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租税特別措置法等の一部を改正する法律案要綱

国税に関し、新成長戦略の実現並びに税制の公平性の確保及び課税の適正化の観点から要請される特に喫緊の課題に対応するため、認定低炭素住宅の新築等に係る住宅ローン減税制度の創設、環境関連投資促進税制の拡充、住宅取得等資金に係る贈与税の非課税の拡充等、自動車重量税に係る税率の見直し及びエコカー減税の拡充等、地球温暖化対策のための課税の特例の創設、給与所得控除の上限設定、徴収共助の規定の見直し、租税特別措置の見直し等所要の措置を講ずることとし、次により租税特別措置法等の一部を改正することとする。

一 租税特別措置法の一部改正(第1条関係)

  • 1 個人所得課税

    • (1) 山林所得に係る森林計画特別控除について、次の見直しを行った上、その適用期限を3年延長することとする。(租税特別措置法第30条の2関係)

      • 1 森林法の改正に伴い、本特例の対象者を同法に規定する森林経営計画の認定を受けた者とする。

      • 2 山林の伐採又は譲渡に係る収入金額が3,000万円を超える者の3,000万円を超える部分の控除率を10%(現行20%)に引き下げる。

      (注)上記1の改正は、平成24年4月1日以後に行う伐採又は譲渡について適用する。なお、同日前に認定を受けた改正前の森林法に規定する森林施業計画に基づく伐採又は譲渡については、本特例の対象となる森林経営計画に基づく伐採又は譲渡とみなす。(附則第11条関係)

    • (2) 優良住宅地の造成等のために土地等を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例等の適用対象となるマンション建替事業の施行者に対する土地等の譲渡について、その対象を良好な居住環境の確保に資するマンション建替事業の用に供する土地等の譲渡に限定することとする。(租税特別措置法第31条の2、第62条の3、第68条の68関係)

      (注)上記の改正は、平成24年4月1日以後に行う優良住宅地等のための譲渡に該当する譲渡について適用する。(附則第12条関係)

    • (3) 特定住宅地造成事業等のために土地等を譲渡した場合の1,500万円特別控除の適用対象となる特定の民間住宅地造成事業等のための土地等の譲渡について、その対象から一団の住宅建設事業に係る土地等の譲渡を除外するとともに、一団の宅地造成事業に係る土地等の譲渡の適用期限を3年延長することとする。(租税特別措置法第34条の2、第65条の4、第68条の75関係)

      (注)上記の改正は、平成24年1月1日以後に行う土地等の譲渡について適用する。(附則第12条、第27条、第38条関係)

    • (4) 特定の居住用財産の買換え及び交換の場合の長期譲渡所得の課税の特例について、譲渡資産の譲渡に係る対価の額の要件を1億5,000万円(現行2億円)以下に引き下げた上、その適用期限を2年延長することとする。(租税特別措置法第36条の2、第36条の5関係)

      (注)上記の改正は、平成24年1月1日以後に行う譲渡資産の譲渡について適用する。(附則第12条関係)

    • (5) 特定口座内保管上場株式等の譲渡等に係る所得計算等の特例等について、その年中に取引のなかった特定口座については、当該特定口座を開設していた居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者に対する特定口座年間取引報告書の交付を要しないこととする。ただし、当該居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者から請求があった場合には、当該報告書を交付しなければならないこととする。(租税特別措置法第37条の11の3関係)

      (注)上記の改正は、平成24年以後の各年において開設されていた特定口座に係る特定口座年間取引報告書について適用する。(附則第13条関係)

    • (6) 上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除の適用対象となる上場株式等の譲渡の範囲に、信託会社(信託業務を営む金融機関を含む。)の国内にある営業所に信託されている上場株式等の譲渡で、当該営業所を通じて、外国証券業者への売委託により行うもの又は外国証券業者に対して行うものを追加することとする。(租税特別措置法第37条の12の2関係)

      (注)上記の改正は、平成24年4月1日以後に行う上場株式等の譲渡について適用する。(附則第14条関係)

    • (7) 地域再生法の一部改正に伴い、特定中小会社が発行した株式に係る課税の特例の適用対象となる特定株式の範囲に、同法に規定する認定地域再生計画に記載されている一定の特定地域再生事業を行う株式会社(平成26年3月31日までに同法の確認を受けたものに限る。)であって中小企業者に該当するものにより発行される株式で、当該確認を受けた日から同日以後3年を経過する日までの間に発行されるものを追加することとする。(租税特別措置法第37条の13関係)

    • (8) 国に対して重要文化財に準ずる文化財を譲渡した場合の譲渡所得の課税の特例について、次の措置を講じた上、その適用期限を2年延長することとする。(租税特別措置法第40条の2関係)

      • 1 本特例の適用対象を文化財保護法の規定により重要有形民俗文化財として指定された資産とする。

      • 2 本特例の対象譲渡先の範囲に、地方公共団体を追加する。

      (注)上記の改正は、平成24年4月1日以後に行う重要有形民俗文化財の譲渡について適用する。(附則第15条関係)

    • (9) 住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除について、都市の低炭素化の促進に関する法律の制定に伴い、認定低炭素住宅(住宅の用に供する同法に規定する低炭素建築物に該当する家屋で一定のものをいう。)の新築又は建築後使用されたことのない認定低炭素住宅の取得をして平成24年又は平成25年に居住の用に供した場合における住宅借入金等の年末残高の限度額及び控除率を次のとおりとすることとする。(租税特別措置法第41条、第41条の2関係)

      居住年控除期間住宅借入金等の
      年末残高の限度額
      控除率
      平成24年 10年間 4,000万円 1.0%
      平成25年 10年間 3,000万円 1.0%
    • (10) 居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の適用期限を2年延長することとする。(租税特別措置法第41条の5関係)

    • (11) 特定居住用財産の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の適用期限を2年延長することとする。(租税特別措置法第41条の5の2関係)

    • (12) 給与、退職手当等について源泉徴収した所得税の納期限の特例について廃止することとする。(旧租税特別措置法第41条の6関係)

    • (13) 認定長期優良住宅の新築等をした場合の所得税額の特別控除について、税額控除額の上限額を50万円(現行100万円)に引き下げた上、その適用期限を2年延長することとする。(租税特別措置法第41条の19の4関係)

      (注)上記の改正は、平成24年1月1日以後に認定長期優良住宅を居住の用に供する場合について適用する。(附則第17条関係)

