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関税・外国為替等審議会関税分科会特殊関税部会(平成26年2月21日)議事録

本稿は、平成26年2月21日の関税・外国為替等審議会関税分科会特殊関税部会の議事録です。
午後3時開会

○櫻井部会長それでは、時間が参りましたので、ただいまから関税・外国為替等審議会関税分科会特殊関税部会を開催いたします。

委員の皆様方には、御多用中のところ御出席いただきまして、誠にありがとうございます。

議事に入ります前に申し上げたいと思いますが、既に御案内かと思いますけれども、関税分科会の会長であり、また、当部会の委員でおられました小寺彰委員が、2月10日に御逝去されました。突然のことで大変残念なことと思っております。ここに故人の御冥福をお祈りしまして、1分間の黙祷を捧げたいと思います。皆様、御起立をお願いいたします。

それでは、黙祷します。

                                      [黙 祷]  

○櫻井部会長黙祷を終わります。御着席ください。

それでは、本日の議事に入らせていただきたいと存じます。

本日の議題は、お手元にございます議事日程のとおりでございます。

2つございまして、最初のスペイン、中華人民共和国及び南アフリカ共和国産電解二酸化マンガンに対する不当廉売関税に関しましては、資料1を御覧いただければと思いますが、不当廉売関税を課する期間の延長について、財務大臣から当審議会に諮問がなされております。これを受けて、伊藤会長及び圓川関税分科会長代理より、本件が当部会に付託されております。したがいまして、本件につきましては、委員の皆様方に本日御審議いただいた後に答申の取りまとめを行いたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

それでは、電解二酸化マンガン産業の現状につきまして、経済産業省製造産業局化学課の茂木課長より御説明をお願いいたします。

○茂木化学課長(経済産業省)経済産業省の化学課長をしております茂木でございます。よろしくお願いします。

資料2−1に電解二酸化マンガン(EMD)産業の現状についてという資料がございます。こちらに沿って説明をさせていただきます。

まず、電解二酸化マンガンですが、これは地球上にマンガンと言われる鉱物が広く存在しておりまして、これは銀色をしている鉱物でございますが、これが南アフリカ、オーストラリア又は中国等でかなり埋蔵しております。このマンガンを加工しまして電解二酸化マンガンというものをつくります。サンプルをお持ちしました。見にくいですが、こういう黒い粉状の物質になりまして、これが、例えば資料の1ページ目にありますが、いわゆる乾電池、ここで言うとマンガン乾電池とかアルカリ乾電池の正極材として使われております。マンガン乾電池の場合は、炭素棒というものがありますが、この回りに正極材としてぎゅっと詰め込まれていますし、アルカリ乾電池の場合には、負極の外側を包むような形で、この電解二酸化マンガンが入れられて、正極材として機能しているというものでございます。

2ページ目を御覧ください。

この電解二酸化マンガンですが、現在、国内の生産は東ソーと、その子会社の東ソー日向という会社がございます。この東ソー日向の日向工場1カ所のみで、現在、国内の生産は行われているということでございます。輸入の状況等は、この後の資料のほうで御説明があると思いますが、実は、2004年ごろから年間6割程の勢いで急激に輸入が増えまして、前回、2008年に不当廉売の関税を課したという経緯がございます。

この電解二酸化マンガンが今どういう状況になっているかといいますと、先ほど申し上げた電池の需要に加えまして、近年はいわゆるリチウムイオン電池の正極材の一種として広く使われるようになってきております。リチウムイオン電池は、御承知のとおり、蓄電池を政府としても伸ばしていこうと、2020年には20兆円ぐらいの市場規模になるのではないかと、その中で、日本のシェアを5割ぐらいに伸ばしていこうというのが一昨年の4月に経済産業省が出した「蓄電池戦略」でも述べております。その中でも非常に重要なパーツが、このリチウムイオン電池でございます。このリチウムイオン電池の正極材として、この電解二酸化マンガンというものが使われるようになってきています。もともとは小さなリチウムイオン電池でしたが、2010年ごろから自動車、車載用のリチウムイオン電池の正極材として使われています。

こうした中で、今、電解二酸化マンガンの生産能力は、国内には1カ所しかございませんが、ここから電池メーカーに素材が供給されて電池が作られているということで、日本にとっては非常に重要な戦略物資をここから供給しているということになります。こうした生産拠点をきちんと維持して、競争力を維持していくためにも、こうした製造能力を適切な競争の環境において日本の産業の競争力を確保していく必要があると考えておるところであります。

