということであれば、見えない不良債権が移っただけで、公庫の側で不良債権化することは目に見えていると思いますので、資金繰りの支援をどういうところに、どういうふうにするのかというところを教えていただきたいと思います。
〔 富田分科会長 〕事務局、お願いいたします。
〔 松浦計画官 〕計画官の松浦でございます。日本政策金融公庫について、池尾先生、翁先生、原田先生からご指摘をいただきました。経営改善の点でございますけれども、原田先生がおっしゃいました、今までですと経営改善をしますと言えば金融機関が応じてくれたということでございますけれど、今回新たなスキームで、去年の秋に法律が通って、新たなスキームができたのですが、認定支援機関という制度を設けまして、これは税理士さんであったり、地方の金融機関であったり、こういう方々を認定いたしまして、その支援を受ければ併せて金融支援を受けられるという制度でございます。
そういった意味で、円滑化法の終了をにらんで、冨山委員からたびたびゾンビ企業というお話もありましたけれど、ゾンビから、もう少し改善してもらうというか、しっかりした企業にするために低利融資制度を新たに創設いたしました。
そういう意味で、今までのように事業者だけが経営改善をやりますというだけでなく、しっかり認定支援機関に支援してもらいながら経営改善していくということで、今までの制度とは違うものと思っております。
あと、執行の面、今後4,000億円の貸付けが出るのかということですけれども、この4,000億円というのは、今回の予算というのは15カ月予算でございまして、1月、2月、3月に来年度1年間を加えてやっております。そういった意味で4,000億円つけておりますので、資金需要は、新しい制度もございますし、一般会計からの出資金も受けて低利で融資する制度でございますので、それなりにあるのではないかと思っております。
〔 平井計画官 〕計画官の平井でございます。農林漁業成長産業化支援機構についてでございますが、先ほどちょっとお話ししました支援基準におきまして、民間資金を活用して新しい政策を行うという趣旨に即しまして、農山漁村の活性化に資する創意工夫を生かした新しい取組が支援の対象になるような形で支援基準を策定しているということもございます。
さらに今回の対策の骨子におきましても、攻めの農林水産業の展開という柱のもとに、今回追加的な産投の出資もさせていただきますので、我々としても、委員のご指摘のあったような農林水産業の構造転換が進み、そして将来成長力ある産業になっていくような形で、この支援機構がうまく働いていくように、しっかりと注視をしていきたいと考えております。
〔 富田分科会長 〕ほかに、よろしいでしょうか。土居委員、どうぞ。
〔 土居委員 〕私が冒頭質問させていただいたのは、まさに昨年担当部局からお伺いした話の延長線、ないしはそれの前倒しとして、こういう要望が出ているということであれば、既に詳細を担当部局からお伺いしたということとして理解できるわけですが、必ずしもそれとは違うものが入っているといったことになると、取り急ぎこれを取りまとめなければならないという時間の制約があって、事務局の方々は非常に大変だろうとは思いますが、むしろこの今日の場でいろいろと議論がなされないと、ある意味で委員の側が目こぼしをしたというか、何も聞かずにそのまま認めてしまったということになりかねないという面もありますので、そういう意味では非常にいい議論が今、なされていると思います。
1点お伺いしたいのは、先ほど松浦計画官から日本政策金融公庫の4,000億円の財政融資に関連してご回答があったわけですが、4,000億円という金額は枠ですから、必ずしも今年度中に4,000億円全部を使い切らなければいけないということではないとは思うのですが、しかしながら、あえて平成25年度当初計画ではなくて、今回の補正で認めるということは、これに近い金額を実際に財政融資金から日本政策金融公庫に融資をするということにしていただかないと、ある意味で、何ゆえ補正予算なのかということになるかと思います。
それで、そう考えますと、やはり今年度中、ないしは若干年度をまたぐかもしれないけれども、日本政策金融公庫は4,000億円ぐらいかそれに近い金額を財政融資資金から借りて、貸付規模の追加をしようという意図があると理解をしてよろしいわけでしょうか。