  • 2 法人課税

    • (1) エネルギー環境負荷低減推進設備等を取得した場合の特別償却又は特別税額控除制度について、化石燃料以外のエネルギー資源の利用に資する機械その他の減価償却資産の対象となる資源から太陽光及び風力を除外した上、平成24年7月1日から平成25年3月31日までの間に電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法に規定する認定発電設備に該当する太陽光又は風力の利用に資する機械その他の減価償却資産のうち一定のものの取得等をしてその取得等の日から1年以内にその事業の用に供した場合には、その用に供した日を含む事業年度において、その減価償却資産の即時償却ができることとする。(租税特別措置法第10条の2の2、第42条の5、第68条の10関係)

    • (2) 中小企業者等が機械等を取得した場合の特別償却又は特別税額控除制度について、対象資産の範囲に製品の品質管理の向上に資する工具、器具及び備品を追加した上、その適用期限を2年延長することとする。(租税特別措置法第10条の3、第42条の6、第68条の11関係)

    • (3) 沖縄の特定地域において工業用機械等を取得した場合の特別税額控除制度について、沖縄振興特別措置法の改正に伴い、次のとおり見直しを行った上、その適用期限を5年延長することとする。(租税特別措置法第42条の9、第68条の13関係)

      • 1 観光振興地域に係る措置について、対象となる地区を提出観光地形成促進計画において観光地形成促進地域として定められている地区とする。

      • 2 情報通信産業振興地域に係る措置について、対象となる地区を主務大臣により情報通信産業振興地域として指定された地区とする。

      • 3 産業高度化地域に係る措置について、対象となる法人を産業高度化・事業革新措置実施計画につき認定を受けたものとするとともに、対象となる地区を提出産業高度化・事業革新促進計画において産業高度化・事業革新促進地域として定められている地区とする。

      • 4 自由貿易地域及び特別自由貿易地域に係る措置について、対象となる地区を主務大臣により国際物流拠点産業集積地域として指定された地区とする。

    • (4) 公害防止用設備の特別償却制度について、対象設備の見直しに伴い、対象者を中小企業者等とすることとする。(租税特別措置法第11条、第43条、第68条の16関係)

    • (5) 特定地域における工業用機械等の特別償却制度について、沖縄振興特別措置法の改正に伴い、次のとおり見直しを行うこととする。(租税特別措置法第12条、第45条、第68条の27関係)

      • 1 産業高度化地域に係る措置について、次のとおり見直しを行う。

        • イ 対象となる者を産業高度化・事業革新措置実施計画につき認定を受けたものとする。

        • ロ 対象となる地区を提出産業高度化・事業革新促進計画において産業高度化・事業革新促進地域として定められている地区とする。

        • ハ 一の生産等設備を構成する対象資産の取得価額の合計額の上限を20億円(現行10億円)に引き上げる。

      • 2 自由貿易地域及び特別自由貿易地域に係る措置について、次のとおり見直しを行う。

        • イ 対象となる地区を主務大臣により国際物流拠点産業集積地域として指定された地区とする。

        • ロ 一の生産等設備を構成する対象資産の取得価額の合計額の上限を20億円(現行10億円)に引き上げる。

    • (6) 特定再開発建築物等の割増償却制度における都市再生特別措置法の認定計画に基づく都市再生事業により整備される建築物に係る措置について、対象となる計画に同法の規定により公表された都市再生事業に関する事項が記載された整備計画を含めることとする。(租税特別措置法第14条の2、第47条の2、第68条の35関係)

    • (7) 関西国際空港整備準備金制度について、関西国際空港及び大阪国際空港の一体的かつ効率的な設置及び管理に関する法律に規定する指定会社が、適用事業年度において、空港用地整備費用の支出に備えるため、一定の金額を関西国際空港用地整備準備金として積み立てたときは、その積み立てた金額は、損金の額に算入することができる制度に改組することとする。なお、この準備金については、基準事業年度等(適用事業年度の最後の事業年度をいう。以下同じ。)後の各事業年度終了の日において、前事業年度等から繰り越されたものがある場合には、その基準事業年度等の終了の日における準備金の金額にその各事業年度の月数を乗じてこれを積立期間を勘案して定める期間の月数で除して計算した金額を益金の額に算入する。(租税特別措置法第57条の7、第68条の57関係)

    • (8) 沖縄の認定法人の所得の特別控除制度について、沖縄振興特別措置法の改正に伴い、次のとおり見直しを行うとともに、所得控除割合を100分の40(現行100分の35)に引き上げた上、その適用期限を5年延長することとする。(租税特別措置法第60条、第68条の63関係)

      • 1 対象となる事業に情報通信産業特別地区、国際物流拠点産業集積地域又は金融業務特別地区以外の地域において行われるこれらの地区内において行われる事業に関連する事業を含める。

      • 2 情報通信産業特別地区に係る措置について、対象となる地区を主務大臣により情報通信産業特別地区として指定された地区とする。

      • 3 特別自由貿易地域に係る措置について、対象となる地区を主務大臣により国際物流拠点産業集積地域として指定された地区とするとともに、対象となる事業を特定国際物流拠点事業とする。

    • (9) 特定の資産の買換えの場合等の課税の特例における長期所有の土地、建物等から国内にある土地、建物、機械装置等への買換えに係る措置について、買換資産のうち土地等の範囲を特定施設(事務所等の一定の施設をいう。)の敷地の用に供されるもの(その特定施設に係る事業の遂行上必要な駐車場の用に供されるものを含む。)又は駐車場の用に供されるもの(一定の事情があるものに限る。)で、その面積が300平方メートル以上のものに限定した上、その適用期限を3年延長することとする。(租税特別措置法第37条〜第37条の4、第65条の7〜第65条の9、第68条の78〜第68条の80関係)

    • (10) 次に掲げる租税特別措置の適用期限を2年延長することとする。

      • 1 試験研究を行った場合の特別税額控除制度における試験研究費の増加額に係る特別税額控除又は平均売上金額の10%を超える試験研究費に係る特別税額控除を選択適用できる措置(租税特別措置法第10条、第42条の4、第68条の9関係)

      • 2 海外投資等損失準備金(租税特別措置法第55条、第68条の43関係)

      • 3 金属鉱業等鉱害防止準備金(租税特別措置法第20条、第55条の5、第68条の44関係)

      • 4 特定災害防止準備金(租税特別措置法第20条の3、第55条の6、第68条の46関係)

