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関税・外国為替等審議会 関税分科会 企画部会(平成26年9月18日開催)議事録

関税・外国為替等審議会関税分科会 企画部会 議事録

本稿は、平成26年9月18日の関税・外国為替等審議会関税分科会 企画部会の議事録です。
午後4時00分 開会

○中里部会長皆さんおそろいになったようですので、ただいまから関税・外国為替等審議会関税分科会企画部会を開催いたします。

皆様には御多用中のところ御出席いただきまして、まことにありがとうございます。

日豪経済連携協定発効に伴う法令整備につきまして、今年の8月以降2回にわたって本部会におきまして御審議をいただきました。本日はこの日豪経済連携協定発効に伴う法令整備に関して、当企画部会の議論を取りまとめることとしたいと考えております。

それではまず、この企画部会としての日豪経済連携協定発効に伴う法令整備に係る取りまとめ(案)につきまして、事務局からその構成について御説明をいただくとともに、その原文の朗読をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

○小宮関税課長お手元に資料をお配りさせていただいております。1枚おめくりいただきますと、「企画部会取りまとめ(案)」というものでございます。私のほうからまずこの「取りまとめ(案)」の構成につきまして御説明させていただいた後に事務方のほうから朗読をさせていただきたいと思っております。

ご覧のとおり、この取りまとめ(案)につきましては、まず1ページから2ページにかけて日豪経済連携協定についての第T部ということで、その協定の意義、それから同協定で新たに導入された制度でございます「原産地手続の「自己申告制度」の導入」、1枚おめくりいただきますと、「牛肉に係る特別セーフガード措置の導入」、さらには「飼料用に限定した麦の関税撤廃」について記載をしております。そして、3ページ以降におきまして、U以降でございますけれども、個別の法令整備項目について記載をしております。順に原産地手続、そして牛肉に係る特別セーフガード、それから飼料用麦の関税撤廃に伴う承認工場制度の創設、そして最後はその他という構成になってございます。

なお、前回の企画部会におきまして御議論いただきました原産地手続の自己申告制度の運用面における手続の簡素化、それから効率化への配慮、そして新制度の丁寧な周知、さらには我が国の事業者等への支援等につきましても、この資料の6ページの下のほうでございますけれども、記載をさせていただいてございます。

以上がこの取りまとめ(案)の全体の構成でございますけれども、これから多少お時間を頂戴いたしましてこの案文につきまして朗読をさせていただければと存じます。よろしくお願いいたします。

 

〔「企画部会取りまとめ(案)」朗読〕

○中里部会長ありがとうございました。
 それでは、ただいま読んでいただきましたこの取りまとめ(案)につきまして御審議いただきたいと思います。どなたでも結構ですから、御意見、コメント等ある方は挙手をお願いします。

○浦田委員4ページから5ページにかけて、「輸出締約国としての対応」というところなんですけれども、5ページの上のところで幾つか条件があって、その場合には相手国側からの要請に応えなくてもいいというものだと思うんですけれども、これは応えなくても特恵優遇措置を適用してもらえる、こういうことなんですか。

○小宮関税課長それは一概には言えません。逆に言いますと、向こうの税関として、その特恵税率を適用するに当たって、協定上定められている原産地基準を満たすということが確認できない場合は、特恵税率の適用を否認される可能性は当然ございます。したがいまして、まず情報が足らないということで情報提供要請が来ているわけですから、EPAに定められた原産地基準を満たすためにはこういう情報が足らないということを逆にこちらとしても確認して、追加情報として出すのが基本なのですけれども、出すべきではないもの等は出さないということでございます。その協定上の基準に合致する、それを確認するための情報があれば、それは当然適用されると思いますけれども、そこのコアの部分でやはり情報が足らないということになれば、これは否認される可能性はございます。ただ、向こうの権限濫用に当たるような場合がもし続くようなことがあれば、それは逆に両国同士との関係ということで、まさに当局同士でその取り扱いについて協議をすることは枠組みとして当然可能でございます。