〔 松浦計画官 〕まず一般論として申し上げますと、日本政策金融公庫、中小向け貸付けというのは年度末に資金需要が高まりますので、年度末に向けてそれ相応の資金需要があると思いますので、そういった意味で4,000億円の需要をできるだけ日本政策金融公庫で積み上げていってほしいと思っております。
〔 富田分科会長 〕どうぞ、福本委員。
〔 福本臨時委員 〕まず、今のご質問に関係しますが、需要が本当にあるのかということについては私も同じように思います。例えば日銀も、これまで成長支援みたいなものもやったし、これから新たに金融機関が融資を増やした分については、低利で支援するというようなスキームを兆円単位の規模でやるわけです。
そちらは中小企業に限ったことではないと思いますけれども、企業の経営改善とか、成長しそうだというような名のもとに、資金がいっぱい出されている中で、やはり健全性と言いますか、本当に必要なところにどれだけ行くのかという点検というか、その分担も含めて、ちょっとこれでいいのかなという気が私もします。
それから、国際協力銀行ですけれど、これは一昨年から外為特会を使って行ってきた円高対策とのすみ分けがどうなるのかということと、これは財投に限ったことではないですけれども、日本企業が中小企業も含めて海外に進出していくというのは、これは企業の経営判断としてやむを得ないというか、むしろグローバル化の中では当然としても、一方で、空洞化と言いますか、雇用の減少をどうするかという問題がある中で、公的な部分で、ある意味、悪く言えば流出と言いますか、出ていくものをわざわざ支援するというのはどうかという声もあると思いますが、それについてはどういう説明になっているのかということです。
あと、いっぱい言って申し訳ないのですが、もう1点、追加要望として出てきているのは、それが専門なので財投計画に絞った部分になっていますけれども、おそらく財投の部分でないところで、農水関係とか国土強靭化の項目で、例えば用水路のように、同じ目的というか、同じようなものが挙げられているのか、いないのか。わかったら教えていただきたいのですけれど。
〔 富田分科会長 〕それでは、お願いします。
〔 松浦計画官 〕福本委員からJBICの質問がございました。JBICの円高対応緊急ファシリティ、これは外為特会を使った融資のスキームでございます。これと、今回の新しい出資スキームのすみ分けでございますけれども、融資と出資という、金融のリスクが違いますので、そういう意味で、実際投資事業によって融資であったり、出資であったり、それで適切なすみ分けができるところでございますし、実態上は融資もあれば出資もあるということで、協力しながらやるという事業もあるかと思いますので、それは実際の民間企業が案件を持ってきますけれども、それのスキームに応じて出資であったり、融資であったり、また組合せであったりということが決まっていくのだと思います。
あと、もう1点、こういう海外展開を支援すると空洞化になるのではないかということでございますけれども、これは国際協力銀行、企業の海外展開を支援しているところです。海外展開を支援するというのは、海外の需要を取り込む、例えば日本からインフラ、新幹線であるとか、あとは水道事業だとか、インフラを輸出するのに、その支援のサービス会社を現地に建てるという意味で、新しい需要を取り込むということを中心にJBICを活用して、そこに海外に進出する企業を支援するというスキームがございますので、空洞化というよりは、海外にある、特にアジアを中心とした需要を取り込むという、そういう政策目的によった、そういう出資案件でございますので、空洞化ということに対しては、あまり心配する必要はないのではないかと思っております。
〔 平井計画官 〕水資源機構と食料安定供給特別会計の事業についてでございますが、財投のほうで計上してございますのは、例えば食料安定供給特別会計につきましては、この事業に必要な額として国費で67億円を計上していまして、その残りの部分について都道府県の負担分がございます。こちらに関して財政融資資金のほうから借入金として14億円を計上しているという形になっております。