以上です。

○櫻井部会長ありがとうございました。

引き続きまして、課税期間延長に関する調査の結果につきまして、水谷特殊関税調査室長より御説明をお願いしたいと思います。

○水谷特殊関税調査室長水谷でございます。よろしくお願いいたします。

私からは、資料2−2に基づきまして、南アフリカ共和国、中華人民共和国及びスペイン各国産電解二酸化マンガンに係る不当廉売関税の課税期間延長に関する調査の結果につきまして、御説明させていただきます。

表紙をおめくりいただきまして、初めに、Tの調査の経緯についてでございます。

一昨年の8月30日に東ソー日向株式会社及び東ソー株式会社から不当廉売関税の課税期間の延長申請が提出されたことを受けまして、同年10月30日から課税期間延長の可否に関する調査を開始いたしました。

まず、現行の課税の状況について、(注1)を御覧ください。南アフリカ、中国、スペイン、オーストラリア産の電解二酸化マンガンにつきましては、東ソーからの課税の求めを受けまして、5年前に当初調査を実施いたしまして、平成20年6月からの暫定措置を経まして、同年9月から25年8月末までの5年間を課税期間といたしまして不当廉売関税を課税してまいりました。ここで、中国のところに「紅星大龍」とありますが、これにつきましては、この生産者から自社の取引価格データが提供されましたことから、個別に税率を設定して課税しております。

オーストラリアにつきましては、(注2)にありますように、生産者が既に廃業をしていることから延長申請の対象とはなっておりません。したがいまして、オーストラリアにつきましては、昨年8月末をもちまして課税が終了しております。

他方、(注3)にありますように、南アフリカ、中国、スペインにつきましては、現在実施中の課税期間の延長の調査が終了する日までの間は、法律の規定によりまして引き続き課税が行われております。現在も課税が継続しております。

経緯に戻りますが、調査では、調査に必要な情報を収集する必要がありまして、利害関係者等へ質問状を送付いたしまして、その回答内容を分析した上で、昨年の4月から10月にかけまして、中国等におきまして現地調査を実施してまいりました。調査期間は原則1年以内となっておりますが、利害関係者から提出されました追加の証拠等の十分な検討が必要であったため、昨年10月に調査期間を5か月間延長しております。

昨年11月にそれまでの調査結果を取りまとめました「最終決定の基礎となる重要事実」という文書を利害関係者に通知いたしまして、反論の機会を設けております。

以上が経緯でございます。

ページをおめくりいただきまして、Uの今回の調査結果についてでございますが、1の調査対象貨物は、電解二酸化マンガン、2の調査対象貨物の供給国は、南アフリカ、中国、スペインでございます。

3の調査対象期間につきましては、この調査におきましては2つのことを調査いたします。1つは、不当廉売された貨物の輸入の継続又は再発のおそれ、もう1つは、本邦産業の損害の継続又は再発のおそれでございます。後ほど御説明いたしますが、中国の生産者に対しましては、市場経済の条件が浸透している事実についても確認をしております。それぞれこのような期間について調査をしてまいりました。

4の不当廉売された貨物の輸入につきましては、(1)にございますように、これは改めて申し上げるまでもございませんが、不当廉売輸入の事実につきましては、我が国への輸出価格と正常価格、これは輸出国における国内販売価格等でございまして、これらを比較することによりまして、我が国への輸出価格が正常価格より低い場合には不当廉売輸入とするものでございます。

(2)で、不当廉売差額につきましては、個々の生産者から提出されました質問状への回答に基づきまして、実際の生産者の取引価格データを精査いたしまして、また、そのデータが正確か否かを検証するために現地に赴いて、その生産者の会社におきまして証拠書類の確認等の作業を行ってまいりました。比較は、商取引の同一段階、通常工場出荷段階になりますが、そういうような同一段階に両者の価格を調整した上で算出をいたします。

質問状への回答が提出されなかった生産者につきましては、当局が知ることができた事実に基づきまして算出をしております。これは、協定ではファクツ・アヴェイラブルと言っておりまして、略してFA適用と呼んでおります。

次に、3ページ目になりますが、中国につきましては、中国が平成13年12月にWTOに加盟した際の取り決めがございまして、その取り決めに基づきまして、正常価格についての特例措置がございます。この特例措置によりまして、中国の生産者が生産及び販売に関しまして、例えば中央政府や地方政府の介入がない、原材料等の投入財の費用が市場価格を反映しているといったような生産及び販売につきまして市場経済の条件が浸透している事実を明確に示すことができない場合には、正常価格といたしまして、中国における国内販売価格等を用いるのではなく、比較可能な同種の貨物を生産している国における国内販売価格等を用いております。

