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関税・外国為替等審議会 関税分科会 議事録(平成24年10月3日開催)

本稿は、平成24年10月3日の関税・外国為替等審議会関税分科会の議事録です。

午前10時開会

○伊藤分科会長それでは、ただいまから関税・外国為替等審議会関税分科会を開催したいと思います。

委員の皆様には、お忙しいところを本当にありがとうございます。

これから本審議を含め3回の予定で、平成25年度の関税改正検討項目について御検討いただくことになります。

それでは、議事に入る前に、事務局に人事異動がございましたので、稲垣関税局長より事務局の御紹介をお願いします。

○稲垣関税局長8月17日に関税局長を拝命いたしました稲垣でございます。よろしくお願いいたします。

本来ならば、今日は1回目ということでございますので、担当の副大臣あるいは政務官が来て御挨拶申し上げるべきところでございますけれども、御存じのように、昨日替わったということで、まだ交代に伴ういろいろな行事をやっている段階でございます。申しわけございませんが、今日欠席させていただいておりますことを御理解賜ればというふうに思っております。

まず最初に、伊藤会長、それから委員の皆様方、今日は大変お忙しい中をお集まりいただきましたこと、大変ありがとうございます。

また、この機会におきまして、格別の御指導を賜っておりますこと、さらには私どもの関税政策、それから税関行政につきまして、常日ごろより多大な御理解と御協力をいただいておりますことを重ねて御礼申し上げたいと思います。

本分科会でございますけれども、経済情勢の変化等に対応し、関税率及び関税制度をいかに改めるべきかということにつきまして、専門的な知識を踏まえ、幅広い観点から御審議をいただいているところでございます。季節はめぐり来まして、これからまた平成25年度の関税改正の御審議をいただくわけでございます。関税改正の基本的考え方や改正案の検討に際して必要となる種々の論点あるいは留意事項につきまして、率直かつ忌憚のない御議論を賜ればと思っております。また、幅広い見地からその方向性をお示しいただきますことをお願い申し上げたいと思います。

それでは、恐縮でございますけれども、座りまして、事務局の紹介をさせていただきます。

皆様方から向かって私の右側のほうでございますけれども、関税局担当審議官の石原でございます。

○石原審議官石原です。どうぞよろしくお願いいたします。

○稲垣関税局長続きまして、関税課長の柴アでございます。

○柴ア関税課長柴アでございます。よろしくお願いいたします。

○稲垣関税局長その隣が監視課長の菊川でございます。

○菊川監視課長菊川でございます。よろしくお願いいたします。

○稲垣関税局長業務課長の高見でございます。

○高見業務課長高見でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

○稲垣関税局長調査課長の西方でございます。

○西方調査課長西方でございます。よろしくお願いいたします。

○稲垣関税局長事務管理室長のコでございます。

○コ事務管理室長コでございます。どうぞよろしくお願いいたします。

○稲垣関税局長税関調査室長の郡山でございます。

○郡山税関調査室長郡山でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

○稲垣関税局長続きまして、反対側でございますが、皆様方から向かって私の左のほうでございます。関税局担当参事官の後藤でございます。

○後藤参事官後藤でございます。よろしくお願いいたします。

○稲垣関税局長総務課長の岸本でございます。

○岸本総務課長よろしくお願いいたします。

○稲垣関税局長経済連携室長の金森でございます。

○金森経済連携室長よろしくお願いいたします。

○稲垣関税局長特殊関税調査室長の水谷でございます。

○水谷特殊関税調査室長よろしくお願いいたします。

○稲垣関税局長また、本日は、農林水産省、経済産業省の方々にも御出席いただいております。引き続き私のほうから御紹介させていただきます。皆様方から向かって左のほうでございますが、農林水産省の大臣官房国際部国際経済課の三浦関税調整官でございます。

○三浦関税調整官(農林水産省)三浦でございます。よろしくお願いいたします。

○稲垣関税局長続きまして、経済産業省通商政策局通商機構部、西脇通商交渉調整官でございます。

○西脇通商交渉調整官(経済産業省)西脇でございます。よろしくお願いいたします。

○稲垣関税局長以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

○伊藤分科会長どうもありがとうございました。

それでは、本日の議事に入らせていただきたいと思います。本日の議題は、お手元にお配りしております議事日程のとおりでございます。

まず、最近の税関行政をめぐる諸問題につきまして、石原審議官より説明をお願いいたします。

○石原審議官では、お手元に配付しております資料1を御覧いただきたいと思います。

まず、目次を見ていただきますと、最初に「我が国の貿易動向」について御説明した後に、II「適正かつ公平な関税等の徴収」、III「安全・安心な社会の実現」、IV「貿易の円滑化」と3つに分かれておりまして、3本柱が現在の税関行政の主たる目的となっているということで、全体像をまず目次で把握していただきたいと思います。

では、1ページめくっていただきまして、最近の我が国の貿易動向でございます。四角の中のキャプションを見ていただきますと、震災や欧州経済の停滞などの影響から2011年差引額は31年ぶりの赤字になりました。左側グラフの下のところの差引額でございますけれども、一番右のところが下に赤くちょっと飛び出しております。31年ぶりの赤字ということで、当時非常に大きく報道されたところでございます。上の四角の中の2番目の「○」を見ていただきますと、その原因ですけれども、直近の輸出は、欧州経済の停滞などの影響から昨秋以降低調ということで、後ほど申し上げますけれども、欧州の経済が停滞したことで中国の欧州向け輸出が大きく減って、それが日本の中国向け部材輸出の減少につながるというドミノ現象が起きております。片や輸入はと申し上げますと、ここに書いてあるとおりですけれども、リーマン・ショック以降昨年半ばにかけて上昇しております。その後は燃料価格の高騰などを受けて高止まりでございまして、輸入のほうは高止まっている一方で輸出が今申し上げたように減少して、結果、31年ぶりの赤字を計上したということでございます。

次に、2ページを御覧いただきたいと思います。これを地域別に見たところでございますけれども、アジア地域への輸出、輸入は、上昇傾向に一服感が見られるものの、依然高水準でございまして、左のグラフを見ていただきますと、かつては米国ないしEUが大きな割合を占めていた中で、アジアがずっとその割合を高めてきています。ただ、それも一服感があるところでございます。上の四角の2番目の「○」を見ていただきますと、一方、米国、EUへの輸出・輸入割合は近年低下傾向でございます。その原因につきましては、先ほど申し上げましたけれども、足元ではEUの景気減退に伴いまして、それがドミノ減少で中国向け輸出の減少にもつながってきているところでございます。

次に、3ページを御覧いただきたいと思います。関税行政の大きな柱の1つでございます関税の適正な賦課徴収でございますけれども、上のキャプションを見ていただきますと、平成23年度の税関における収納額は5.6兆円で、前年度よりも13.8%増加しています。かなり大きな増加をしておりますけれども、これはリーマン・ショック以降、輸入につきましては回復傾向にあることに伴います関税、消費税の増収のほかに、震災後、特に外国たばこの輸入が増えたとか、たばこの増税があったという特殊要因もございまして、13.8%増になってございます。税関における収納額は租税・印紙収入全体の1割を占めているということでございます。かつては関税といいますと財政の主たる柱でございましたけれども、現在は、関税と消費税等を合わせて、約1割でございます。ただ、後ほど申し上げますように、これから消費税の増税に伴いまして輸入貨物にかかります消費税の額が増えてまいりますので、税関における関税及び消費税等の賦課徴収というのは業務の中で再び大きなウエートを占めてくるのではなかろうかと我々は考えております。