○浦田委員1つは我が国の利益を害するという条件、これに触れる場合には、こちらから情報を提供しませんよということですよね。相手がそれに納得しなければ、今のお話ですと、紛争解決のほうにいくわけですか。

○小宮関税課長いきなり紛争解決にいくというのは、やや極端な例かもしれません。いずれにしても、当局同士ですので、何が本当にこの協定上の基準を満たすために必要な情報なのかというのは当局同士で確認し合うことは当然可能です。一足飛びに紛争解決だというところまで実務上いくかというと、恐らくその前段階のお互いのやりとりがあるのではないかと考えております。

○中里部会長よろしいですか。

○浦田委員はい。

○中里部会長ほかにいかがですか。

○清水委員今の浦田先生の御指摘にかかわることなのですが、5ページのA「税関職員による資料の提出の求め及び質問検査」のところで、つまり、情報を出したくないというときに、その前に税関職員から当該企業に例えば情報要請があり、そこで情報を出さないというときに、これが害するから出さないのだということ、あるいは、そうじゃなくて、正当な理由がなく応じなかった、その正当な理由というのは、つまり、どういう形でこれが正当な理由であるか、そうではないかというのを判断されるのでしょうか。

○小宮関税課長正当な理由とは、例えば、天災等によって提出を求められた資料そのものが消失しており、資料の提出の求めに応じられない場合等を想定しております。正当な理由がなく応じないという場合の基本的な例として考えておりますのは情報提供要請がちゃんと当事者に届いている、それから、内部でもちゃんと処理をされている、それに対してまさに無回答、何の対応もとらないということを想定しております。したがいまして、例えば文書がその勢力範囲に届いているのだけれども、実際来ていたかどうか気がつかなかったとか、もしくはどこかの担当に届いていたけれども、内部でうまく処理されていなくて、まさに過失といいますか、ミスで、結局どう対応するのかということがちゃんと検討されていなかった等の場合には、もちろん正当な理由がある場合には該当しません。実際は、提供要請が来たものについて、根っこの判断基準はまさに協定上の原産地基準でございますので、それを満たすためにどういう情報が必要なんだろうかということをまずは考えることになろうかと思います。

したがいまして、単純に、輸出企業とか生産者の回答が、例えばこちらからこういう情報要請が来ているので情報を下さいといって、それが不十分だからいきなり罰則と、そういうことはございません。

○中里部会長その上の、先ほど清水委員の御質問の中で、情報提供の要請を受けた場合に、お断りというか、出しませんというのは、向こうの税関当局とこちらの財務大臣との関係ですよね。下は、納税者というか、そこに行って、出してくださいというときに答えるかというので、局面が違いますので、そこは御理解ください。

○青山委員ちょっと御質問なんですけれども、これは日豪の経済連携協定発効に伴って、国内法をきちっと整備しないとその協定が発効できないよということで、これは、やらざるを得ないことを、今の内容を考えて推定でというかしら、ここが問題だねということを、羅列という意味はちょっと違うかもしれませんけど、そういうことで考えられていることですよね。だから、これをこういう形で提案して、具体的な法整備に向けて粛々と進めていくためのこれが基本的な提案事項ということですよね。だとすると、例えば今この書類や何かの保管は、データだからどうということないけれども、5年間はとかいろいろあります。これらについても、もしかして、例えばですけれども、3年になる可能性もあるしということも含めて、一応、提案を具体化されたときにまた議論するということですよね。そうではないですか。

○小宮関税課長まず、この審議会の答申というものと実際の法案化作業、国会での御審議、さらには実際の法の施行、そして協定の発効というものについて全体として御説明申し上げますと、基本的にこの審議会の答申を受けまして、今、同時並行的にまさに法案作業をしておりますけれども、この内容に沿った改正法案を今詰めているところでございます。例えば具体的に書類、輸出者、生産者が関係資料を5年間保存するということについては、今準備を進めております法案の中でも5年という規定にしようと考えております。実際の具体的な法案としては、現状考えておりますのは関税暫定措置法の改正法が基本となりますけれども、これは過去も、EPAについて法令整備を行うものについては、暫定的な措置でございますので暫定法のほうで整備を行ってきておりまして、今回の日豪EPAの発効のための国内法令整備ということでは、暫定措置法上で整備を行うものが大半になろうかと思っております。