同じように、水資源機構につきましては、国費を含む自己資金等として20億円が計上されておりまして、残りの利水事業者が負担をする分、こちらにつきまして財政融資資金からの借入金14億円といった形で計上しております。
ということで、重複というわけではございませんで、まさに国費の負担分等としっかりと調整をして、その事業を行うのに必要な都道府県の負担分、あるいは事業者の負担分についての借入金をこちらで計上しているという形になっております。
〔 富田分科会長 〕どうぞ、冨山委員。
〔 冨山専門委員 〕日本政策金融公庫のところで、本音ベースで言うと、やはり金融円滑化法の期限切れという問題があるのだろうと思います。それで、ある種のショックアブソーバーという要素は、きっと否定できないと思いますが、ということは裏返して言うと、ここで4,000とか4,900億円を出すのであれば、金融円滑化法の失効をしっかりとやってもらわないといけないわけです。私は結果的にあれは天下の大悪法になってしまったと思っているので、何ら日本の生産性の向上に貢献しなかったし、はっきり言って雇用にも貢献しなかった。だらだらと延長したことでいろいろな問題をむしろ悪化させて、要するにがんを結局放置して大きくしただけだと思っています。これはとにかく明確に切ってくれないと、経済再生ではなくて、あれはむしろ経済逆再生政策だと思っているので、一部延長しろということを言っている人が与党の中にいるようですが、全くわかっていない人の議論で、そこはぜひこの裏返しの問題として筋を通してもらわないと、日本経済再生ではないでしょうと私は思います。これはコメントです。
それから、もう1つコメントです。先ほどの空洞化の議論ですが、私自身の理解は、前にも似たようなことを申し上げたと思いますが、空洞化が起こる最大の原因というのは、要はいろいろなマクロ的な為替要因であるとか、もっと言えば、実際の具体的な犯人というのは、結局、しょせん海外資本で海外でつくる人たちがそれをやっていくわけで、別に何をやろうが、何をやるまいが、起きてしまうわけです。どうせ起きるのであれば、むしろ積極的に日本資本自身で空洞化をしていったほうが、結果的にGNIには貢献しますし、それから、むしろ現実に経済統計上、あるいは産業統計上明らかですが、グローバル化が進んでいる会社のほうが国内雇用を増やしているという明確な統計事実があるので、むしろそこはもっと攻めの説明をされたほうがいいのではないかと思います。グローバル化を進めることが国内雇用を増やすというのは、これは明白な統計的事実ですので、むしろ中小企業も含めてがんがん海外に出ていったほうが、おそらく国内雇用、特に前から言っているように良質な雇用が増える。国内に何が残るかというと、これは基本的にはマザー工場機能であるとか、研究開発機能。今はITの時代ですから、同時並行でそういったことはリアルタイムで進めていくことになりますので、むしろ良質な雇用を日本に増やすという意味では、これを促進していったほうが、むしろ空洞化どころか、日本の経済の中身を濃くすることになると思うので、そういう理解で私はいいのではないかと思っております。
〔 富田分科会長 〕それでは原田委員、そして中島委員、吉野委員と、その順番でお願いします。
〔 原田専門委員 〕先ほど川村委員も6次産業化支援については、精査が必要だとおっしゃられましたけれども、農林漁業成長産業化支援機構については、平成24年度の当初計画では産業投資で300億円が出ていまして、今回の補正で100億円が追加されることになっていますので、これがどう使われるのか、立ち上げたばかりのファンドを更に拡大する必要があるのか、まだ具体的にご説明いただいていないように思いますので、そこのところを少しご説明いただければと思います。
〔 平井計画官 〕こちらの成長産業化支援機構につきましては、昨年の8月に法案が通りまして、それで今、サブファンドに対する出資の相談を受け付けているといった状況になっているわけですが、投資対象といたしましては、例えば販路の開拓が課題となっている生産者と、国産の食材を求める食品加工業者等の合弁事業体が、冷凍技術などを活用いたしまして国産の農産物を高品質化あるいはブランド化して販売、輸出の拡大を図る事業。あるいは、低コスト化等が課題となっております漁業者と、高付加価値化が課題となっております食品加工業者、こういった者による合弁事業体がニーズに対応した食品化を行って販売拡大を図る事業、そのほかいろいろあるわけですが、代表的なものとしては今のような事例がございまして、こういったものに対してサブファンドを通じた出資の実施が想定をされております。