次に、4ページを御覧いただきますと、かような中で必ずしも適正に申告をしていただけない事例もあるということで、いわゆる税務調査、輸入事後調査を行っておりますけれども、その状況をここに書いてございます。四角の中を見ていただきますと、平成22事務年度の調査の結果、申告漏れのあった輸入者が4,226者あったということで、これは調査対象の約7割が、言ってみれば関税ほ脱をしておったということでございます。その結果の追徴税額が約136億円でございます。

次に、5ページを見ていただきたいと思います。そういった中で、最近、我々が特に力を入れておりますのが豚肉の差額関税制度の適正運用でございます。左側のグラフを見ていただきますと、これは豚肉の差額関税制度でございまして、横軸が輸入豚肉の価格で、縦軸が輸入豚肉の価格プラス税額でございます。見ていただきますとおり、大まかに申し上げると、輸入豚肉の価格がキロ当たり524円になるまでは、その差額を関税として頂戴する。それを超えますと従価税になるということでございまして、結果、この524円で申告すると税金を払うのが一番少なくなるという形になっております。これは昭和46年に豚肉の輸入が自由化されたときに導入された制度でありまして、国内の養豚農家の保護を図る一方で、高い価格帯については、低い関税率を適用することにより、関税の負担を軽減し、消費者等の利益を図るようにということで導入された制度でございます。現在の為替レートないし外国の豚肉の相場によりますと、キロ524円で取引されることは想定されにくいところですが、多くの輸入申告はキロ524円辺りで申告されている状況があります。その背景として、関税のほ脱が行われている可能性が否定できないということで、我々は特に力を入れて現在取り組んでいるところでございます。

次の6ページを御覧いただきますと、その背景等々、今申し上げたことでございますけれども、下の囲みを見ていただきますと、4月9日より特に新たな関税局長通達を発出いたしまして、輸入豚肉の価格に関する資料を従来よりもいろいろな側面から判断できるように充実して徴求しているところでございます。これが現在の豚肉に関する取組状況でございます。

次に、7ページを御覧いただきますと、これも現在、関税の適正な賦課徴収で取り組んでいる課題でございますけれども、関税評価に係る状況でございます。関税評価と申しますのは、輸入貨物の申告価格が果たして関税を賦課徴収するにあたり、正しい価格であるのかどうかという問題でございまして、これは非常に難しい制度でございます。ここにございます一番上の囲みを見ていただきますと、実は昭和55年にこの制度が導入されて以来32年間国内の法改正が行われていないということでございまして、これに伴いまして、複雑化しております一部の輸入取引ですとか、2「現状を踏まえた関税評価の課題」の(2)のところを見ていただきますと、先ほど御紹介しました事後調査に関連しますが、十分な協力を得られずに、十分な資料が提供されない中で関税の賦課徴収をしなければいけない等々の局面においていろいろな問題が生じているところでございます。こういった問題を踏まえまして、一番下の囲みを見ていただきますと、現在、企画部会の下にワーキンググループを設置いたしまして3回の御審議をいただいたところでございまして、今年度の関税改正の中にこの成果を取り入れてまいりたいと考えているところでございます。

以上が関税等の賦課徴収でございますが、次に8ページを御覧いただきますと、今度はいわゆる社会悪関係でございます。8ページが不正薬物に係る状況でございまして、上の箱を見ていただきますと、覚醒剤の密輸入摘発事犯の件数が平成23年は過去最高でございます。また、その中でも航空機旅客による覚醒剤の密輸入摘発件数が過去最高を記録しているということでございます。ただ、平成23年はこういった状況でございますけれども、足元はややこの傾向が変化してきておりまして、特に航空機旅客――これは後ほど申し上げますけれども、体内に覚醒剤等の薬物を飲み込んで運び屋が持ってくるという手口が最近多かったわけでございます。足元では、この手口がやや減っている一方で、郵便小包を使って薬物を輸入するという件数が増えてきております。こういった状況が現在足元では発生しておりまして、郵便小包に対する取り組みが新たな課題として浮上しているということでございます。

次に、9ページを見ていただきますと、これは今言及いたしました航空機旅客の中で手口が非常に巧妙化していることの一部分を御紹介したものでございます。いわゆる体内飲み込み事犯がありまして、右側を見ていただきますと、様子のおかしなナイジェリア人男性のエックス線写真を撮ったところ、こんなにたくさん飲んでいたということであります。これ1つでも破裂しますと即死だそうでございまして、まさに命懸けでやってきているということでございます。また、航空機旅客の運び屋に関しましては、最近、裁判員裁判制度が導入されました。その中で運び屋が無罪になるという判決がでてきております。こうした状況を踏まえた対応についても引き続き課題となっているところでございます。

次のページを見ていただきますと、10ページですけれども、今度は偽ブランドなどの知的財産侵害物品に係る状況でございます。上の囲みの中を見ていただきますと、差し止め件数が5年連続で2万件を超える状況に至っております。かつては、右側のグラフを見ていただきますと、偽ブランドというと韓国というイメージがあったのですけれども、韓国はここのところ仕出国としては非常に減ってきておりまして、ほぼ中国に一極集中している傾向でございます。この知的財産の取締りも非常に大きな課題となっているということでございます。その手段ですけれども、先ほど、薬物の不正輸入の中で航空機旅客による手段が平成23年度は過去最高であったけれども、足元ではそれが減少する一方で、郵便が増えていると申し上げました。偽ブランドの輸入も郵便小包を使っている事例が最近目立っているということでございます。

ちなみに、郵便小包でございますが、これはいろいろな問題があって、一番の問題は、中に何が入っているのかという情報を我々は事前にわかっていないということです。郵便小包に類似するものとしてSP貨物、スモール・パッケージというのがあります。スモール・パッケージは、業者が中に何が入っているのか貨物情報を事前に全部把握しておりまして、それを電子的に事前に我々に送付してくる体制になってきております。このように我々はSP貨物については事前に貨物情報を把握しておりますので、その中で怪しいものを特定して検査することができるのですが、郵便は中に何が入っているのか、簡単な告知書が張ってあるだけで全くわからないものですから、目の前の郵便貨物の中から検査が必要と思われるものを選んでいるということであります。いわゆる社会悪物品、またセキュリティも同様ですけれども、大きなセキュリティホールが空くことがないよう、我々は郵便に関する貨物情報を事前にデータとしていただけるように、これからいろいろな方面に働きかけていかなければならないと考えているところであります。

次に、11ページであります。そういった中で、今セキュリティと申し上げましたけれども、9.11以降、世界各国でセキュリティを非常に重視する制度が導入されております。その一環で我が国も出港前報告制度を今年度の関税改正によって導入したわけでございます。概要を1.に書いてございますけれども、航空機は当面対象外でございまして、我が国に入港しようとする船舶に積み込まれる海上コンテナ貨物に関しまして、2行目ですけれども、その貨物が日本向けに出港する24時間前までに詳細な情報を電子的に我が国税関に報告してもらうという制度を導入することにいたしました。2.を見ていただきますと、今年3月31日の関税法改正の成立によりまして導入されたということでございます。今後の予定を御覧いただきますと、4.でございますけれども、NACCSのプログラムをリリースいたしまして、平成26年3月より運用開始をしようということで現在鋭意準備を進めているところでございます。

12ページ、13ページはAEO制度でございまして、今申し上げましたような社会悪ないしはセキュリティに関しまして、クロを特定する一方でシロを特定して、我々が傾注すべき対象貨物を特定することにおきましてこのAEO制度は非常に大きな成果を上げているところでございます。「AEO制度とは?」というところを御覧いただきますと、自社の物流のセキュリティ管理と法令遵守のしっかりした体制をとっている会社を認定いたしまして、適正な貨物管理と税関手続を行う者として、簡素化、迅速化された税関手続が税関から提供されるということでございます。「AEO制度の対象となる事業者」を見ていただきますと、現在484者、ここにありますような様々な業種がございますけれども、税関がAEO事業者として認定しているところでございます。