      • 5 交際費等の損金不算入(租税特別措置法第61条の4、第68条の66関係)

      • 6 使途秘匿金の支出がある場合の課税の特例(租税特別措置法第62条、第68条の67関係)

      • 7 中小企業者等以外の法人の欠損金の繰戻しによる還付の不適用(租税特別措置法第66条の13、第68条の98関係)

      • 8 中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例(租税特別措置法第28条の2、第67条の5、第68条の102の2関係)

    • (11) 共同利用施設の特別償却の適用期限を1年延長することとする。(租税特別措置法第44条の3、第68条の24関係)

    • (12) 次に掲げる租税特別措置について、所要の経過措置を講じた上、廃止することとする。

      • 1 沖縄の特定中小企業者が経営革新設備等を取得した場合の特別償却又は特別税額控除(旧租税特別措置法第10条の4、第42条の10、第68条の14関係)

      • 2 経営基盤強化計画を実施する指定中小企業者の機械等の割増償却(旧租税特別措置法第13条の3、第46条、第68条の30関係)

      • 3 社会・地域貢献準備金(旧租税特別措置法第57条の9、第68条の58の2関係)

      • 4 適格退職年金契約に係る退職年金等積立金の額の計算の特例(旧租税特別措置法第68条の5関係)

  • 3 国際課税

    • (1) 振替国債等の利子の課税の特例等について、非居住者又は外国法人が特定振替機関の営業所等を通じて振替記載等を受けている信託(受益者等課税信託(外国年金信託を除く。)のうち、受託者が特定口座管理機関であるものに限る。)の信託財産に属する振替国債等につき支払を受ける利子等に係る非課税適用手続については、非課税適用申告書の提出は当該信託の受託者の本店等の所在地の所轄税務署長に対して行うこととする等の所要の措置を講ずることとする。(租税特別措置法第5条の2、第5条の3関係)

      (注)上記の改正は、平成24年4月1日以後にその計算期間が開始する振替国債等の利子等について適用する。(附則第3条関係)

    • (2) 民間国外債等の利子の課税の特例について、特定民間国外債の要件である販売制限の対象となる特殊関係者の範囲から、民間国外債の発行者と引受契約等を締結する者(当該引受契約等を締結する他の者から当該引受契約等に基づく募集等の残部を取得する場合における当該引受契約等を締結する者に限る。)を除外することとする。(租税特別措置法第6条関係)

      (注)上記の改正は、平成24年4月1日以後に発行される民間国外債の利子について適用する。(附則第4条関係)

    • (3) 法人の関連者等への支払利子等(当該関連者等の所得税又は法人税の課税標準となるべき所得に含まれるもの等を除く。)の額の合計額から一定の受取利子等の額の合計額を控除した残額(以下「関連者純支払利子等の額」という。)が調整所得金額(当該関連者純支払利子等の額と比較するための基準とすべき所得の金額をいう。)の50%相当額を超える場合には、当該支払利子等の額の合計額のうちその超える部分の金額に相当する金額は、各事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入しないこととする。(租税特別措置法第66条の5の2、第66条の5の3、第68条の89の2、第68条の89の3関係)

      (注)上記の改正は、法人の平成25年4月1日以後に開始する事業年度について適用する。(附則第29条、第40条関係)

  • 4 資産課税

    • (1) 特定計画山林についての相続税の課税価格の計算の特例及び計画伐採に係る相続税の延納等の特例について、森林法の改正による森林施業計画から森林経営計画への変更に伴う所要の措置を講ずることとする。(租税特別措置法第69条の5、第70条の8の2関係)

      (注)上記の改正は、平成24年4月1日以後に相続又は遺贈により取得をする山林に係る相続税について適用する。なお、旧森林法の規定に基づき認定を受けた森林施業計画が定められている区域内に存する山林に係る相続税について所要の経過措置を講ずることとする。(附則第41条関係)

    • (2) 直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税措置について、非課税限度額(現行 1,000万円)を次のとおり拡充した上、その適用期限を3年延長することとする。(租税特別措置法第70条の2関係)

      • 1 住宅取得等資金を充てて新築等をした住宅用の家屋が省エネルギー性・耐震性を備えた良質な住宅用の家屋である場合

        • イ 平成24年中に住宅取得等資金の贈与を受けた特定受贈者 1,500万円

        • ロ 平成25年中に住宅取得等資金の贈与を受けた特定受贈者 1,200万円

        • ハ 平成26年中に住宅取得等資金の贈与を受けた特定受贈者 1,000万円

      • 2 住宅取得等資金を充てて新築等をした住宅用の家屋が上記1の住宅用の家屋以外の住宅用の家屋である場合

        • イ 平成24年中に住宅取得等資金の贈与を受けた特定受贈者 1,000万円

        • ロ 平成25年中に住宅取得等資金の贈与を受けた特定受贈者  700万円

        • ハ 平成26年中に住宅取得等資金の贈与を受けた特定受贈者  500万円

      (注)上記の改正は、平成24年1月1日以後に贈与により取得をする住宅取得等資金に係る贈与税について適用する。(附則第41条関係)

    • (3) 特定の贈与者から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の相続時精算課税の特例について、その適用期限を3年延長することとする。(租税特別措置法第70条の3関係)

    • (4) 農地等を贈与した場合の贈与税の納税猶予制度について、10年以上(貸付け時において65歳未満である場合には、20年以上)納税猶予の適用を受けている受贈者が、農業経営基盤強化促進法の規定に基づき農地等を貸し付けた場合には、その貸付けによる賃借権等の設定はなかったものと、農業経営は廃止していないものとして納税猶予の適用を認めることとする。(租税特別措置法第70条の4の2関係)

    • (5) 次のとおり山林についての相続税の納税猶予制度を創設することとする。(租税特別措置法第70条の6の4関係)

      • 1 概要

        林業経営相続人が、相続又は遺贈により、特定森林経営計画(市町村長等の認定を受けていることその他一定の要件を満たす森林経営計画をいう。以下同じ。)が定められている区域内に存する山林(立木又は土地をいう。以下同じ。)について当該特定森林経営計画に従って施業を行ってきた被相続人からその山林を一括して取得した場合において、その林業経営相続人が当該特定森林経営計画に基づいて引き続き施業を継続していくときは、その林業経営相続人が納付すべき相続税額のうち、当該相続又は遺贈により取得した山林で一定の要件を満たすもの(以下「特例山林」という。)に係る課税価格の80%に対応する相続税額については、その林業経営相続人の死亡の日までその納税を猶予する。