今、まさにサブファンドの組成が続々と進んでおりまして、既にサブファンドの組成を公表している法人としてはJA全中、そして北海道銀行、愛媛銀行、伊予銀行が既に公表を行っているわけですが、そのほかにもまだ公表には至っていないものも含めますと、かなりの額に上っておりまして、そういったものに対応するために、今回産投の追加をお願いするといった形になっております。
〔 富田分科会長 〕中島委員、どうぞ。
〔 中島専門委員 〕これはコメントですが、今の6次産業化の話ですけれども、私はむしろ農業が成長産業になっていくためには、フロンティアが広がらなくてはいけないと考えております。海外になかなか出られないとすれば、逆に経営効率化とか、冷凍技術を多少改善していいことをやったというだけではなく、大きく広がっていくというところが必要なので、そういう形でこのお金を使っていかれればと思っております。
それから、日本政策金融公庫と政策投資銀行ですけれども、先ほど来、金融円滑化法の話がありました。確かに日本の企業の倒産件数を見てみると、リーマンショックの後、欧米で増えているときに日本は増えていないとか、あるいは2009年後半以降ですが、欧米でまだ増え続けている状況があるときに日本はむしろ減ってきたという背景には、いろいろとその後の中小企業を支えるような措置があった、効果があったということだと思います。ただ、今になってみれば、円滑化法で、本来であれば新陳代謝してもらわなければいけない中小企業を支えてきたという面もあると思いますので、円滑化法自体をやめるというのは、これはぜひ完遂してもらいたいと思うのですが、他方で、今までの経緯から、ある程度の激変緩和というか、そういうものも考えていかなければいけないと思います。
ただ、ここで申し上げたい点は、激変緩和はやむを得ないとしても、最終的に損金となるような形で財投資金を使うということにはならないはずですから、その点についての見極めをしっかりやっていただいて、むしろ今後の展開が見込めるところを支援していただくというのが、大事だと思います。
その意味では、産投資金の900億円で新事業展開はいいのですが、資本性劣後ローンを拡充するというところは、経営改善に取り組む中小企業の資金繰りというと若干後ろ向きに聞こえるので、これはわかりにくいと思うのが1点です。
それから2点目として、必ずしも金融円滑化法に絡む話ではないですけれど、新事業展開については、政策投資銀行でも異業種間連携等ということで、日本政策金融公庫と差があると言えばありますけれども、各財投機関が争って、いかに貸出し等を拡大させるかというようなことにならないように整理をしっかりしながら、資金が効率的に経済に回っていくように、ぜひやっていただければと思います。
〔 松浦計画官 〕中島委員からコメントございました、日本政策金融公庫の資金繰り支援という言葉ですが、ここはちょっと私の説明が足りなかったのですけれども、資本性劣後ローンについて、資本性劣後ローンを日本政策金融公庫が中小企業に出すと、金融検査マニュアル上、自己資本として見なされるということで、そうすると、民間金融機関が資金を貸しやすくなるということでございますので、そういった意味での資金繰り支援ということでございます。
あと、日本政策金融公庫と日本政策投資銀行のすみ分けのような話ですけれども、ご承知のように、日本政策金融公庫には中小事業部、国民事業部がございまして、中小以下の企業を対象としている機関でございます。
一方、日本政策投資銀行というのは、どちらかと言えば大企業を対象としている機関でございますので、そういった意味で、それぞれの専門性もございますし、すみ分けはできるのではないかと思っています。
ただ、無論ある程度重複しているところ、あと、それぞれ共同してやるようなところございますので、すみ分けをしながらも、少し共同もしくは競争しながらそれぞれいい案件を発掘してもらえればいいのかなと思っています。