ただ1点、輸出締約国としての対応、すなわち、オーストラリアから情報提供要請があった場合の国内での対応についての手続につきましては、関税関係法令は基本的に国内での関税の賦課徴収のための関係法令でございますし、また輸出入の手続に関しての規定でございます。今回の輸出締約国としての対応につきましては、日本から既に輸出をされている日本原産品につきまして、オーストラリアから、これは本当に日本原産品であろうかという情報提供要請があった場合の対応でございます。ある意味、当局同士での支援について生ずる、対応について生ずる手続を規定するものでございますので、法制面では既存の関税関係法令の中で措置をするのはややなじまない、もしくは難しい案件かなというところで今検討を進めているところでございます。

そして、その法案につきましては、最終的には内閣として条約とともに国会に提出をさせていただき、条約とともに国会での御審議を経まして成立もしくは承認が図られれば、もちろん下位法令等、政令以下もございますけれども、この協定のまさに発効・締結に向けての国内法令整備の準備が完了したということになるわけでございます。

○櫻井委員5ページ目です。これは前回もちょっと御質問させていただいたところで、先ほど中里先生から整理もしていただいたところですが、@のところで「オーストラリア側からの要請に応じないことができる」ということは、応じてもいいという含意が文理上は出てきます。そうすると、「我が国の利益を害するおそれがあるとき」に応じることがあり得るというふうに理論的には、理屈上はなります。そこは国内法だけども、あくまでもオーストラリアとの関係でそういう規定になっているのだ。そういう理解でよろしいのかなと思うのですが、それが1点。

それから、Bのところで、貿易政策と産業政策の緊密な連携を図るということで、それはいいのですけれども、経済産業大臣と協議をするけど、同意まで得るというふうになっている。ということは、決定権がむしろ経済産業省のほうにあるのかというふうに読めますけれども、そういう理解でいいんでしょうかね。

あと、立会いについて、経済産業省の職員が立ち会うというのは、実情はむしろ立ち会ったほうがいいんだろうと思うのですけれども、法制事項というか、規定がないと立ち会えない、そういう整理で書かれているのかということを教えていただけますか。

○小宮関税課長まず、情報提供要請があった場合の財務大臣としての対応は、法制上、まさにまだ法制局とも議論をして詰めているところではございますけれども、要請があったときは応じなければならないという立て付けで、ただし書きで、こういった場合はその限りでないという意味では、文理上は、結局、応じないことができるという理屈になるわけです。そこは、基本的にお互いレシプロで支援協力をしましょうということが協定でも定められておりますので、基本は応じるんだということを原則としつつ、例外の場合があるという法制上の整理をしようとしているところでございまして、あとは個々のケースに対応を考えざるを得ないということだと思います。

それから、経産大臣との協力等のことでございますけれども、決定権といいますか、拒否権になるのかもしれないんですが、そこは貿易を担当されている経産大臣とまさに密接に協議をして、そういう意味では、財務大臣が所掌していないことも、この情報提供について経産大臣が承知をしているということも理論上はあり得ますので、そこはまさに連携という趣旨で同意が必要という構成にすることを考えてございます。

それから、立ち会いにつきましては、おっしゃるとおり、法令上の規定がなければ全く立ち会えないのかと申しますと、やや微妙なところは当然あるわけでございまして、実務面では相手の同意があれば任意に立ち会うことができることを踏まえると、これがないと全く立ち会うことができないということではなかろうかと思っておりますけれども、逆に相手の同意がない場合であっても立ち会うことが必要となる場合も生じると思いますので、法令上それをしっかり規定をして明確化を図っているということでございます。