      • 2 猶予税額の計算

        林業経営相続人以外の相続人の取得財産は不変とした上で、林業経営相続人が、通常の課税価格による特例山林のみを相続するものとして計算した場合の当該林業経営相続人の相続税額と、課税価格を20%に減額した特例山林のみを相続するものとして計算した場合の当該林業経営相続人の相続税額の差額を、当該林業経営相続人の猶予税額とする。

      • 3 猶予税額の免除

        その林業経営相続人が特例山林を死亡の時まで所有し、かつ、引き続き特定森林経営計画に従って施業をし続けた場合には、猶予税額を免除する。

      • 4 猶予税額の納付

        • イ 林業経営相続人による特定森林経営計画に従った特例山林の経営が適正かつ確実に実施されていない場合に該当する場合において、当該特定森林経営計画に係る農林水産大臣等から当該林業経営相続人の納税地の所轄税務署長に当該該当する旨の通知があったときその他一定の場合に該当することとなった場合には、猶予税額の全額を納付する。

        • ロ 特例山林の譲渡等をした場合には、相続開始時の特例山林の課税価格の総額に対するその譲渡等をした特例山林の課税価格の割合に応じて猶予税額を納付する。

          ただし、特例山林の合計面積の2割超の面積の特例山林の譲渡等をした場合には、猶予税額の全額を納付する。

      • 5 利子税の納付

        上記4により、猶予税額の全部又は一部を納付する場合には、相続税の法定申告期限から納付する日までの期間に係る利子税を併せて納付する。

      • 6 担保の提供

        相続税の納税猶予の適用を受けるためには、猶予税額に相当する担保を提供しなければならない。

      • 7 その他

        • イ 林業経営相続人は、施業整備期間(森林経営計画の当初認定起算日から10年を経過する日までの期間をいい、相続税の法定申告期限後の期間に限る。)内は毎年、その後は3年毎に継続届出書を税務署長に提出しなければならない。

        • ロ その他所要の措置を講ずる。

    • (6) 特定認定長期優良住宅の所有権の保存登記等に対する登録免許税の税率の軽減措置について、一戸建ての特定認定長期優良住宅に係る所有権の移転登記に対する軽減税率を1,000分の2(現行1,000分の1)に引き上げた上、その適用期限を2年延長することとする。(租税特別措置法第74条関係)

    • (7) 都市の低炭素化の促進に関する法律の制定に伴い、個人が、同法の施行の日から平成26年3月31日までの間に、認定低炭素住宅(同法に規定する低炭素建築物で住宅用家屋に該当するものをいう。)の新築又は建築後使用されたことのない認定低炭素住宅の取得をする場合における当該認定低炭素住宅に係る所有権の保存登記等に対する登録免許税の税率について、次の措置を講ずることとする。(租税特別措置法第74条の2関係)

      • 1 所有権の保存登記 1,000分の1(本則1,000分の4)

      • 2 所有権の移転登記 1,000分の1(本則1,000分の20)

    • (8) マンション建替事業の施行者等が受ける権利変換手続開始の登記等に対する登録免許税の免税措置について、適用対象となるマンション建替事業を良好な居住環境の確保に資するマンション建替事業に限定した上、その適用期限を2年延長することとする。(租税特別措置法第76条関係)

    • (9) 産業活力の再生及び産業活動の革新に関する特別措置法に規定する認定事業再構築計画等に基づき行う登記に対する登録免許税の税率の軽減措置について、軽減税率を次のとおり見直した上、その適用期限を2年延長することとする。(租税特別措置法第80条、第81条関係)

      • 1 分割による株式会社の設立又は資本金の額の増加の登記 1,000分の5(現行1,000分の3.5)

      • 2 分割による法人の設立等の場合における次の登記

        • イ 不動産の所有権の移転登記 1,000分の4(現行1,000分の2)

        • ロ 船舶の所有権の移転登記 1,000分の23(現行1,000分の12)

    • (10) 預金保険法に規定する第1号措置を行うべき旨の内閣総理大臣の決定に基づく預金保険機構による金融機関の株式の引受けに伴い、当該金融機関が受ける資本金の額の増加の登記に対する登録免許税の税率の軽減措置について、適用対象となる登記に株式移転により銀行持株会社を設立する場合における当該銀行持株会社の設立の登記を追加した上、その適用期限を2年延長することとする。(租税特別措置法第80条関係)

    • (11) 金融機関等の組織再編成の促進に関する特別措置法に規定する認定経営基盤強化計画及び金融機能の強化のための特別措置に関する法律に規定する経営強化計画に基づき行う登記に対する登録免許税の税率の軽減措置について、軽減税率を次のとおり見直した上、その適用期限を2年延長することとする。(租税特別措置法第80条の2関係)

      • 1 分割による株式会社の設立又は資本金の額の増加の登記 1,000分の5(現行1,000分の3.5)

      • 2 分割による法人の設立等の場合における次の登記

        • イ 不動産の所有権の移転登記 1,000分の4(現行1,000分の2)

        • ロ 抵当権の移転登記 1,000分の1(現行1,000分の0.6)

    • (12) 会社分割に伴う不動産の所有権の移転登記等に対する登録免許税の税率の軽減措置について、軽減税率を次のとおり見直した上、その適用期限を3年延長することとする。(租税特別措置法第81条関係)

      • 1 所有権の移転登記(現行1,000 分の13)

        平成24年4月1日から平成26年3月31日まで 1,000 分の15

        平成26年4月1日から平成27年3月31日まで 1,000 分の18

      • 2 地上権の移転登記(現行1,000 分の6.5)

        平成24年4月1日から平成26年3月31日まで 1,000 分の7.5

        平成26年4月1日から平成27年3月31日まで 1,000 分の9

      • 3 所有権の移転の仮登記等(現行1,000 分の6.5)

        平成24年4月1日から平成26年3月31日まで 1,000 分の7.5

        平成26年4月1日から平成27年3月31日まで 1,000 分の9

      • 4 地上権の移転の仮登記等(現行1,000 分の3.25)