以上の調査の結果は、(3)の(表1)にありますように、不当廉売差額率、これは正常価格から輸出価格を引きまして、それを輸出価格で割ったものでございます。いずれもプラスでありまして、我が国への輸出価格は正常価格を下回っておりまして、不当廉売輸入の事実が認められました。

国別に見てみますと、(注4)にありますが、南アフリカとスペインについては、生産者が質問状に答えず、必要な取引価格データを提供しなかったため、FA適用となりまして、貿易統計データを用いて算出しております。公表データを用いておりますので、この表では具体的な数値を記載しております。

中国につきましては、先ほどの紅星大龍は、今回の調査におきましても、取引価格データを提供しましたので、当該データに基づき算出をしております。その他の生産者につきましては、桂柳化工という生産者がございまして、そこから提供されたデータにより算出をしております。

ただし、先ほど申し上げましたように、正常価格につきましては、中国の生産者から市場経済の条件が浸透している事実が示されませんでしたので、代替国での販売価格を採用しております。

したがいまして、中国につきましては、中国の生産者と代替国の生産者の企業秘密に該当する価格情報を用いている関係上、お互いに他方の企業の価格がわからないようにするため、不当廉売差額率は1つの数値として算出はしておりますが、本日、公開されますこの資料におきましては、不当廉売差額率をレンジ表記で記載し、説明させていただいております。

次に、(4)のところでございます。各供給国につきまして、(3)のとおり不当廉売輸入の事実があることに加えまして、各生産者には相当程度の余剰生産能力がありまして、供給過剰状態になっております。その追加的な増産を吸収できる自国市場も海外市場も認められないということでございます。また、日本国内の需要は引き続き概ね横ばいで推移すると考えられますことから、今後、日本への輸入がなくなるというようなことは考えられず、不当廉売輸入が課税期間満了後も継続するおそれがあると認められます。

4ページ目でございます。5の本邦産業の損害につきましては、(表2)にございますように、平成20年6月からの不当廉売関税の課税に伴いまして、輸入量が一旦は減少し、国内産業の状況を示す資料は好転しております。しかしながら、平成22年度以降、不当廉売された輸入貨物の顕著な増加に伴いまして、国産品の販売量、市場占拠率、売上高が低下する等、国内産業は損害を受けやすい脆弱な状況にございます。このような状況下、不当廉売輸入による損害の事実が課税期間満了後に継続又は再発するおそれがあると認められます。

最後に、Vの調査により得られました結論といたしまして、以上のとおり、いずれの国からも不当廉売輸入の事実があるとともに、国内産業は損害を受けやすい脆弱な状況にありまして、不当廉売関税の課税期間満了後に、不当廉売輸入が継続し、その輸入により国内産業に与える実質的な損害の事実が継続し又は再発するおそれがあると認められることから、課税期間を延長することが適当であると考えております。

なお、資料2−3で、参考資料といたしまして「不当廉売関税制度についての資料」、それから、資料2−4で、これまでの調査結果を取りまとめた「調査結果報告書」を用意させていただいております。

私からの説明は以上でございます。よろしく御審議のほどお願いいたします。

○櫻井部会長御説明ありがとうございました。

ただいまの事務局からの説明につきまして、御質問あるいは御意見がございましたらいただきたいと存じます。

○鈴木委員この調査結果から見ると、不当廉売関税を延長することは妥当だというふうに思われますが、1つお聞きしたいのは、今回の調査結果で、中国については、このレンジで示されていますが、かなり高い不当廉売差額率が認められますので、本来ですと、今、課されている中国に対する税率が過少であるということになろうかと思います。他の国を調べてみますと、どこかのデータにあったかと思いますが、アメリカも中国に、同じものに対して150%の不当廉売関税を課しているかと思いますので、そういう点から見ましても、単純延長よりは、できるのであればもう少し税率を上げて、実効力を高めたほうがいいのではないかという点も出てくるかと思うんですけれども。そういうふうな申請がないとできないということかもしれませんが、そのあたりについてはどのように考えておられますか。

○水谷特殊関税調査室長御意見ありがとうございます。

資料2−3に制度の資料を用意させていただいておりまして、この資料の6ページを御覧いただきたいと思います。横長の表で、不当廉売関税に係る申請の種類をまとめた資料でございます。申請といたしましては、左から、課税の申請、これは当初の課税申請でございまして、2つ目が課税期間の延長申請でございます。3つ目が事情の変更による課税の変更申請、これは税率を上げる又は下げること、あるいは課税の廃止申請です。4つ目が新規供給者による申請、最後が輸入者による還付請求と、こういった5つの種類がございます。今回は、調査を開始する際、申請者からは関税定率法第8条第26項に基づく延長申請がなされておりまして、これを受けまして、課税期間の延長をするか否かの調査をするということで告示を出しまして、調査を開始したものでございます。