13ページは、AEO制度は我が国に限らず諸外国でも導入しておりまして、それを相互に承認することによりまして、外国が承認したAEO事業者に関する貨物の通関手続についてはより迅速に行うということで、より円滑な物流の実現とセキュリティ、また社会悪物品の阻止という2つの目的をより高度な次元で実現することで鋭意取り組んでいるということでありまして、四角の一番下の行を見ていただきますと、我が国は世界最多6組の相互承認を既に行っております。世界で唯一、アメリカ、EU双方ともAEO相互承認をしているということで、鋭意取り組んでいるところでございます。

14ページは、貿易の円滑化の中で電子化というものが非常に大きなウエートを占めるわけでございまして、御承知のように、NACCSにつきましてはプログラムの更新、また組織の改編等を鋭意進めてきたわけでございます。NACCSの発足以来の経緯が書いてございますけれども、平成22年2月、赤い囲みでございますけれども、AirとSeaとそれぞれ別々でございましたNACCSを統合いたしましてシングルウィンドウを完成したということでございます。これからの課題でございますけれども、一番下の欄を見ていただきますと、平成29年の稼働を目指して現在開発してございます次期NACCSの開発を進めていくこと。それから、株式会社としてのNACCSセンターが発足したわけでございますけれども、現在100%の株を国が持っているということでございまして、これをなるべく早く民間に売却して、真の意味での株式会社化することが今後求められていることでございます。

次に、15ページでございますけれども、電子化の効果をより発揮するためには、貿易関係書類のペーパーレス化が重要でございます。そういった中で現在何をしているかということでございます。順番が若干前後しますけれども、次の16ページを見ていただきますと、平成24年、今年の関税改正で、一番上の囲みを見ていただきますと、仕入書、いわゆるインボイスについて原則提出を求めないことにいたしました。区分1という即座に輸入許可が出るものにつきましては、従来、許可が出た後にインボイス等の書類を税関に提出していただいておりましたが、この提出を求めず、輸入者において自分で保管することに制度変更いたしまして、ペーパーレス化をさらに進めたところでございます。

15ページへ戻っていただきますと、さらに今後、中ほどの囲みの一番下の「○」で、通関関係書類がまだ幾つか残っておりますけれども、平成25年度、これをPDF化することで物理的に税関のオフィスまで持ってくることがないように改善していこうと考えてございます。また、一番下の平成29年度のNACCS稼働時までに、いろいろ書いてございますが、一番下の「○」、通関手続に関する電子手続の原則化ということで、基本的にはこの時点でいわゆる紙は全廃することを目指して取り組んでいるところでございます。

以上、雑駁な説明でございましたが、御説明申し上げました。ありがとうございました。

○伊藤分科会長どうもありがとうございました。

それでは、ただいまの説明につきまして、御質問、御意見等をいただければと思います。

○鈴木委員2点教えてください。

まず、3ページの関税等収納額の関税の収入が平成23年度で約9,000億円ほどありますが、この内訳といいますか、農林水産物がどのぐらいとか、少し概要がわかれば教えていただきたいということが1つ。

もう1つは、5ページの豚肉の差額関税制度につきまして、これの違反について摘発して裁判になっている事案もあるということで、最高裁までいっている事案もあるとお聞きしておりますが、そういうふうな裁判での論点について簡潔に教えていただければありがたいと思います。

○柴ア関税課長まず最初の御質問でございます。手元に関税収入の内訳ということでは資料がございませんで、今ここでお答えできないことをお許しいただきたいのでございますけれども、輸入量、価格ベースで見てみますと、昨年の全体の輸入の中で食料品が占める割合は8.6%という数字でございます。ただ、これは輸入の価格ベースでございます。税率がどうなっているかということを捨象しているものでございますので、そういうこととして御理解いただければと思います。

○石原審議官2点目の差額関税制度の裁判に関する御質問でございますけれども、実はつい最近ある事案について最高裁の決定が出まして、豚肉輸入者の上告が棄却されたところでございます。そこでの主な論点ですけれども、豚肉の差額関税制度を仮に正直に守ると国内の豚肉輸入業者の商売が成り立たない。このような高価格の下で豚肉を取引する経済実態には既にもうないので、国内での職業選択の自由を奪うものであるというふうな論点。それから、税関としてこの制度が実は執行できないのは十分わかっているはずであって、実際に、ありていに言えば、まじめに適用していないんじゃないか。そういった中で自分のケースだけが適用されて処罰されるのか、不平等である。そのような論点で訴訟が提起されておりましたが、棄却されたところでございます。

○野坂委員私も質問が2つあります。同じく豚肉ですけれども、4月から関税局長の通達が出ておよそ半年たっているわけですが、半年間の状況を見て、通達のある程度の効果が出ているのかどうか、どういうふうに分析されているのかということが第1点です。

第2点は、不正薬物あるいは知的財産権侵害物品の状況は非常に増えているという深刻な状況ですけれども、一方で、増えているというのは、摘発する能力が向上したから、より見つかっているということもあるのかどうか。そこは全体的に増えているからこういう状況になっているのか。その点についてもう少し詳しく説明していただければと思います。

○石原審議官豚肉の差額関税制度に関する取組みの評価でございます。4月に発出した局長通達でございますけれども、例えば輸出時の仕出地の価格がより客観的にわかるような資料等々を、従来は必ずしも輸入申告に際して添付させていなかったのですけれども、その提出を求めるということで取組みを始めたわけでございます。通達が発出された直後は、輸入申告そのものが減ったりとか、かなり動きが見えました。その後、徐々に何となく平常化している状態にあるような状況でございます。輸入申告の価格ですけれども、従来、多くの輸入申告が先ほど申し上げました分岐点価格の524円近辺で行われていたわけですけれども、通達発出後、一部、安い価格で申告が行われるケースも出てきております。ただ、それが大勢を占めるところまで来ているかと申しますと、なかなかそういうところまで来ていないということであります。我々としては4月の局長通達発出のみをもって十分だというふうには全く考えておりませんで、現在、通達に基づきまして提出されます資料の取扱いですとか、いろいろな検討を加えておりまして、この制度がより適切に運用されるように引き続き更なる努力を傾注しているところでございます。

それから、社会悪物品についての摘発が、我々の技量が上がったからかどうかという御質問でございますけれども、これは割と永遠の課題でありまして、もとが増えただけじゃないのかとか、もとが増えていない中で我々の技術が上がったからかというのは、昔から我々はどう解釈するか非常に悩んでいるところでございます。昔からよくあります議論は、国内のその手の物の価格が下がっていれば、それは我々の努力というよりはむしろ供給が増えただけで、その結果、摘発が増えた。上がっていれば我々が相当頑張ったのではないかというような議論をされておりますけれども、その手の物の価格が最近とみに下がったという話も聞いておりませんので、我々としては我々の努力がある程度実っているのではないだろうかと。ただ、それに慢心することなく、さらにいろいろな努力をしていかなければいけないと考えているところでございます。

○潮田委員郵便物による不正輸入の問題の御指摘がございましたけれども、それは例えば日本郵政とか総務省に言えば済むという話ではなくて、外国の事業者、国のこともあるのでしょうけれども、それが絡むから面倒だということでしょうか。