        平成24年4月1日から平成26年3月31日まで 1,000 分の3.75

        平成26年4月1日から平成27年3月31日まで 1,000 分の4.5

      なお、会社分割に伴う不動産の抵当権等の移転登記等に対する登録免許税の税率の軽減措置については、適用期限の到来をもって廃止することとする。

    • (13) 新関西国際空港株式会社が、関西国際空港及び大阪国際空港の一体的かつ効率的な設置及び管理に関する法律の施行の日から次に掲げる日のうちいずれか早い日までの間に、移転補償事業により大阪国際空港周辺の土地の所有者からの申出に基づき当該土地の買入れを行った場合における当該土地の所有権の移転登記に対する登録免許税を免税とする措置を講ずることとする。(租税特別措置法第82条関係)

      • 1 平成26年3月31日

      • 2 空港運営権者が特定空港運営事業に係る公共施設等運営権について設定の登録をする日

    • (14) 国際船舶の所有権の保存登記等に対する登録免許税の税率の軽減措置について、軽減税率を1,000分の3.5(現行1,000分の3)に引き上げた上、その適用期限を2年延長することとする。(租税特別措置法第82条の2関係)

    • (15) 認定民間都市再生事業計画に基づき特定都市再生緊急整備地域内に特定民間都市再生事業の用に供する建築物を建築した場合の所有権の保存登記に対する登録免許税の税率の軽減措置について、適用対象となる計画に都市再生特別措置法の規定により公表された都市再生事業に関する事項が記載された整備計画を含めることとする。(租税特別措置法第83条関係)

    • (16) 次に掲げる租税特別措置を廃止することとする。

      • 1 関西国際空港株式会社等の登記に対する登録免許税の税率の軽減措置(旧租税特別措置法第82条関係)

      • 2 帝都高速度交通営団が行う出資に係る財産の給付に伴い東京地下鉄株式会社が受ける登記等に対する登録免許税の免税措置(旧租税特別措置法第84条の3関係)

  • 5 消費課税

    • (1) 入国者が輸入するウイスキー等に係る酒税の税率の特例措置の適用期限を1年延長することとする。(租税特別措置法第87条の5関係)

    • (2) 入国者が輸入する紙巻たばこのたばこ税の税率の特例措置の適用期限を1年延長することとする。(租税特別措置法第88条の2関係)

    • (3) 地球温暖化対策を推進する観点から、石油石炭税の税率の特例として、次の措置を講ずることとする。(租税特別措置法第90条の3の2、附則第43条関係)

       現行改正案
      平成24年10月1日平成26年4月1日平成28年4月1日
      原油・石油製品
      (1kl当たり)
      2,040円 2,290円 2,540円 2,800円
      ガス状炭化水素
      (1t当たり)
      1,080円 1,340円 1,600円 1,860円
      石炭
      (1t当たり)
      700円 920円 1,140円 1,370円
    • (4) 特定の用途に供する輸入石炭に係る石油石炭税の軽減措置の創設

      • 1 平成24年10月1日から平成26年3月31日までの間、苛性ソーダの製造業を営む者が苛性ソーダ製造用電力の自家発電に使用する石炭及び塩製造業者が一定の塩製造用電力の自家発電に使用する石炭について、税関長の承認を受けて保税地域から引き取るときは、石油石炭税を軽減することとする。(租税特別措置法第90条の3の3、附則第44条関係)

      • 2 上記1の適用を受けた石炭について、特定の用途以外の用途に供し、又は用途以外の用途に供するために譲渡した者は、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処することとする。(租税特別措置法第90条の7関係)

    • (5) 特定の石油製品を特定の運送又は農林漁業の用に供した場合の石油石炭税の還付措置の創設

      • 1 平成24年10月1日から平成26年3月31日までの間、内航海運業を営む者が内航運送の用に供する軽油又は重油、一般旅客定期航路事業を営む者が当該事業の用に供する一定の軽油又は重油、鉄道事業を営む者が一定の鉄道事業の用に供する軽油、国内定期航空運送事業を営む者が当該事業の用に供する航空機燃料及び農林漁業を営む者が農林漁業の用に供する軽油について、石油石炭税の一部を還付することとする。(租税特別措置法第90条の3の4、附則第45条関係)

      • 2 不正の行為により、上記1の還付を受け、又は受けようとした者は、10年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金に処し、又はこれを併科することとする。(租税特別措置法第90条の7関係)

    • (6) 次に掲げる租税特別措置の適用期限を当分の間延長することとする。

      • 1 輸入・国産石油化学製品製造用揮発油等に係る石油石炭税の免税・還付措置(租税特別措置法第90条の4、第90条の5関係)

      • 2 輸入特定石炭に係る石油石炭税の免税措置(租税特別措置法第90条の4の2関係)

      • 3 国産石油アスファルト等に係る石油石炭税の還付措置(租税特別措置法第90条の6の2関係)

    • (7) 輸入・国産農林漁業用A重油に係る石油石炭税の免税・還付措置の適用期限を2年延長することとする。(租税特別措置法第90条の4、第90条の6関係)

    • (8) 沖縄発電用特定石炭に係る石油石炭税の免税措置について、適用対象に沖縄県において発電の用に供する液化天然ガスを追加した上、その適用期限を3年延長することとする。(租税特別措置法第90条の4の3関係)

    • (9) 沖縄路線航空機に積み込まれる航空機燃料に係る航空機燃料税の税率の特例措置について、適用対象に宮古島、石垣島又は久米島と沖縄以外の本邦の地域との間を航行する航空機に積み込まれる航空機燃料を追加した上、その適用期限を2年延長することとする。(租税特別措置法第90条の8の2関係)

    • (10) 自動車重量税の税率の特例について、当分の間の措置として、次の措置を講ずることとする。(租税特別措置法第90条の11、第90条の11の2、第90条の11の3関係)

      • 1 燃費等の環境性能に関する一定の基準を満たしている検査自動車及び下記2の検査自動車以外の自動車について、一定の税率引下げを行う。

      • 2 新車新規登録から13年を経過した検査自動車について、改正前の税率を適用する。

    • (11) 燃費等の環境性能に関する一定の基準を満たしている検査自動車について平成24年5月1日から平成27年4月30日までの間に初めて自動車検査証の交付を受ける等の場合には、当該自動車検査証の交付等に係る自動車重量税を減免することとする。(租税特別措置法第90条の12関係)

    • (12) 一般乗合旅客自動車運送事業を経営する者が一定の路線定期運行の用に供する自動車のうち、その構造及び設備が高齢者、障害者等の移動上の利便性を特に向上させる一定の乗合自動車等について、平成24年5月1日から平成27年4月30日までの間に初めて自動車検査証の交付を受ける場合には、当該自動車検査証の交付に係る自動車重量税を免除することとする。(租税特別措置法第90条の13関係)