○櫻井委員ありがとうございます。そうすると、それは前提としては了解したのですが、さっきの@のところで、御説明は一応抽象的にはわかるのですけれども、この3つのポツの中で、営業秘密の話というのは事業者の財産権という話なので、同意がないのに応じることがあり得るということになると、事業者としてはきついんじゃないかということを多分前回申し上げたのかなと思っていて、そこの担保が結構心配ということです。

○小宮関税課長事業者の同意がないときは応じない要件を満たしておりますので、応じるということの限りではない部分に入るということで、基本は応じないこととなり、また、応じようとしても他の法令により応じることができないようになっています。かつ、この事業者の同意がないということと、さらに経産大臣の同意も、両方かかっております。したがって、要はEPA税率を仮に適用されないおそれがあったとしても、これは出せませんというものは、事業者は同意をせず、さらに経産大臣もそこで、いや、絶対出せということは想定できませんし財務大臣が、いや、これは絶対出すんだと言って、文理解釈をして出してしまうということは、我々としては想定しておりません。

○中里部会長これは、条約上の義務を実施するための国内法の整備の中で、情報は提供しますと。しかし、先ほどの営業秘密等を害するようなときには要請に応じませんと。だから、本当は応じないということなんでしょうけれども、原則ではなくて例外だという意味なんですよね。応じないことができるというのは、ちょっと気になる。裁量があるみたいな感じが気になるということですよね。そういうわけではないですね。

○小宮関税課長応じないことができる。この文案上は、できる旨規定すると書いてあるのですけれども、実際は「応じないことができる」という書き方は、法令上はしません。そこは紛れがないようにしますので、御心配をいただかなくとも大丈夫かなと思っております。

○中里部会長でも、法律家は気になりますけどね。よろしいですよね、今ので。

○櫻井委員ええ、制度論としての程度で。

○中里部会長ほかにいかがですか。

○浦田委員ちょっと違う点なんですけれども、7ページと9ページのセーフガードのところで、7ページで言いますと下から2つ目のパラグラフ、「上記のみを条件とした場合、全世界からの輸入数量は増加していないにもかかわらず」というところがあります。同じような表現が9ページの上から6行目にもあるんですが、これはオーストラリア以外の全世界ということですか。

○小宮関税課長これは、すみません、ちょっと言葉が足らないのかもしれませんけれども、ここで言う「併せて、上記のみを条件とした場合、全世界」、これはオーストラリアを含めて、まさに日本に入ってくる輸入数量全体でございます。ここでの趣旨をもう1回御説明申し上げますと、例えばオーストラリア、すなわちサプライサイドで何かが生じまして、オーストラリアから日本に輸出される数量がぐっと減る場合があり得ます。その場合でも、日本の需要量全体もそれに応じて減るわけではないので、オーストラリア以外の国からの輸入数量がオーストラリア分のシェアをある意味で埋めるように増えることが想定されます。そのようなとき、オーストラリアも含めた全体としての海外からの日本への輸入数量は、もしかしたら増えていないことは考えられるのですが、オーストラリアを除いたものについては増えている状態になっております。その場合に、オーストラリアを除いたものだけで発動を考えることにしますと、全体の数量は増えていないのに、オーストラリアを除いた部分について発動基準を満たしたから関税率を上げますという扱いになってしまうのは、国内の産業保護の観点からいうと、追加的に国内の供給者を圧迫しているわけでもない中で、関税率だけ上がるということになり、消費者が手にするときの価格がその影響を受けて上がってしまう可能性があります。そういう取扱いになってしまうことを回避することが適当ということでございます。したがいまして、元に戻りまして、この「全世界」というのは、オーストラリアも含んだ「全世界」の意味でございます。

○浦田委員私は、オーストラリアには優遇措置を適用するので、例えばオーストラリアからの輸入量がかなり増える。それで、オーストラリアも含めて世界全体からの輸入量が増えるので緊急措置が発動され、そして税率が高くなる。もしそうであれば、オーストラリアを除いた全世界からの輸入量というのは変わらない。しかし、オーストラリアを含めた全世界からの輸入というのは増えるわけですよね。そういうことを今想定してこの文章を書かれているのかなとちょっと勘違いしましたので、1つは、要はわかりにくいというのが指摘かと思います。