したがいまして、制度上、この種類の申請で調査を開始した場合には、結論といたしましては、税率を変更することなく課税期間を延長するというものでございます。

また、申請者の方々は、仮に実際の不当廉売差額よりも現在の不当廉売関税額が低いということでございましたら、3つ目の申請に基づいて、申請者の御判断で申請していただくことも可能になってございます。延長申請か変更申請か、その調査につきましては、協定上も根拠が異なっております関係から、今回不当廉売差額率(ダンピングマージン率)が当初調査よりも高く出ているところがございますけれども、今回の結論といたしましては、税率を変更することなく、5年間の課税期間の延長とさせていただきたいと考えております。

○櫻井部会長よろしいでしょうか。

他にいかがでしょうか。

今の御質問に関連してちょっと伺ってよろしいですか。資料2−3の5ページのところに、もともとの平成20年段階での税率の条文の第二条が挙がっていますが、今回、延長するということになりますと、この数字がそのまま使われるというふうに理解してよろしいのでしょうか。

○水谷特殊関税調査室長そのとおりでございます。第二条は課税対象貨物から除外されるオーストラリア産品の税率を削除する等所要の改正は行いますが、税率の変更に係る改正はいたしません。改正するところは、4ページにございます第一条の第三号のところに課税期間が定められておりますので、この期間を延長調査の完了日から起算して5年間延長するという改正をさせていただきます。それから、課税期間が満了したオーストラリア産品に係る規定を削除する等の所要の改正を予定しております。

○櫻井部会長ありがとうございます。

他にいかがでしょうか。よろしいでしょうか。

それでは、御質問、御意見等がもうないようでございますので、これまでの審議の取りまとめを行いたいと存じます。事務局で答申案を御用意しておりますので、配付させていただきます。

[答申案配付]

○櫻井部会長それでは、水谷室長より答申案の朗読をお願いいたします。

○水谷特殊関税調査室長朗読させていただきます。

(案)

平成26年2月21日

財務大臣 麻生  太郎 殿

関税・外国為替等審議会会長 

伊 藤 隆 敏

答  申  書

平成26年2月21日付財関第142号をもって諮問のあった不当廉売関税を課する期間の延長について、本審議会の意見を下記のとおり答申する。

関税定率法第8条第25項の規定に基づき、スペイン、中華人民共和国及び南アフリカ共和国産電解二酸化マンガンに対して不当廉売関税を課する期間を延長することについては、諮問のとおり行うことが適当であると認める。

○櫻井部会長ありがとうございます。

ただいまの答申案につきまして、何か御意見ございますでしょうか。

[「なし」との声]

○櫻井部会長特にないようですので、当部会といたしましては、本案のとおり決定することにしたいと存じますが、よろしいでしょうか。

[「異議なし」との声]

○櫻井部会長ありがとうございます。

それでは、本件、不当廉売関税を課する期間の延長につきましては、当部会といたしまして原案どおり決定するということにさせていただきたいと思います。

関税・外国為替等審議会議事規則第6条及び第7条の規定によりまして、部会に付託された調査審議事項については、部会の議決をもって審議会の議決とするとされておりますので、これによりまして、当審議会として財務大臣に答申をしたいと存じます。

それでは、続きまして、2点目の議題でございますが、中華人民共和国産トルエンジイソシアナートに係る不当廉売関税の課税に関する調査の開始につきまして、水谷室長より御説明をお願いいたします。

○水谷特殊関税調査室長それでは、資料3に沿って御説明させていただきます。

表紙をおめくりいただきまして、1ページ目の1のところを御覧ください。

昨年12月17日に、三井化学株式会社から、中国産トルエンジイソシアナートについて不当廉売関税の課税申請が提出されました。

この申請の内容につきまして、関係法令に照らして検討を行いました結果、関税定率法に基づく調査を行う要件を満たしている、すなわち不当廉売された貨物の輸入及び当該輸入の本邦産業に与える実質的な損害等の事実について十分な証拠があるということが認められましたことから、不当廉売関税の課税の可否に関する調査、これは財務省と経済産業省両省合同の調査でございますが、これを開始することといたしました。

この調査の開始の旨を2月14日付の告示で公表いたしまして、同時に報道発表資料をホームページに掲載し、また、海外の供給者、輸入者等の利害関係者へ調査開始の通知を行いました。