    • (13) 衝突に対する安全性の向上を図るための装置を装備した一定の貨物自動車について、平成24年5月1日から平成27年4月30日(一定の貨物自動車については平成26年10月31日)までの間に初めて自動車検査証の交付を受ける場合には、当該自動車検査証の交付に係る自動車重量税を軽減することとする。(租税特別措置法第90条の14関係)

  • 6 その他所要の税制の整備を行うこととする。

二 所得税法の一部改正(第2条関係)

  • 1 給与所得控除について、次のとおり見直しを行うこととする。(所得税法第28条、別表第2〜別表第5関係)

    • (1) その年中の給与等の収入金額が1,500万円を超える場合の給与所得控除額については、245万円の上限を設ける。

    (注)上記(1)の改正は、平成25年分以後の所得税について適用する。(附則第51条関係)

    • (2) 給与所得控除の見直しに伴い、給与所得の源泉徴収税額表(月額表及び日額表)、賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表及び年末調整等のための給与所得控除後の給与等の金額の表について、所要の整備を行う。

    (注)上記(2)の改正は、平成25年1月1日以後に支払うべき給与等について適用する。(附則第53条関係)

  • 2 給与所得者の特定支出の控除の特例について、次のとおり見直しを行うこととする。(所得税法第57条の2関係)

    • (1) その年中の特定支出の額の合計額が、次に掲げる場合の区分に応じそれぞれ次に定める金額を超える場合は、給与所得の金額の計算上、その超える部分の金額を給与所得控除額に加算する。

      • 1 その年中の給与等の収入金額が1,500万円以下である場合 その年中の給与所得控除額の2分の1に相当する金額

      • 2 その年中の給与等の収入金額が1,500万円を超える場合 125万円

    • (2) 特定支出の範囲に次に掲げる支出を追加する。

      • 1 職務の遂行に直接必要な弁護士、公認会計士、税理士などの資格取得費

      • 2 次に掲げる支出(当該支出の額の合計額が65万円を超える場合には、65万円までの支出に限る。)で、その支出がその者の職務の遂行に直接必要なものとして給与等の支払者により証明がされたもの

        • イ 書籍、定期刊行物その他の図書で職務に関連するもの及び制服、事務服その他の勤務場所において着用することが必要とされる衣服を購入するための支出

        • ロ 交際費、接待費その他の費用で、給与等の支払者の得意先、仕入先その他職務上関係のある者に対する接待、供応、贈答その他これらに類する行為のための支出

    (注)上記の改正は、平成25年分以後の所得税について適用する。(附則第52条関係)

  • 3 退職所得課税について、次のとおり見直しを行うこととする。(所得税法第30条、第201条、第203条関係)

    • (1) 特定役員退職手当等に係る退職所得の金額については、退職手当等の収入金額から退職所得控除額を控除した残額に相当する金額とする。

    • (2) 特定役員退職手当等とは、退職手当等のうち、役員等(次に掲げる者をいう。)としての勤続年数(以下「役員等勤続年数」という。)が5年以下である者が、退職手当等の支払をする者から当該役員等勤続年数に対応する退職手当等として支払を受けるものをいう。

      • 1 法人税法第2条第15号に規定する役員

      • 2 国会議員及び地方公共団体の議会の議員

      • 3 国家公務員及び地方公務員

      (注)上記(1)及び(2)の改正は、平成25年分以後の所得税について適用する。(附則第51条関係)

    • (3) 退職所得課税の見直しに伴い、退職手当等に係る源泉徴収税額の計算方法及び退職所得の受給に関する申告書の記載事項について、所要の整備を行う。

      (注)上記(3)の改正は、平成25年1月1日以後に支払うべき退職手当等及び同日以後に提出する申告書について適用する。(附則第54条関係)

  • 4 源泉徴収に係る所得税の納期の特例について、7月から12月までの間に支払った給与等及び退職手当等につき徴収した所得税の納期限を翌年1月20日(現行翌年1月10日)とする。(所得税法第216条関係)

    (注)上記の改正は、平成24年7月1日以後に支払うべき給与等及び退職手当等について適用する。(附則第55条関係)

  • 5 外国法人がその発行済株式等の100分の50以上を保有する内国法人の役員若しくは使用人である居住者又は外国法人の国内にある営業所等において勤務する当該外国法人の役員若しくは使用人である居住者が、これらの外国法人(以下「外国親会社等」という。)から付与された株式を無償又は有利な価額で取得することができる権利等に基づき当該外国親会社等から経済的利益の供与等を受けた場合には、当該内国法人又は営業所等の長は、外国親会社等の経済的利益の供与等に関する調書を、当該供与等を受けた日の属する年の翌年3月31日までに、税務署長に提出しなければならないこととする。(所得税法第228条の3の2関係)

    (注)上記の改正は、平成25年1月1日以後に提出すべき調書について適用する。(附則第56条関係)

  • 6 その他所要の規定の整備を行うこととする。

三 法人税法の一部改正(第3条関係)

適格退職年金契約について、平成24年4月1日において退職年金の給付を受けている者又は給付を受ける権利を有している者のみが当該契約に係る信託の受益者、保険金受取人又は共済金受取人となっていること等の一定の事実が生じている場合は、適格退職年金契約に係る法人税法その他租税に関する法令の規定を引き続き適用する措置を講ずることとする。(法人税法附則第20条関係)

四 相続税法の一部改正(第4条関係)

  • 1 相続税の連帯納付義務について、次に掲げる連帯納付義務者には連帯納付義務の履行を求めないこととする。(相続税法第34条関係)

    • (1) 相続税の申告書の提出期限等から5年を経過する日までに税務署長等が連帯納付義務者に対して相続税法第34条第6項の規定による通知を発していない場合における当該連帯納付義務者

    • (2) 納税義務者が延納の許可を受けた場合における当該納税義務者に係る連帯納付義務者

    • (3) 納税義務者の相続税について納税の猶予がされた場合における当該納税義務者に係る連帯納付義務者

    (注)上記の改正は平成24年4月1日以後に申告期限等が到来する相続税について適用する。ただし、同日において未納となっている相続税については、上記と同様の扱いとする。(附則第57条関係)