〔 吉野臨時委員 〕JBICのM&Aの案件ですけれども、アジアへ行きますと、今、韓国、中国がものすごく出てきていまして、そういう意味では、日本がこのチャンスに出ていかないと、全部取られてしまうという部分があると思います。
ただ、M&Aというのは買うまでは易しいですが、その後の経営がうまくできるかどうかというのが日本企業にとって一番重要です。
年末に中国に行っていたのですけれども、政治的なレベルも含めた両国の友好関係とか、そういうことがないと、M&Aをしても、その後全部失敗するということになってしまうと思いますので、ここだけの問題ではないですけれども、どういう形でM&Aの後の政治環境なりをうまくつくっていくかということを日本全体で考えないと、本当に大変だというのが1つのコメントです。
それから2番目は、先ほどの貸付規模の追加のところは、これはあくまでも枠でありますから、日本政策金融公庫には、これは枠であって、無理に使えというのではないと言っておかないと、これをやらなくてはいけないということで、変なところにも融資してしまうと思います。
それから関連では、日本政策金融公庫の中でも旧国民公庫の部分と旧中小公庫の部分がありますけれども、民間の方々にヒアリングすると、国民の部分は民間ではなかなかできないからそういうところはぜひやってほしいと言うのですが、中小は少し大きいところになってくるとバッティングがあるということですので、ぜひその点は気をつけていただきたいと思います。
〔 富田分科会長 〕はい、ありがとうございます。
冨山委員からいつも産業革新機構についてコメントをいただきますけれども、今日は1,000億円も出資が増えるという説明に対してご意見がないので、ちょっとお聞きしたいのですが。
〔 冨山専門委員 〕それでは一言。でも、これは計画の前倒しだと思って、何も言いませんでしたが、また別ですか。
〔 松浦計画官 〕ベンチャーであるとか、アーリーとか、当分科会で言われたことを踏まえまして、体制も整備しておりますので、それも踏まえて1,000億円強を追加してございます。
〔 冨山専門委員 〕であれば、もともと、もっとちゃんとやれと言っている立場なので異存はありませんが、ただ、この前の議論だと、この領域に関しては、何か体制面が曖昧模糊としていたと思います。はっきり言って、機構からの説明は、こういう分野の投資としては多少疑問に感じることを毎回ストレートにおっしゃっておられたので。機会があったらまた、どういうふうに整備されたのかというのを一度説明していただいたほうがいいと思いますので、よろしくお願いします。
〔 池尾臨時委員 〕今の点ですけれども、機会があって伺ったら、産業革新機構は定員があって人が増やせないような状況があるということです。そういう意味で役所的なスタンスを感じるところで、だからお金だけをつけてもなかなか人手がついてこないという問題があり得るようなことを聞きましたけれども、どうなのかという確認です。
〔 松浦計画官 〕制度上は認可予算になっていますので、定員も認可が必要なのですけれども、今年度の予算でアーリー、ベンチャーを一生懸命やるということで、定員80人だったのを130人に増やしまして、今、採用活動を一生懸命やっていると聞いております。あと、組織上もアーリー、ベンチャーを専門にするような組織をつくって、その上にMD、取締役を置いて、組織的にもサポートする体制を整備していくと聞いております。
〔 富田分科会長 〕はい、翁委員どうぞ。
〔 翁委員 〕また日本政策金融公庫のことで申し訳ないですけれども、中小企業再生支援協議会というのが全国の各県に組織されていますが、それぞれのレベルに差があるという話を聞きます。それで今回、認定支援機関を設けるということですが、どういう知見をもって認定するのか。それもきちんとしていただかないと、おそらく機関によって、いろいろ違いが出てくるのではないかという感じがいたしますので、ぜひ、そのあたりも見ていっていただきたいと思います。
〔 富田分科会長 〕どうぞ、福本委員。