○小宮関税課長委員が御指摘のところは、その上のパラグラフがまさに御指摘されたことを説明しているパラグラフでございます。すなわち、オーストラリアから、関税率も段階的に下げますので、輸入量が増えてしまった。そうすると、オーストラリアを含めた全世界からの輸入数量は、オーストラリアが増えた分、増えてしまうので、その場合は今のままですと発動されてしまう。そうすると、オーストラリアのほうは全世界向けの措置の適用対象外になっておりますので関税率引上げの影響を受けないのですけれども、アメリカとかその他の国は関税率が上がってしまうのは、アメリカとかその他の国にとってはやや不公平な取り扱いになるということで、そこはオーストラリアを除いた数量をまず考える必要があるというのが最初のパラグラフです。

ただ、それだけですと先ほど申し上げたことがあるので、「併せて」以下でございますけれども、全体も考えることが必要ですということを説明している文章でございます。

○浦田委員こういう文章でどこまで具体的な例を挙げながら説明をするか。その辺、よくわからないのですが、これをぱっと読んだだけだと、いろいろ自分なりにこうじゃないかと思って考えたものが実は違ったりするわけで、もう少しわかりやすい何か書きぶりがあれば、そうしていただいたほうがいいのかなという感じはいたします。

○中里部会長いや、本当ならば不等式とか数式を使ったほうがわかりやすいのに、無理やり文章の形にするというのは法律家のさがでございまして、これはこれで正しいんじゃないかということで。ただ、それを外部的に説明するときには、この答申とはまた別に、何かもうちょっとポンチ絵とか不等式とか使ってというふうにできると思います。文章のほうは恐らくこれで正解だと思いますので、よろしゅうございますか。これ、直したら直したでまた大変なことになってしまいますので、すみません。

○櫻井委員そんな大変じゃない修文なんですけど、今のパラグラフのところで「消費者」という言葉がそのまま出てくるんです。9ページにも同じように「消費者」とむき出しに出てくるんですけれども、たぶん「一般消費者」といったほうがいいんですよね。公益の中に含まれる、そういうニュアンスに入ってくるので、そこは入れても、部会長、構いませんよね。

○中里部会長これもそれなりにお考えになった上で入れてあるのだろうと思いますけれども。

○櫻井委員「一般」と入れるのが普通だと思いますけど、何か特別な意味合いがあるわけですか。

○中里部会長「一般」と入れるのが普通ですか。

○櫻井委員普通だし、あといろいろ気になることがあるということは、詳細は申し述べませんけど。

○中里部会長いかがですか、これは。

○小宮関税課長検討させていただきます。

○櫻井委員もう1点だけ、最後ですけど、8ページの3の(1)の「利用者利便」という言葉があって、これは具体的にはどういうことか。事業者とか、そういう趣旨ですか。

○小宮関税課長これは、現状、定率法の承認工場制度でまさに承認を受けた工場を営んでいる飼料製造会社が百何十工場ございます。彼らの観点から見ますと、基本的に用途外に使わないといういろいろな工程上の管理等はかなり似通っております。すなわち、この麦についても承認工場制度を使おうとした場合ですね。実際のところ、工場のラインは、とうもろこしと麦ですから始めの部分は違うのですが、結局、とうもろこしも飼料用のラインがございまして、麦も飼料用のラインがあるということで、敷地で何メートル離れるかまたは途中から一緒なのかどうかは工場次第かもしれませんけれども、その工場としては、管理システムという点で、この麦についても承認工場制度が使われるのであれば、それは管理がしやすいというのが1つございます。