まず、このトルエンジイソシアナートの製品概要について、3ページの(別紙2)をご覧ください。

トルエンジイソシアナートは、トルエンから製造される無色の液体でございまして、ポリウレタンの原料としまして、主として自動車の座席、ベッド等の寝具等の軟質ウレタンフォームなどの製造に用いられるものでございます。

我が国の輸入量の推移を見てみますと、この表にございますように、世界からの輸入量は、平成22年度は約4,900トン、それから平成23年度は約1万トン、平成24年度は約1万6,000トンと増加しております。そのうち中国からの輸入量は、平成22年度には輸入の実績はございませんでしたが、平成23年度に約3,700トン、平成24年度に約1万4,000トンと急増しております。

一方、韓国及び米国からの輸入量は、平成24年度に大きく減少しております。

なお、ここに書いてありませんが、中国は、日本、韓国、米国産の同じトルエンジイソシアナートに対しまして、平成15年11月より不当廉売関税を課しておりまして、また、平成25年3月からはEU産のトルエンジイソシアナートに対しても不当廉売関税を課しているという状況がございます。

次に、今回の申請書の概要について、2ページの(別紙1)を御覧ください。

まず、1の不当廉売された貨物の輸入の事実につきましては、輸出価格が1トン当たり1万1,825元であるところ、中国国内販売価格である正常価格は1万7,742元となっておりまして、ダンピングマージン率は50.04%となっているということで、現に中国からは正常価格を下回る価格で輸出されているということが示されております。よって、不当廉売された貨物の輸入の事実があると主張されております。

次に、2の本邦産業に与える実質的な損害等の事実については、まず、(1)の表のところで、中国からの輸入量を見てみますと、先ほど申し上げたとおりでございまして、顕著な増加を示しております。国内需要量がほぼ横ばいである中で、市場占拠率が19%まで拡大しております。

本邦産業の状況を示す指標につきましては、(2)の表で、これは平成22年度を100とした指数で示してございますが、本邦産業は、不当廉売された貨物の輸入によりまして、国内販売量、市場占拠率、売上高等の本邦産業の状況を示す指標の多くが悪化を示しておりまして、本邦産業に与える実質的な損害の事実があると主張されております。

以上のことから、申請者は、今回、トルエンジイソシアナートに係る不当廉売関税の課税を求めているものでございます。

今後の予定につきましては、1ページ目に戻っていただきまして、2のところでございます。今後の調査は、先ほど申し上げました電解二酸化マンガンの調査と同様でございますが、調査は原則として1年以内に終了することとされておりまして、今後、利害関係者からの証拠の提出、情報の提供等の機会を設けるとともに、輸出国の企業、国内生産者等に対する実態調査を行いまして、客観的な証拠の収集を行ってまいります。

これらの結果を踏まえまして、WTO協定に定められた国際ルール及び関係国内法令に基づきまして、先ほどの課税の要件の有無について、利害関係者による反論の機会を経て、認定を行った上で、不当廉売関税の課税の可否を判断することとなります。

私からの説明は以上でございます。

○櫻井部会長ありがとうございます。

ただいまの御説明につきまして、御質問あるいは御意見ございましたらお願いいたします。

○鈴木委員1つ教えていただきたいんですが、今の御説明の中で、中国が既に日本に対して不当廉売関税を課しているということですので、この事案は双方ダンピング状態にあるということになるかと思うんですけれども、先方が日本に対してどの程度の税率を課しているのかについてのデータを教えていただければありがたいと思います。

○水谷特殊関税調査室長日本に対してでございますが、三井化学株式会社には12.45%、その他の日本の生産者に対しましては60.02%の課税となっております。その他、韓国、米国、EUから輸入されるものに対しましても、それぞれ生産者を特定して税率を定めて課税がされております。

○櫻井部会長これは1社だけから申請が出されているということでしょうか。

○水谷特殊関税調査室長今回は三井化学株式会社単独の申請となっております。申請の要件としては、国内生産のシェアが25%以上であることが申請者の適格性になっておりまして、同社の国内生産のシェアが9割を占めているということで、今回はその要件を充足して、単独で申請が行われております。

○櫻井部会長ありがとうございます。

他にいかがでしょうか。せっかくの機会ですので、いかがですか。よろしいですか。

それでは、特にないようですので、以上をもちまして、本日の特殊関税部会を終了いたします。

本日は、御多用中のところ御出席いただきまして、誠にありがとうございました。

午後3時34分閉会
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