それと、しばらく前にFedExとかUPS等から国際郵便との通関上のハンディみたいな話がございましたけれども、あれはもう解決しているんでしょうか。

○石原審議官スモール・パッケージは、外国で集荷して、日本に運んできて、日本で配達する。全部1社で完結してやっておりますので情報がとれるわけですけれども、郵便は、例えば日本に入ってくる郵便物は、集荷するのは外国の郵政当局がやっていて、日本に運ばれてきて、日本の郵政当局が配達しているわけなので、もともとの集荷するところは別の人がやっているからわからないという話がございます。それから、万国郵便条約というものがあって、郵便事業者は中身について開披してはいけない、触れてはいけないことが定められているということでございまして、これが従来から我々が郵政当局に対していろいろお願いしている際の非常に大きなネックになっていたということでございます。この点につきましては、諸外国の税関も、また郵政当局御自身もかなり問題意識を持ってくるに最近至っておりまして、仄聞するところによると、10月初めにドーハで世界各国の郵政当局が集まる大規模な会議が行われておりまして、そこで郵便の貨物情報の事前提出についても議論されていると聞いております。我々、この問題につきましては、これから単に日本の郵政当局にお願いするにとどまらず、そういった国際的なネットワークの中で解決を図っていく必要があると考えております。

2点目の例のスモール・パッケージと郵便小包との競争上のハンディの話ですけれども、従前、非常に強く言われておりました納税申告の話でございまして、スモール・パッケージについては、輸入者が自ら中身を確認したうえで、関税がかかるものについては申告をしなければいけないという一方で、郵便については賦課課税で、すべて我々税関のほうで中身を見て、仮に関税がかかるものがあれば徴収するということで、その部分の手続が極めて煩瑣であって、郵便については全くそういったことをしなくてもよくなっているのはおかしいと。これは従来非常に強く主張されてきた論点でありましたが、この点につきましては、既に郵便小包についても20万円を超える価格の貨物が中に入っているものは輸入者自らが課税申告していただく制度が導入されました。それでハンディキャップに関する論争がすべて完全になくなったかというと、そうではありませんけれども、従前に比べるとかなり改善されていると我々は考えております。

○小寺委員ちょっとお尋ねしたいんですが、豚肉の差額関税制度についてです。私の感じでは、関税というのは、安い価格で輸入すれば安く売れる、それゆえに保護措置としてはフレキシブルであるというように理解をしているんですが、この差額関税制度というのはそうはなっていないわけですね。したがって、いわばほ脱が行われやすい仕組みになっていると思うんですが、こういう関税制度というのは豚肉以外にも広く採用されているものですか。豚肉に採用されている理由についてお尋ねしたいと思います。

○柴ア関税課長豚と全く同じではありませんけれども、いわゆるスライド関税は似たような仕組みになっているとは言えるかと思います。ただ、それも今残っていますのはタマネギだとか地金の関係幾つかというような状況でございます。農林水産省の方もいらっしゃるので、そちらから詳しくお話しいただいたほうがいいかもしれませんけれども、基本的には豚肉が輸入自由化されるときに制度改正がなされて、差額関税制度が約40年前にできております。その後、今のような状況になりましたのは、ウルグアイ・ラウンドの議論の中で譲許しつつ、あとは個別に外国、アメリカなどと議論していく中で、国内産業の保護とあわせてバランスをとって制度ができたということでございます。さらに補足があれば農林水産省のほうからお願いしたいと思います。

○三浦関税調整官(農林水産省)それでは、若干補足させていただきます。豚肉の差額関税制度は、要は、輸入品の価格が低いときは一定の関税を徴収し国内養豚農家を保護するという機能を持っており、価格が高いときには低率な従価税を適用することにより関税負担を軽減し消費者の利益を図るということで、全般的な国内の豚肉価格を安定的にということで、IQから自由化する際に導入されたということでございます。

○石毛委員関税評価のところですけれども、四角の中で囲った「税関長が適正かつ公平に関税評価を行うことが困難な事案が出てきている」ということです。要するに、どういう分野でどういう難しいことが起こってきて、そもそも関税評価の金額を実際の取引価格とかえて提出しているということだと思うんですけれども、そのインセンティブは一体何なんでしょうか。関税がゼロになっていればあまりそういうこともないように感じるのですが、どういう分野でそんなことが起こっているのか。

もう1つはAEOのところですけれども、非常に充実してきて結構なことだと思うんですが、外国のAEO対象者の数とか、どういったぐらいのイメージでAEOの関係の取引は今なされていると理解しておいたらよろしいんでしょうか。もしわかれば教えてください。

○高見業務課長関税評価に関する御質問につきましては、資料7ページ目の真ん中の囲みのところに書いてございます、取引形態の複雑化を踏まえた課税要件の明確化でございまして、一番の原則は、国外にある輸出者から国内の輸入者が売買によって貨物を輸入する。こういうことが一番わかりやすい輸入のケースですけれども、これについて、例えば国外の取引、売買をもとに、貨物だけは日本に送ってくるケースでありますとか、輸出者と輸入者が特殊な関係といいまして、要するに資本関係があったり、通常の取引価格で価格が設定されていることがわかりにくいようなケースでございます。そういった面で通常の輸入取引とは違う、別なところの売買の価格を基礎にして課税価格の計算をしてくるとかいったケースがございます。あるいは、売買の価格に足すべき、例えば別途支払っているロイヤルティを申告してこないとか、そういったケースがございます。そういった形で課税価格をできるだけ低くしようという事案で、対象となる物品は、特定の企業だったりしまして、特にどういった種類の貨物といった記憶はございませんけれども、いろいろな販売ネットワークを使ってそういうケースが最近よく出てきておりまして、そういったものが不服申立てあるいは訴訟に持ち込まれるケースが増えてきているという背景がございます。

2点目の御質問は……。

○石毛委員2点目はAEOで、今わからなければ後で結構です。

要するに、分野として、日本の場合、関税がほとんどゼロになっている分野が多いので、繊維製品とか、そういうような世界の話なんですか。どういったような実態なのかというイメージだけわかればと思った次第です。

○高見業務課長ありがとうございます。特に不服申立てにつながっている事案としては、健康食品ですとか化粧品といったところの輸入をしている業者がございますけれども、そういった分野だけにとどまらず、関税の高い品目においても同じような誤りが増えてきているところがございます。

AEOについては、先ほども審議官から、現在、私どもとしては6組の相互承認を行っているというお話をさせていただきましたけれども、これについては、徐々にではありますが、増やしていく傾向で今考えております。

○青山委員11ページですけれども、いわゆる積み荷情報の24時間前ルールというのがこの場でも、事業者さんによっては必ずしもポジティブなとらえ方をしていただけていなかったかなという感想を持っているのですけれども、それが公布されたということで、これは粛々ときちんと施行していただければよろしいかなと思います。そういうために業界周知をしっかりとやってくださっている状況はここに書いてあるのでわかるのですけれども、そういう中で、業界さんのとらえ方、対応は、きちんと前向きにとらえるような方向でいっているのかどうかということをひとつ教えてください。

それから、運用面での検討でリスク分析手法の検討を開始しているということですけれども、どんなふうな状況かということを2点目に教えてください。

もう1つ、13ページ、大変初歩的な質問で申しわけないです。いろいろ相互承認をやっているのですけれども、太いラインと細いのとがありますが、どういう違いがあるのか教えていただければと思います。

○菊川監視課長出港前報告制度の現状について御報告させていただきます。昨事務年度いろいろとここで御議論いただきまして、それをベースに昨年3月に法改正ができました。この場をおかりして、皆様方に対して感謝申し上げます。