もう1点、いわゆる国家貿易の話がございます。現行制度におきましては、麦は国家貿易、すなわち一定数量を国が輸入する分については無税扱いになってございますが、これは財務省、税関というよりも農林水産省の監督のもとにございますけれども、似たような制度で指定工場というものが国家貿易の観点から制度がございます。このとうもろこしの承認工場、それから国家貿易の中での指定工場、これも実際には同じ工場でございまして、彼らの観点からすると、同じような管理システムを構築しやすい承認工場制度を使ってもらうほうが用途外使用にならないシステムをつくるのに非常に利便があるということを、ちょっと言葉が足らないかもしれませんけれども、この「利用者利便の観点等を踏まえ」ということで言っているわけでございます。したがって、ここでの「利用者」というのは、まさに工場を営んでいる事業者ということでございます。

○櫻井委員「事業者」のほうがいいんじゃないですか。

○小宮関税課長なるほど。ちょっとそこも考えさせていただければと思います。

○工藤委員本当に基本的な質問なんですけれども、今回の原産地手続の場合、自己申告を採用しますと、基本は事前審査手続を不要として、事後確認の位置づけがこれまでより重要なものとなるとあります。法令、法制の整備などがあるので、これからどう運用されるかですごく大変になるのかなというふうに可能性は考えられるのですが、最初の1ページに、今回の目的としましては貿易円滑化、それから手続簡素化ということがあるので、そこをどうしても、イコールといいますか、本当にそうなるのだろうかというような、この御説明というか、拝見する限りなかなか思えないんです。その点は運用してみなきゃわからないということもあるのかと思うんですけれども、その辺、ちょっとお願いします。

○小宮関税課長まず、そういう意味で使う人の立場から見たときの手続については、輸出する前に基準に合っているかどうかを審査して、証明書をもらう。結局、協定で定まっている基準に合致することを証するには何が必要かということを事前にやるわけです。それがある意味でイコールもしくはそれ以下のことは、今度は輸出した後に輸入国側でやるということですので、今回、自己申告制度が導入されたことに伴って、かえってトータルな意味で手続が難しくなってしまったとか、よけいなことが増えるということは、基本的にはないはずでございます。

それから、もちろん、今回、そういう意味ではこれまでの第三者証明制度と自己申告制度は共存というか、併存して、事業者の選択に任されております。今までずっと第三者証明を使っていて、いきなり自己申告をやることになった場合に、やりとりをする相手側が少し変わってくるわけですので、その面で、最初慣れない部分が出る可能性がある部分もあろうかと思っております。いずれにしても、実務の面でございますので、しっかり理解と定着が図られれば、そこはやはり手続の簡素化、そして貿易の円滑化につながるものはあるというふうに我々としては思っているところでございます。

○中里部会長自己申告制度を輸入国側で見れば、申告したら認めてもらえる場合が多いでしょうから、これはかなり簡素化になるんじゃないかと。ただ、それで輸入国のほうでこの申告は認められないというときには、そのときのことはいっぱいここに書いてあるので、面倒くさそうに見えますが、申告というのは結構簡素でいいんじゃないでしょうかね。

すみません。時間もそろそろ来ていますが、ほかにいかがでございましょうか。よろしゅうございますか。いろいろな御心配は出てくると思うのですが、またそれは追加的にでも将来的に議論するというようなこともできると思いますので。

それでは、日豪経済連携協定発効に伴う法令整備に係るこの企画部会の取りまとめにつきまして、この案のとおり決定するということにさせていただきたいと思います。

「利用者」、「消費者」の用語について櫻井委員からコメントがございましたし、それから浦田先生から少し気にしたほうがいいんじゃないかという2点については再度こちらで調整、最終的な修文についてこちらに御一任いただくということで、櫻井先生、よろしゅうございますでしょうか。ありがとうございます。

それでは、御異議がないということでございますので、日豪経済連携協定発効に伴う法令整備に係る取りまとめにつきまして、この企画部会として案のとおり決定することといたします。

この取りまとめにつきましては、10月1日に予定されている次回の上の組織、関税分科会におきまして報告を行いたいというふうに思います。

以上をもちまして、本日の議事を終了させていただきます。皆様におかれましては、円滑な議事進行に御協力いただいたこと、厚くお礼を申し上げたいと思います。御多用中のところ御出席くださいまして、本当にありがとうございました。

午後5時00分 閉会
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