  • 2 相続税・贈与税の延納手続等について、災害その他やむを得ない理由が生じた場合には、申請者の準備期間又は税務署長の審査期間に国税通則法第11条の規定により申告期限等が延長された期間等を加算する等の措置を講ずることとする。(相続税法第39条、第42条関係)

    (注)上記の改正は平成24年4月1日以後に相続若しくは遺贈又は贈与により取得をする財産に係る相続税又は贈与税について適用する。(附則第58条関係)

  • 3 その他所要の規定の整備を行うこととする。

五 国税通則法の一部改正(第5条関係)

  • 1 税務行政執行共助条約等における徴収共助等に関する規定についての国内担保法の整備に伴い、猶予に係る国税につき差し押さえた財産があるときの担保の徴取及び滞納税額に相当する財産の差押え又は納付すべき税額に相当する担保の提供があった場合の延滞税の免除について、所要の整備を行うこととする。(国税通則法第46条、第63条関係)

    (注)上記の改正は、平成25年7月1日から施行する。(附則第1条関係)

  • 2 税務行政執行共助条約等における徴収共助等に関する規定についての国内担保法を整備する観点から、守秘義務違反に対する罰則の適用対象に、租税条約等の相手国等の租税の徴収に関する事務に従事している者又は従事していた者を加えることとする。(国税通則法第126条関係)

    (注)上記の改正は、平成25年7月1日以後にした違反行為について適用する。(附則第1条、第79条関係)

  • 3 その他所要の規定の整備を行うこととする。

六 国税徴収法の一部改正(第6条関係)

税務行政執行共助条約等における徴収共助等に関する規定についての国内担保法の整備に伴い、滞納者につき財産がないとき、所在及び財産がともに不明なとき等に認められる滞納処分の停止について、所要の整備を行うこととする。(国税徴収法第153条関係)

  • (注)上記の改正は、平成25年7月1日から施行する。(附則第1条関係)

七 租税条約等の実施に伴う所得税法、法人税法及び地方税法の特例等に関する法律の一部改正(第7条関係)

  • 税務行政執行共助条約等における徴収共助等に関する規定についての国内担保法を整備する観点から、次の措置を講ずることとする。(租税条約等の実施に伴う所得税法、法人税法及び地方税法の特例等に関する法律第11条〜第11条の3、第13条、附則第72条〜第78条関係)

    • (1) 相手国等の租税の徴収の共助に関する規定の整備

      • 1 租税条約等の規定に基づき当該租税条約等の相手国等から共助対象外国租税の徴収の共助又は保全の共助の要請があったときは、所轄国税局長等は、共助対象者が当該共助対象外国租税の額等について当該相手国等において争う機会を与えられていないと認められる場合などを除き、当該要請に係る共助の実施の決定(以下「共助実施決定」という。)をする。

      • 2 所轄国税局長等は、共助実施決定をしたときは、共助対象外国租税を徴収し、又は共助対象外国租税の徴収のための財産の保全をするものとする。

      • 3 共助対象外国租税を徴収する場合又は共助対象外国租税の徴収のための財産の保全をする場合には、共助対象外国租税、共助対象者及び共助実施決定並びに共助実施決定通知書については、租税条約等の定めるところによるほか、国税通則法及び国税徴収法の規定を準用する。この場合において、共助対象外国租税の徴収については国税徴収法における国税の優先権に関する規定は準用しないこととし、また、共助対象外国租税の徴収手続が民事執行手続又は倒産手続と競合した場合には、当該共助対象外国租税に優先配当されないよう所要の措置を講ずる。

      • 4 共助の要請があった相手国等から当該共助の中断事由が発生した旨の通知があった場合における当該共助の中断の決定及び当該決定の取消しに関する規定、共助の終了に関する規定並びに共助対象外国租税の額等は当該相手国等でのみ争訟の対象となる旨の規定等の整備を行う。

    • (2) 国税の徴収の共助に関する規定の整備

      我が国が租税条約等の規定に基づき当該租税条約等の相手国等に共助対象国税の徴収の共助又は保全の共助の要請をした場合における当該共助対象国税に係る国税の徴収権の時効の中断等、当該要請をした共助対象国税を相手国等が徴収した場合における当該共助対象国税に係る徴収の時期及び当該要請をした共助対象国税についての充当に関する規定等の整備を行う。

    • (3) 送達の共助に関する規定の整備

      • 1 税務署長は、租税条約等の規定に基づき当該租税条約等の相手国等から租税に関する文書の送達共助の要請があった場合には、国税通則法における書類の送達に関する規定に準じて送達する。

      • 2 税務署長等は、国税に関する法律に基づいて税務署長等が発する書類の送達を受けるべき者の住所等が租税条約等の相手国等にある場合には、国税通則法の規定による書類の送達のほか、当該租税条約等の規定に従って、当該相手国等の権限ある当局に嘱託して送達を行うことができる。

      (注)上記(1)から(3)までの改正は、平成25年7月1日から施行する。(附則第1条関係)

    • (4) 罰則について、次の措置を講ずる。

      • 1 共助対象外国租税の滞納処分に係る滞納処分免脱犯の創設

        共助対象者又はその財産を占有する第三者が共助対象外国租税の滞納処分の執行を免れる目的でその財産の隠蔽等をしたときは、これらの者等は、2年以下の懲役若しくは150万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。また、これらの者の相手方となった者等は、1年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

      • 2 共助対象外国租税の滞納処分のための財産調査に係る秩序犯の創設

        共助対象外国租税の滞納処分のための財産調査における徴収職員の質問に対して答弁をせず、若しくは偽りの陳述をした者等又は当該財産調査における検査を拒み、又は当該検査に関し偽りの記載をした帳簿書類の提示等をした者等は、6月以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

        (注)上記の改正は、平成25年7月1日以後にした違反行為について適用する。(附則第1条、第79条関係)

八 内国税の適正な課税の確保を図るための国外送金等に係る調書の提出等に関する法律の一部改正(第8条関係)

  • 国外財産調書の提出制度を次のとおり創設することとする。

    • (1) 国外財産調書の提出

      居住者は、その年の12月31日においてその価額の合計額が5,000万円を超える国外財産を有する場合には、当該国外財産の種類、数量及び価額その他必要な事項を記載した調書(以下「国外財産調書」という。)を、翌年の3月15日までに、所轄税務署長に提出しなければならない。(内国税の適正な課税の確保を図るための国外送金等に係る調書の提出等に関する法律第5条関係)

      (注)上記の改正は、平成26年1月1日以後に提出すべき国外財産調書について適用する。(附則第59条関係)