業界の方々の一番関心があったというか、パブリックコメント等で強い意見が出たのは、近海、例えば韓国とか中国の日本に極めて近いところについては、出港24時間前はなかなか難しいので緩和措置を入れてくれという御意見が強く出ておりました。それにつきましては、物流実態のヒアリング等を行いまして、物流に影響があまりない、一方でセキュリティをきちっと確保するというところでいろいろ検討した結果、韓国、中国の一部につきましては出港前24時間を出港前までということで緩和措置を入れたところでございます。いろいろと技術的なところはございますけれども、今のところこういうふうな緩和措置を導入することによって実施いただけるということで、特段の問題は伺っておりません。なお、緩和措置を入れたところについては、きちっと入港前までにセキュリティをチェックすることによって、水際での阻止、怪しいものについては止める体制をとろうと思っております。

それから、運用面のリスク分析でございますけれども、これは出港前24時間までに貨物情報をいただいて、24時間以内に、リスクが高いものについては積み込みをしないように返すということでございますので、テロ、そういう関連のものについては24時間体制で対応できる組織を税関の中につくりまして、きちっと対応できるようにしようと考えております。

○高見業務課長13ページの資料につきましては、わかりにくくて申しわけないのですけれども、我が国との間で結んでいるところを太く、外国−外国のところは細くというつもりで作っております。若干そうでない部分がありまして、大変紛らわしい表になっていました。気をつけます。

○工藤委員1つお尋ねしたいんですけれども、不正薬物のことについてです。お話の中で手荷物の摘発が増えた背景に、裁判員制度の判断がというようなお話があったんです。裁判員制度というのはまだ導入されて5年になっていないかと思うんですが、市民が参加しているということですけれども、例えば5年でこれだけの結果が出るのか。今までが厳罰過ぎたのか。このまましていくとどうなっていくのか。法務省との話し合いがあるのか、そこら辺をお尋ねしたいんです。

○石原審議官無罪になっているケースは、要は、自分は中に何が入っているのか知らずに、ただこのバッグを日本に運んでくれと言われただけですということで、薬物が入っている認識がないので、故意がないということで無罪になるケースが大半でございます。そういった抗弁というのは、ありていに言えば、運び屋さんは誰でもするわけです。そういった中で、かつては、ほかのいろいろな状況をかんがみて、およそそういう供述は信用できないということで有罪になっていたと思うんです。最近無罪になったケースをそれぞれ見ますと、確かに知らなかったのかなと思わざるを得ないようなケースも多々あるんですが、結果として件数は増えてきていて、無罪になった一番の原因は、自分は中に薬物が入っているのを知らなかったからだということが決定的な決め手になっているケースが多いです。そこについて、運び屋であれば誰でも言うような言い逃れに対して、それが本当なのかそうでないのか、ほかの要因をより正確に把握する必要があるのではないかと我々も考えていますし、法務省もお考えになっています。法務省では現在、これについてどのようにこれから対処していくか勉強されているというふうに聞いております。我々のところにも時々いろいろな問い合わせもある状況です。我々としましても、もちろん罪なき人を罪に陥れることは全く本意ではないわけですけれども、片や極めて便利な密輸の手段として定着してしまうのも困るので、そこは法務省の研究ともよく足並みをそろえて、今後の対応の仕方をこれからどうするか検討しているところでございます。

○伊藤分科会長ほかによろしいですか。

それでは、次の議題に行きたいと思います。最近の関税をめぐる国際的諸問題につきまして、後藤参事官よりよろしくお願いいたします。

○後藤参事官それでは、国際的な動向につきまして、かいつまんで御説明させていただきます。お手元に15ページほどの資料をお配りしておりますけれども、表紙に6項目挙げております。最初の2つにつきましては貿易の自由化の関連の話、そして税関の相互支援協定以下4つについては税関の国際協力ということで御説明したいと思います。

1ページ目でありますけれども、これまで締結してきましたEPAが13本ございます。2002年のシンガポールで交渉を始めて以来13本結んできたわけでありますけれども、基本的には東南アジアの国々が中心でありまして、それから南米のメキシコ、チリ、ペルー、また欧州との関係ではスイスが唯一入ってございます。そして、交渉中のものが下にありますが、韓国以下のところでありまして、韓国、湾岸諸国のGCC、豪州、そして6月から交渉が開始されたモンゴルであります。そのほかについては、事前の協議といった下ごしらえの協議が進んでいるものが以下のとおりでございます。ここに書いてございませんけれども、御案内のTPPについては、いろいろと今議論されているところでございますし、トルコのほうからはこのEPA締結を念頭に置いた共同研究を行っていくことで合意されている状況でございます。

2ページ目でございますけれども、こうしたEPAの取り組み、経済連携協定に取り組む上での基本的な方針としては、これも既に皆様御案内のとおり、平成22年11月に閣議決定がございます。包括的経済連携に関する基本方針ということで、高いレベルの経済連携を推進していくのだと。他方において、センシティブ品目については配慮をして、すべての品目を自由化交渉の対象にはしていくということであります。特に農産物の関係につきましては、我が国の食料自給率の向上や国内農業・農村の振興と両立させていく。そして、持続可能な力強い農業を育てることも盛り込まれております。この中でTPPに関しましても、情報収集を進めながら対応していくということでございます。それまでの新成長戦略が今年7月の段階で、東日本大震災の状況も踏まえた「日本再生戦略」に引き継がれたわけであります。この7月の閣議決定の中において、アジア太平洋地域をはじめとするグローバルな需要を取り込んでいって、我が国の経済の成長に貢献していくのだと。そして、この高いレベルの経済連携を進めることによって新たな貿易投資のルールを形成していく。そこでもイニシアチブをとれるようにしていく。そうした観点から、さまざまな幅広い国と戦略的・多角的に経済連携を進める。1つの目標としては2020年までとうたっておりますけれども、今のAPEC諸国を中心メンバーとしたアジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)の実現に向けて、さまざまなバイラテラルなり地域の経済連携の交渉に臨んでいくことになってございます。

資料の整理が悪くて恐縮でございますけれども、この「再生戦略」の閣議決定の際に工程表がついてございます。この資料の15ページに飛んで、恐縮でございます。一番最後のページでありますけれども、具体的な今後の段取りについて掲載されてございます。この工程表の右上に、今私が申し上げました2020年にはFTAAPを実現していくのだと。単純に今の我が国の世界に対する貿易額をこのFTAAP加盟国の貿易額のシェアで見ますと約80%になりますので、このカバー率80%が具体的に盛り込まれ、中間目標として2015年までにはこのカバー率を30%まで持っていきましょうということになってございます。ちなみに、この表の左下のほうには、貿易問題の手続の一層の円滑化についても工程表が盛り込まれてございまして、これは後ほどアジア・カーゴ・ハイウェイということで御説明をさせていただきます。

そして、資料をまた戻っていただいて恐縮でございます。2ページの下のほうでありますけれども、今交渉している状況について書いてございます。オーストラリアとのバイの交渉につきましては、二、三カ月ごとに事務レベルの協議が定期的に開かれて必要な進捗を図られてございます。先般のニューヨークにおける国連の一般演説の際に、先方のギラード首相と野田総理の会談におきましても、これは進めていくのだということで話が出たわけでございます。韓国との関係は、残念ながら実際に事務レベルの協議自体がやや頓挫している状況でございます。交渉中断中という状況でございます。湾岸諸国、GCCとの関係でありますけれども、これもFTA一般の見直しを行っており、交渉自体が今中断している状況であります。片やモンゴルとの関係については、先ほど申しましたけれども、6月にウランバートルで第1回の会合が行われ、次回の交渉に向けて今準備中です。そのほかでありますけれども、EUに関しましては、この春5月に双方での協議の結果、どのような範囲について交渉していくかについてのスコーピングという作業を一応完結しまして、ペーパーとして合意することができました。今EU側で、日本とのこの合意を踏まえて、EU委員会、EU閣僚理事会、そして加盟国と意見調整などの所要の手続が進んでございます。それがうまく進みますと、年末から来年といったところで交渉を開始される可能性が出てございます。日中韓につきましては、諸般の情勢がいろいろと今関心を集めているところでございます。私も先週ソウルに行ってまいりまして、東京の会合、そして中国の青島での会合に次いで韓国のソウルでの会合ということで、3カ国を一巡する形での事前協議を行い、必要な事前協議の準備につきましてはほぼ合意することができました。今後これをどのような形で上のレベルで対応していくのかというところに差しかかっているわけでございます。片方において、この日中韓も含めるわけでありますけれども、ASEAN+6という枠組みの中でRCEPという地域的な経済連携協定の動きがございまして、これも物品、サービス、その他の協議が随時開催されまして、年内で何とかまとめていこうと。この日中韓とRCEPについては、年内に交渉開始すべくいろいろと準備が進んでいくということでございます。カナダにつきましては、ここにございますように、交渉開始の合意が3月に首脳レベルでございまして、準備会合が開催されている状況です。一番下のコロンビアにつきましても、先般のニューヨークにおける国連一般演説の際、先方の首脳と野田総理が会談された際に交渉を開始することで合意している状況であります。

