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関税・外国為替等審議会 関税分科会 特殊関税部会(平成29年4月11日)議事録

本稿は、平成29年4月11日の関税・外国為替等審議会 関税分科会 特殊関税部会の議事録です。

 

午前11時23分開会

佐藤部会長 それでは、ただいまから関税・外国為替等審議会関税分科会特殊関税部会を開催いたします。

 委員の皆様方におかれましては、関税分科会に引き続き御出席を賜りましてまことにありがとうございます。

 本日の議題は、お手元にお配りしておりますタブレットにありますが、議事日程のとおり、大韓民国産及び中華人民共和国産の炭素鋼製突合せ溶接式継手に対する不当廉売関税の課税に関する調査の開始でございます。

 本件につきまして、石田特殊関税調査室長より御説明をお願いいたします。

石田特殊関税調査室長 石田でございます。よろしくお願いいたします。

 それでは、説明資料に沿って御説明させていただきます。

 1枚ページ目をご覧ください。

 まず最初に、継手についてご説明させていただこうと思いますので、資料の中段にある写真を見ていただければと思います。前回、昨年10月には、ペットボトル用の原料となります中国産高重合度ポリエチレンテレフタレートにつきまして、調査開始の御説明をさせていただいたところでございます。

 今回の対象は、炭素鋼製突合せ溶接式継手というものでございまして、関税率は、基本無税となっております。

 継手とは、流体、気体や液体を必要な場所に運ぶ配管におきまして、配管と配管を接続する用途に使われる部材でございまして、ビルの内装部分や造船途中の船体、化学プラント等を思い浮かべていただければ、配管が張りめぐらされている様子というのが頭に浮かばれると思います。その配管と配管をつないでおりますのが継手でございます。

 その説明資料中段に写真が3つありますけれども、真ん中のところのものから、90度方向の異なる配管と配管をつなぐもの、口がT字で3つ口のあいているもの、口径の違う配管をつなぐもの等がございます。

 今回の対象は、原料の鋼材の種類が炭素鋼製で、継手と配管の接続方式が継手と配管を突き合わせて溶接しているというもので、炭素鋼製突合せ溶接式継手ということになります。なお、この他に、原料ではステンレス鋼製、合金鋼製の継手もあります。接続方式といたしましては、ねじ込み式等々がございます。

 それでは、説明資料の頭のほうになりますけれども、調査開始までの経緯について、御説明させていただきます。

 本年3月6日、国内で本品の生産をしております株式会社ベンカン機工、日本ベンド株式会社、古林工業株式会社の計3社から韓国産、中国産の炭素鋼製突合せ溶接式継手につきまして、不当廉売に関する課税申請がなされました。

 関税定率法及び不当廉売関税に関する政令に基づき検討を行った結果、不当廉売関税の課税の要否に関する調査の必要があると認められたことから、経済産業省と合同で調査を開始することとし、3月31日付の告示と同時に、新聞発表資料をホームページに掲載し、海外の供給者、輸入者等の利害関係者に調査を開始するという旨の通知を行ったところでございます。

 なお、中国産の中には、香港及びマカオの地域を除いてございます。

 申請書の概要につきましては、資料2ページ目を見ていただければと思います。

 注1をご覧ください。先ほどご説明した申請3社で、国内の生産量の100%を占めており、この3社で先ほどの炭素鋼製突合せ溶接式継手の日本の生産を全部行っているということでございます。

 また、申請書におきまして、下のほうの数値を見ていただきますと、指標化や幅を持たせた数値で表示をされているところがありますが、1企業のデータ等が明白にならないことを防ぐために行っている措置ということで御了解いただければと思います。

 それでは、青枠で囲まれていた説明事項、上段のところになりますけれども、不当廉売された貨物の輸入の事実についてです。

 不当廉売とは、輸出国における正常価格と日本向けの輸出価格とを比べますと、輸出価格のほうが正常価格より低いということです。今回、ダンピングマージンというものは、注3にありますように、正常価格から輸出価格を減じたものを輸出価格で割ったものとなりますけれども、韓国産が60〜80%、中国産が10〜30%と、ダンピングマージン率が出ておりますので、よって正常価格より輸出価格のほうが低く不当廉売されていること、不当廉売された貨物が輸入されていることが事実であるとされているところでございます。

 次に、青枠2段目、本邦に与える実質的な損害等の事実におきましては、まず、向かって左側の表、炭素鋼製突合せ溶接式継手の輸入量と国産品との価格差という表があると思います。右と左の表、両方とも平成25年、平成26年、平成27年と、平成27年10月〜翌9月までという4つの枠で比較をしております。

 その中で、平成25年と、平成27年10月からの比較におきましては、まず、韓国からの輸入量が1,790トンから1,996トンということで、11.5%の増になっており、次に、中国からの輸入量につきましては726トンから821トンと13.1%の増加、日本における国産品と韓国及び中国産品との販売価格の差というのが、平成25年のときには、20〜30%という形でしたのが、25〜35%と開いていることが示されているところでございます。

 このように、韓国及び中国からの輸入量が増大し、国内販売価格で差が拡大している状況のもと、今度は向かって右側の表になりますけれども、本邦産業の損害を示す主な指標におきまして、一番上ですけれども、国産品の販売量が6,000トンから8,000トンの数値でしたのが、5,000トンから7,000トンに減少しており、国内需要に占める韓国産・中国産品の市場占拠率が5〜15%でしたのに、10%〜20%に増大している。

 このような指標の変化を踏まえ、国産品の売上高は、平成25年度を100とした数値で70〜90ポイントという形で減少しているというふうに示されているところでございます。

 以上のことから、不当廉売された貨物の輸入により、産業の状況を示す指標が悪化しており、本邦産業に実質的な損害があると示されているところでございます。

 これらの内容を検討した結果、日本国政府が調査を行う必要があると認めたところでございます。

 一度、説明資料の1枚目に戻っていただければと思います。

 今、調査開始までの経緯と申請書の概要について御説明させていただいたところですけれども、2.のところに今後の予定が書いてあります。今後の予定についてですけれども、調査においては、利害関係者である韓国及び中国の生産者、輸出者、国内生産者である申請者、今回は申請者3社で100%ということですので、国内生産者イコール申請者という形になっております。

 あと輸入者からの証拠の提出、産業上の使用者からの情報の提供、韓国及び中国の生産者及び輸出者並びに国内生産者等に対する現地調査による客観的な証拠の収集、分析を行い、その結果を踏まえ、WTO協定及び関税定率法等の国内法令に基づき、不当廉売された貨物の輸入の事実と本邦産業に実質的な損害の事実の有無について認定を行った上で、不当廉売関税の課税の要否を政府として判断していくこととなります。

 調査期間は、証拠の提出、現地調査等を含み、原則として1年以内、最長1年半で調査は終了することとされております。

 以上です。

佐藤部会長 石田室長、どうもありがとうございました。

 ただいまの事務局からの御説明につきまして、御質問、御意見がありましたら、どうぞお願いいたします。

相澤委員 本件につきましては、この日本の被害産業が規模も大きくなく、経済的負担も大きいということが考えられますので、迅速に適切な措置をとられることを希望したいと思います。

佐藤部会長 ありがとうございました。

 他には、御質問、御意見はございませんでしょうか。よろしゅうございますか。

 ございませんようでしたら、以上をもちまして本日の部会を終了いたします。本日は御多用中のところ御出席くださいまして、まことにありがとうございました。


 

午前11時36分閉会
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