〔 福本臨時委員 〕私、農業のことは全然わからないのですけれども、先ほどの支援機構の説明で、JAとか全中という話が出ましたが、農協にはお金がいっぱいあるので助ける必要はないような気がしていて、例えば農業といろいろな企業が組んだりして海外展開をしようとしても、農協の協力を得られないというか、そういうのはよくないというような反発にあって、いじめられているような人たちをむしろサポートしなくてはいけないような気がします。どうして農協のようなところを助けてあげるのかと思うのが1点と、あと、その他のものについても、支援の詳細がどういうものであるかという公表はされているのでしょうか。
〔 富田分科会長 〕どうぞ、お願いします。
〔 平井計画官 〕まず今回の農林漁業成長産業化支援機構ですが、農林漁業者と他産業とのパートナー企業によって設立された法人に対しまして、サブファンドを通じた出資や経営支援を行うこととともに、民間資金の呼び水として資本性劣後ローンの融資を行うということで、確かに先ほど、既に公表している4つの例示のうち、JAが冒頭に来てはいたんですが、特段農協に限っているわけではなくて、まさに広く農林漁業者と他産業のパートナー企業を結びつけようといった取組でございますので、そこは委員のご懸念のようなことはないのではないかと考えております。
あと、後段の話は、すいません、もう一度。
〔 福本臨時委員 〕今後、そういうのがいっぱい出てきて、例えばネットで公表され、全部チェックすることができるのかどうかということですけれど。
〔 谷内財政投融資総括課長 〕すいません。まず、農林漁業成長産業化支援機構ですけれども、説明繰り返しになりますが、昨年8月に法案が通りまして、今、設立準備中であり、2月に設立予定でございます。したがいまして、これから設立されるものでございますけれども、実は補正で100億円追加要望がありますのは、まさにこれは親ファンドへの出資になるわけですけれども、地域ごとにサブファンドをつくるといったような動きになっておりまして、地域ごとのサブファンドもかなり手を挙げているところが多くなってきている。そのため、出資額が当初予算では足りないということで補正の要望追加になっている状況でございます。福本委員がおっしゃいました公表の話につきましては、具体的に事案が出た場合、どういうふうに公表していくかというのはまだ具体的には決まっておりませんけれども、こういう世の中の流れでございますので、そういったご指摘があったことを、農水省や支援機構に伝えていきたいと思っております。
〔 富田分科会長 〕はい、土居委員、どうぞ。
〔 土居委員 〕議論を聞いていて、時の勢いというか、補正予算である程度見せ金的に金額を積んでいかなければいけないという中で、かつ時間も短い中で、この補正の要望をバサバサ査定して切るわけにはなかなかいかない状況ということと、それから、いつもの分科会と違うのは、いつもは要望をなさる担当部局の方が我々の質問にお答えになるのにもかかわらず、今回はこういう状況ですから、理財局が非常におつらい立場でご答弁なさっているんだなと。つまり、農林漁業成長産業化支援機構については農水省が本来答えなければいけないことを理財局の方が答えてらっしゃるという面があって、非常に悩ましい状況にあるなと思いますが、ぜひとも私が一言申し上げたいのは、今回の補正は、もちろんいろいろな背景があると思いますけれども、ここで認めた要望が、来年度計画以降に既得権化しないように、来年度計画は来年度計画として厳しく精査していただき、かつ、またこの補正で認めたことを既得権として、さらなる要望をしてくるということで、精査ができないということにならないようにぜひしていただきたいと思います。
〔 富田分科会長 〕土居委員、どうもありがとうございました。非常によくまとまっていて、締めにふさわしいと思います。
それでは、このあたりで追加要望についての質疑を終了したいと思います。
そして、以上をもちまして、本日の議事は終了いたしました。本日説明があった24年度財政投融資計画等の補正につきましては、現時点では計数が確定しておりませんので、後日、持ち回りによりご審議をいただくこととしております。
なお、本日の分科会の議事の模様につきましては、後日、財務省のホームページに公表する予定としておりますので、ご了承願います。本日はご多忙の中、誠にありがとうございました。これにて閉会いたします。