3ページ目は、相互の関係が非常に入り組んでございますけれども、どのような状況になるのかをアジア太平洋地域に限って図示したものでございます。TPPの交渉参加に向けた協議ということで、今日本は関係諸国と調整しているわけであります。TPPは、下のほうにあります横長の枠囲みですけれども、今この9カ国が交渉してございます。これに関してカナダとメキシコが新たに交渉参加する見込みですので、年内から11カ国でこのTPPの交渉が継続されていくことになります。ただ、RCEPは、ここにありますように、先ほどのASEAN+6ということで16カ国、そしてFTAAPは、上のAPEC(21エコノミー)というところが経済連携で結ばれればFTAAPが実現するというような構図になってございます。

もう1枚おめくりいただきますと、片やWTOは今どんな交渉状況なのかということです。ジュネーブのほうからはかばかしい報告が上がってこない状況でございまして、いろいろな分野において途上国その他で意見対立がありまして、何とかブレークスルーをしようという努力を重ねてきたわけでございますけれども、残念ながら今のところ大きな進捗が図られてございません。唯一、貿易円滑化に関しては条文交渉が継続して行われておりますけれども、そのほかの分野についてはほとんど動きが出てこない状況であります。次のメルクマールとなるのが2013年12月、インドネシア・バリで開催される第9回閣僚会議です。ここに向けて何ができるのか、どうなるのかということが1つの注目点になってございます。

ちなみに、WTO関連で、ここに書いてございませんけれども、ドーハ・ラウンドに先立つウルグアイ・ラウンドのときに合意いたしました医薬品関連産品の関税撤廃につきましては、先般、第4回の対象品目の見直しがございまして、国会の承認を経て我が国でもこの10月1日から発効している状況でございます。

そして、次の話題でございます。税関の協力のほうであります。その第1トピックスとしまして、CMAAと略されます税関相互支援協定でございます。これは、下のほうにございますけれども、既に発効済みのものが24カ国・地域、そして交渉中のものが6カ国・地域ということで、年々その対象を広げているところであります。内容的には、取締りに関する情報の交換、そして通関手続の簡素化や調和に関してどう協力していくのかという項目がうたわれた国際的な約束でございます。この形式は実は3つほどございます。この下の枠囲みの右側に、経済連携協定に関するものと政府間協定に関するもの、そして税関当局の取決めという3種類がございますけれども、それぞれに法的な効力の違いがございます。本体協定として協定を結ぶ場合については国会の承認、情報交換の詳細が規定された実施取極の場合は閣議決定が必要となります。それはいずれにつきましても国際法上の拘束力を発揮します。政府間協定についても閣議決定が必要でございまして、同様に法的拘束力が生じるわけでございますが、フレキシブルに対応する意味でとられる手段として当局間の取決めというのもございます。こちらは、法的拘束力は生じないものの、関税局長間の締結で迅速な対応が可能と。相手国の実情等々を勘案しながら、この3つのうちどのタイプを選ぶかということで対応しているところでございます。

それを具体的に世界地図に落としたものが次の6ページでございます。今交渉中の中では、新興途上国で薬物関係、先ほども話題になっておりましたけれども、その仕出しの多い国として例えばブラジルとの締結に向けての交渉、あとはヨーロッパの国々ですね。これはEUに不正薬物や拳銃等の取締り権限がございませんので、それぞれの加盟国との交渉を進めて締結の努力を進めているところでございます。

次に、具体的な途上国に対する税関の支援業務として行っていますが、7ページ、我が国の通関システムとして皆さん御案内のNACCSでございますけれども、このNACCS型の通関システムをベトナムに導入することを無償資金援助、JICAのスキームを使いまして2年間のプロジェクトで今行っているところであります。これ自体は、左下にありますけれども、当時の野田財務大臣とベトナム側の財政大臣で合意され、ハイレベルで固まったものでございます。そして、このベトナムのNACCS導入プロジェクトは、先ほどちょっと触れましたけれども、「再生戦略」の工程表のところでアジア・カーゴ・ハイウェイという、東南アジア諸国に関しまして通関手続の簡素化、迅速化を進めていく。ここによく展開している日本の企業が活動していく上でも、その活動をサポートする上で、サプライチェーンのネックになっているところを日本の税関の支援によって解消していこうという構想でございます。その一環としてこのNACCS型のシステムをベトナムに導入しようということであります。現状のベトナムのシステムでありますけれども、税関の内部だけのシステムで、民間側の情報とはつながっていません。また、電子化も部分的にしか行われていない。そして、日本企業の方々からお話を伺うと、レスポンスが遅く、トラブルが多いというような状況でありますので、新しい貿易関連システムとして、将来的には関係省庁のIT化の状況を踏まえてシングルウィンドウも可能になるようなシステムを構築しようとしているところであります。そうしますと、官民共同で世界最新型のシステムとして私たちが使っている日本のNACCSがベトナムでその文脈の中で使われていき、彼らがそれを自力発展という形で使えるようなことで、単にシステムを導入するだけではなくて、先方の人材育成、組織的な見直しも含めて、今集中的にベトナムに人材を派遣しています。各税関から適任者を選抜したチームをつくりまして、毎月ベトナムのほうに人を派遣しまして、まさに先方の職員と二人三脚の形でやっております。私も今日午後からホーチミン市に参るところでございます。

次のページでございますが、VNACCSと言っていますベトナムへのNACCS導入の今後のスケジュールであります。所要の手続が2011年7月から始まりまして、基本的な設計が終わり、先ほどのJICAの無償資金援助(26億6,100万円の規模)に関する手続を終えて、今年4月から本格的な開発作業が進んでいるところでございます。具体的な詳細設計の局面を終えまして、サーバー、その他機材の現地での組み立て、それからベトナム職員に対する研修、その他いろいろな作業がこれから進んでいく。また、民間事業者に対する説明は旧社会主義圏の国が不得意とするところでありますけれども、民間業者への説明やそこの協力の取りつけに関しても日本の経験を生かした支援をしていこうとしているところでございます。

次のトピックス、9ページでありますが、APECです。これ自体は1989年に発足し、現在は21エコノミー、国と地域を両方総称してエコノミーと呼んでございます。毎年、首脳会議、閣僚会議が開催されているわけですが、今年はいよいよWTOに正式に加盟しましたロシアがホスト国を務めました。9月初旬の5日から6日には閣僚会議、そして8日から9日には総理が実際にウラジオストクに乗り込まれて、局長の稲垣も随行しましたが、首脳会議が開催されました。テーマとして、「信頼性のあるサプライチェーンの構築」、「貿易投資の自由化・地域経済統合」、「食料安全保障の強化」、「革新的成長のための緊密な協力」といったものが議論されました。特に最初のサプライチェーンの構築に関連しまして、税関に関する文言が首脳宣言にも盛り込まれたということでございます。そういった意味では、税関の国際協力のプロフィールを大きくアップすることに貢献しまして、これを踏まえての動きを次のページで説明させていただきたいと思います。

次のページでありますけれども、税関に関する話題として、このAPECのウラジオストクでの宣言にどのような内容が盛り込まれたかということであります。先ほど御議論いただきましたAEOについて具体的に盛り込まれてございます。「信頼性あるサプライチェーンの構築」といった観点から、税関手続の適正通関と円滑化を両立させる意味で、税関の国際機構であるWCOがセキュリティに関して定めた国際基準SAFE「基準の枠組み」に沿って各エコノミーが実施していくべきだと明記されました。もう1点は、「貿易投資の自由化及び地域経済統合」に関連する話題でありますけれども、いわゆるエンバイロンメンタル・グッズという形での環境物品に関しての関税引き下げに向けた議論がなされ、そのための品目リストがつくられ、首脳宣言に別添される形で公表されました。54品目のリストでございますけれども、この作業自体、昨年のホノルルでのAPEC首脳会議において、本年中にこれを作成し、2015年末までに関税率を5%以下に削減するという合意を踏まえての作業でございました。何とか54品目まとめることができたということで、11ページにその内容について、あくまで一例ですが書いてございます。全体を分類しますと、再生可能エネルギー関係では太陽光パネルや風力発電機、リサイクル関連の破砕機、水処理・水ビジネスの関連、大気汚染防止の機器、そして公害防止などに必要な環境計測機器が中心でございます。このリストは大まかなHSの6桁分類で作成されていますので、今後この6桁の中から具体的に関税率を引き下げる環境物品を特定する作業が必要になってくるということでございます。なお、我が国においては、6桁分類で関税引き下げの対象となる品目はございません。

最後に、WCOでございます。先ほどちょっと触れましたけれども、税関の国際協力をしていく組織として世界税関機構が1952年、これは欧州の復興のときに各国税関が協力したことに端を発して設立され、その後グローバル化しまして、現在178カ国・地域が参加している大きな国際機関に成長しました。全体の意思決定機関としては、最高意思決定機関の総会は年に1回、6月にブラッセルで開催されますけれども、その下に主要な政策を討議する政策委員会、これは30カ国で構成されています。そのほかもろもろの組織があるわけですけれども、今ここの事務総局長は日本人の御厨邦雄氏が担当してございまして、5年間の任期で事務総局長を務めているということであります。

具体的な活動内容は13ページにございますけれども、輸出入品目に関する国際的に統一された分類表でありますハーモナイズド・システム(HS)に関する条約がございます。この条約に未締約国も含めまして今200カ国以上で実際にこのコードが使用されているということで、これは国際公共財と言えると思います。もう1つは、税関協力の意味でのバイブルとも言えます京都規約、これは1973年に京都の総会で採択されたものでございますけれども、その後、改正を経まして改正京都規約ということで、この締約国を増やしていくことで一層の手続の簡素化と調和を進めているところでございます。現在、締約国は81カ国+EUでございます。もう1つは、2001年にアメリカで起こった例の同時多発テロ以降、セキュリティが非常に重視され、アメリカの主唱で、安全を確保していくような観点と貿易の円滑化をどうやってしていくのか。これを進めていく手法の1つが先ほどのAEOでございまして、それに関するガイドライン等々を策定してございます。この部分が先ほどのAPECのウラジオストクの首脳宣言にも採用され、そこにメンションされたということでございます。そのほか、知的財産権侵害物品対策でありますとか、途上国に対するキャパシティ・ビルディングに注力しているところでありまして、我が国税関も途上国を中心とした研修生の受け入れ、講師の派遣、またそれぞれの専門分野ごとの専門官ワークショップを日本でも開催しているということでございます。

最後になりますが、実はこのWCOの政策の重要課題について議論する政策委員会が今年12月に京都で開催されることになりました。84年、前回の開催も京都でございましたけれども、28年ぶりにWCOの国際会議が日本で開催されます。主要な議題としましては、手続の簡素化、調和といったところが実際に先ほどのサプライチェーンの構築との間において、各国の経済成長なり国際競争力の強化にどうやって貢献していけるのかといったことに関する議論、できればこれに関するアクションプランが策定される見込みになってございます。また、テロや犯罪組織、違法薬物の密輸等々の取締りに関する適切な対応をどうしていくかということが主要なテーマになりますが、今回、ビジネス界との対話なども重視しながら、サプライチェーンの関係について、またWTOの先ほどの交渉やAPECの宣言を踏まえた中で、税関側としてどのような国際協力が可能かということを広く議論される機会になろうかと思います。

いずれにしましても、来週からはIMF・世銀総会一色になるかと思いますけれども、その後に税関に関する国際会議が12月にあるということで、皆様も御関心を持って見守っていただければと思います。

以上をもちまして私の御説明とさせていただきます。ありがとうございました。

○伊藤分科会長どうもありがとうございました。

それでは、御質問、御意見がございましたら、どうぞ。

○鈴木委員経済連携につきまして教えていただきたい点ですけれども、日中韓FTAとASEAN+6のRCEPにつきましては、今お話しいただいたようなことを踏まえて、11月18、19日の東アジア・サミットで交渉開始が宣言されるというふうな報道がございます。そのような予定だという理解でよろしいかということと、東アジア・サミットの場で、その他の経済連携、TPP等につきまして日本から何らかのアナウンスを準備されているのかどうか。その他の点についての日本からのアクションというか、そういうことについての現状の計画につきまして、もしあれば教えていただきたいと思います。

○後藤参事官まず、日中韓でございますけれども、これは5月の3カ国の首脳会談で、年内に交渉を開始しましょうということで合意されてございます。政府の公式な対外的な説明としては、年内に何とか交渉を開始したいということで考えています。先ほど申しましたけれども、事務方の準備作業はとりあえずほぼ終了しましたけれども、これからどのような形でどういう事態になっていくのかということが大きなファクターとして考えられますので、そこについて今それ以上の踏み込んだスタンスについてはまだ固まってございません。これを踏まえてどのような形になっていくのかというような状況でございます。

11月の東アジア・サミット自体は、確かに首脳が集まる非常に貴重な機会でありますので、そこで何らかの形で動きがあれば、そういうことの広報の機会としては考えられるということでございますけれども、今の段階で11月に必ず交渉開始を目標にして動いているというようなことではございませんで、事務的には所要の準備を着々と進めているということであります。RCEPに関しましても、基本的に東アジア・サミットの場でASEANに関するサミットなどございますので、有力な機会でございますけれども、これからの進捗状況、その他いろいろなファクターの動きにおいて、具体的にどのタイミングで対外的に交渉開始が宣言されるのかはまだ決まってございません。

TPP、その他については、TPPの交渉自体に日本が今入っているわけではございませんので、彼らのほうでどういう動きをこの東アジア・サミットのときに行うのかについては全く承知するところではございません。交渉宣言という形で日本がどうするのかという状況に関しては、従来のスタンスから、内閣が改造されたところで大きな変更はないままに推移してございますので、それも今後の動向によるのかなという状況でございます。いずれにしましても、国益を重視しながら、いろいろ議論を進めた上でタイミングについても今後判断されるというようなことでございます。

○國井委員アジア・カーゴ・ハイウェイ構想の一環としてNACCSをベトナムに導入するということですけれども、ほかの国にも今後展開していく御計画ですか。そこら辺の今後の活動についてお聞きしたいんです。

○後藤参事官幾つかの国は、ASYCUDAシステムという形ですけれども、税関の通関業務に関するコンピュータシステムを曲がりなりにも導入しているところはございます。例えば今非常に注目を集めていますミャンマーなども、こういうようなシステムが入っていけば裨益するところは大きいのではないかというようなお話も確かにあります。ただ、日本自体が実際税関の職員を現地まで派遣して、具体的なコンピュータシステムのみならず、それを運用していく体制から、人材の育成からすべてを行うというこのベトナムのプロジェクトは非常に重要なプロジェクトでございまして、このプロセスを通じて、発展途上国が具体的に抱えている問題や直面する課題も日本側で吸収しながら、まずそのノウハウを蓄積したいと。相手の国の実情に応じて一番的確な支援をしていこうということで、東南アジアの国々の税関業務が今どのレベルにあるのか。それぞれの分野ごとにどういうふうな評価ができるのかということを今取りまとめて、複数年度でどんな支援をしていけるのかということを今足固めしてございまして、それに応じて、まず相手の実情を調べましょう。こちらから長期派遣者を送りまして、そういう形でサポートしましょう。先ほどちょっと申しましたけれども、シングルウィンドウというのは、ほかの省庁も同じようなレベルでシステムを導入していませんとインターフェースができませんので、そういった実情はどうなっているのか。もともと業者さんがどういうような状況になっているのかというのにも左右されますので、そういう状況を蓄積し、そこを分析し、そして一番適切な支援のあり方を広げていこうと思っております。ですから、現時点においてはベトナムがシステムに関しては導入プロジェクトを進めている唯一の国になってございます。

○石毛委員今の点は非常に重要でありまして、先ほどの紹介の中でも、WTO、APEC、サプライチェーンを効率的に運用するのに焦点が当たっているということですが、御案内のとおり、WTOは今貿易円滑化の議論をしていて、これは唯一期待される分野だと思うので進めていってほしいわけですけれども、ただ、NACCSのところまで入り込むわけではないですよね。それから、APECも御案内のとおり結構時間のかかる話であって、そういう中でベトナムを対象にそういうことをやっているのは非常にいいことだし、どんどん進めていってほしいんですが、まさに先ほど委員の方が質問されましたように、ベトナムだけではなくて、メコン一帯でどうしようかという動きにもうなっています。南部回廊とか東西回廊とか、そういう構想についても3年、4年、JETROも回廊に沿って、ソフトインフラ、ハードインフラの調査をずっとやって、この間も経済大臣会合が日メコンについてあったんです。そのとき私もそこに行って南部回廊と東西回廊の話をしたのですが、ソフトインフラの部分は非常に重要なものですから、割合現実的に着実にというお答えであったと思いますけれども、もっと加速して、遠慮することなく、日本企業がここにたくさんいるわけですから、ここで稼ぐのは重要なわけですから、もっと力を入れていただきたいという感じがしております。あの中では、多分タイがそれなりのレベルにあると思いますので、そういったところとも協力をしながら、両脇のラオス、カンボジアとかミャンマー、そういうふうなやり方もあると思います。期待される分野ですので、力を入れて加速していただきたいと思います。

○後藤参事官エールを送っていただき、ありがとうございます。頑張ります。

○伊藤分科会長ほかに何かございますか。よろしいでしょうか。

それでは、次の議題の平成25年度関税改正につきまして、柴ア関税課長より御説明をお願いします。

○柴ア関税課長それでは、資料3を御覧ください。1ページ目でございます。まず、当分科会の今後の日程でございますけれども、本日の第1回を含めまして3回の御審議を賜りたいと考えております。第2回を11月上旬に開催いたしまして、平成25年度関税改正検討項目について討議をいただきまして、第3回を11月中〜下旬に開催いたしまして、平成25年度関税改正に関する論点整理案について御審議いただきました上で、11月中には論点の整理を取りまとめていただくようお願いしたいと考えてございます。

次に、主な関税改正検討項目でございます。例年同様に、関税率の改正と関税制度の改正の両面につきまして御審議をいただきたいと考えております。1つは、暫定税率等、来年3月末に適用期限が到来いたします措置の取扱いでございます。もう1つは、関税評価に係る規定の整備でございます。これらについての具体的な内容は、次回の審議の際、改めて御説明申し上げますので、本日は簡単な概略の説明にとどめさせていただきたいと考えております。

2ページを御覧ください。関税率の改正の検討事項として、期限1年の措置でございます暫定税率等についてがございます。(1)暫定税率でございますが、御覧いただいていますとおり、1から1までにグループ分けをしてございます。1は、関税割当て、あるいは国家貿易といった特別の制度の対象となっている品目でございます。1は、国際的に約束した上限の範囲内になるように関税と調整金の水準を設定する必要がある品目でございます。1は、関係国との協議に基づいて、多国間で認められました水準より税率を引き下げる必要がある品目、先ほど御議論がございました豚肉等も入っているものでございます。1は、内外価格の状況を踏まえて課税する価格帯を見直す可能性がある、いわゆるスライド関税の対象となる品目でございます。スライド関税は、先ほど申し上げましたように、豚肉の差額関税制度と似たような形になるものでございます。さらに、1でございますけれども、政策上の必要性を常に見直した上で適用を判断する必要がある品目ということで分類をさせていただいております。これら全体では、一番下の欄外にございますように、品目数の合計が433でございます。繰り返しでございますが、その適用期限は来年3月31日に到来いたします。このため、その後の取扱いについて御審議いただく必要があると考えてございます。

次の3ページでございます。(2)特別緊急関税制度等とございますけれども、この特別緊急関税制度は、ウルグアイ・ラウンドの合意に基づいて、従来の数量制限から関税による国境措置に置きかわった品目、すなわち関税化された品目でございます。例えば米ですとか乳製品などにつきまして、水際での安全弁として輸入の急増時、あるいは低価格品の輸入時に割増関税を賦課する制度でございます。これは、関税化措置と一体として設けられた制度でございまして、先ほど御説明した暫定税率といわば裏腹の関係にある制度でございます。資料の下段にございます牛肉・豚肉に係る関税の緊急措置ですけれども、これはウルグアイ・ラウンド合意の際の関係国との協議の結果に基づいて、牛肉等の実行税率を自主的に引き下げることとした際、これと一体として、これら品目の輸入急増時の安全弁として設けられた制度です。小さい字でございますけれども、牛肉の場合、一定の基準数量を超えた場合には関税率を実行税率の38.5%から譲許水準である50%に戻すことになります。これらにつきましても平成25年3月末に適用期限が到来いたしますので、期限到来後の取扱いについて御審議いただきたいと考えております。

1枚おめくりいただきまして、最後の4ページでございます。これにつきましては、先ほど石原審議官から御説明いたしましたのでここでは説明を省略させていただきますけれども、関税制度関係の検討事項として関税評価に係る規定の整備がございます。次回、これにつきましては、関税評価ワーキンググループの座長をしていただいております小寺委員のほうから詳細について御報告をいただくことにしてございます。

私のほうからは以上でございます。

 

○伊藤分科会長どうもありがとうございました。

それでは、御質問、御意見等ございますか。

○相澤委員知的財産権、特に商標権の水際措置についての将来的な検討をお願いしておきたいと思います。

○伊藤分科会長ほかに何か御質問、御意見はございますでしょうか。

それでは、時間も大分超過したようでございますので、以上をもちまして本日の関税分科会を終了したいと思います。

今後の日程等につきましては、事務局から調整の上、別途御連絡を差し上げたいと思います。

本日はどうもありがとうございました。

午前11時30分閉会
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