    • (2) 過少申告加算税等の特例

      国外財産に係る所得税又は相続税について修正申告等があった場合の過少申告加算税又は無申告加算税について、次の措置を講ずる。(内国税の適正な課税の確保を図るための国外送金等に係る調書の提出等に関する法律第6条関係)

      • 1 国外財産調書の提出がある場合の過少申告加算税等の軽減

        国外財産に係る所得税又は相続税について修正申告等があった場合において、提出された国外財産調書に当該修正申告等の基因となる国外財産についての記載があるときは、過少申告加算税又は無申告加算税の額は、通常課されるこれらの加算税額から当該過少申告加算税又は無申告加算税の額の計算の基礎となるべき税額(当該修正申告等の基因となる国外財産に係るものに限る。2において同じ。)の100分の5に相当する金額を控除した金額とする。

      • 2 国外財産調書の提出がない場合等の過少申告加算税等の加重

        国外財産に係る所得税について修正申告等があった場合において、国外財産調書の提出がないとき、又は提出された国外財産調書に当該修正申告等の基因となる国外財産についての記載がないとき(記載が不十分と認められるときを含む。)は、過少申告加算税又は無申告加算税の額は、通常課されるこれらの加算税額に、当該過少申告加算税又は無申告加算税の額の計算の基礎となるべき税額の100分の5に相当する金額を加算した金額とする。

      (注)上記の改正は、平成26年1月1日以後に提出すべき国外財産調書に係る国外財産に係る所得税又は相続税について適用する。(附則第60条関係)

    • (3) 故意の国外財産調書の不提出等に対する罰則規定を次のとおり設ける。(内国税の適正な課税の確保を図るための国外送金等に係る調書の提出等に関する法律第10条関係)

      • 1 国外財産調書に偽りの記載をして提出した者は、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

      • 2 正当な理由がなく国外財産調書を提出期限までに提出しなかった者は、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。ただし、情状により、その刑を免除することができることとする。

      (注)上記の改正は、平成27年1月1日以後の違反行為について適用する。(附則第1条、第79条関係)

    • (4) その他所要の規定の整備を行うこととする。

九 東日本大震災の被災者等に係る国税関係法律の臨時特例に関する法律(第9条関係)

  • 1 東日本大震災復興特別区域法に規定する特定地方公共団体との間に当該特定地方公共団体による完全支配関係がある内国法人が発行する利益連動債(地方公共団体が債務保証をしないものに限る。)については、振替社債等の利子等の課税の特例において非課税の対象とされる特定振替社債等に該当するものとすることとする。(東日本大震災の被災者等に係る国税関係法律の臨時特例に関する法律第10条関係)

  • 2 福島復興再生特別措置法の制定に伴い、次の措置を講ずることとする。

    • (1) 東日本大震災復興特別区域法の認定復興推進計画に基づき適用することができる次の制度について、その適用対象に、福島復興再生特別措置法の規定により課税の特例を含む復興推進計画の作成をすることができることとなる福島県の地方公共団体が認定を受けた復興推進計画に基づくものを加えることとする。また、1のうち即時償却ができる措置については、平成28年3月31日まで適用を受けることができることとする。(東日本大震災の被災者等に係る国税関係法律の臨時特例に関する法律第10条の2、第10条の3、第10条の5、第17条の2、第17条の3、第17条の5、第18条の3、第18条の4、第25条の2、第25条の3、第25条の5、第26条の3、第26条の4関係)

      • 1 復興産業集積区域等において機械等を取得した場合の特別償却又は特別税額控除制度

      • 2 復興産業集積区域において被災雇用者等を雇用した場合の特別税額控除制度

      • 3 復興産業集積区域における開発研究用資産の特別償却制度等

      • 4 再投資等準備金制度

      • 5 再投資設備等を取得した場合の特別償却制度

    • (2) 避難解除区域において機械等を取得した場合の特別償却又は特別税額控除制度の創設

      福島復興再生特別措置法の規定により福島県知事の確認を受けた事業者が、避難解除区域に係る避難等指示が解除された日から同日以後5年を経過する日までの間に特定機械装置等の取得等をして、その避難解除区域内においてその事業の用(貸付けの用を除き、従業者の居住の用を含む。)に供した場合には、その特定機械装置等の取得価額から普通償却限度額を控除した金額(建物等及び構築物については、取得価額の100分の25相当額)の特別償却と取得価額の100分の15(建物等及び構築物については、100分の8)相当額の特別税額控除との選択適用ができることとする。ただし、特別税額控除額については当期の税額の100分の20相当額を限度とし、控除限度超過額については4年間の繰越しができる。なお、上記(1)1、(1)2及び(1)4の制度の適用を受ける事業年度においては、この制度を適用しない。(東日本大震災の被災者等に係る国税関係法律の臨時特例に関する法律第10条の2の2、第17条の2の2、第25条の2の2関係)

      (注)避難解除区域に係る避難等指示が解除された日が福島復興再生特別措置法の施行の日前である場合には、その避難解除区域については、同法の施行の日以後5年を経過する日までに取得等をした特定機械装置等を対象とする経過措置を講ずる。(附則第61条、第63条、第65条関係)

    • (3) 避難解除区域において避難対象雇用者等を雇用した場合の特別税額控除制度の創設

      避難解除区域に係る避難等指示が解除された日から同日以後3年を経過する日までの間に福島復興再生特別措置法の規定により福島県知事の確認を受けた事業者が、その確認を受けた日から同日以後5年を経過する日までの期間(以下「適用期間」という。)内の日を含む各事業年度の適用期間内において、その避難解除区域内に所在する事業所に勤務する避難対象雇用者等に対して給与等を支給する場合には、その支給する給与等の額のうちその各事業年度の所得の金額の計算上損金の額に算入されるものの100分の20相当額の特別税額控除ができることとする。ただし、当期の税額の100分の20相当額を限度とする。なお、上記(1)1、(1)2、(1)4及び(2)の制度並びに租税特別措置法の雇用者の数が増加した場合の特別税額控除制度の適用を受ける事業年度においては、この制度を適用しない。(東日本大震災の被災者等に係る国税関係法律の臨時特例に関する法律第10条の3の2、第17条の3の2、第25条の3の2関係)

  • 3 株式会社東日本大震災事業者再生支援機構による買取決定に係る債権又は産業復興機構の組合財産である債権の債務者である法人について債務処理に関する計画が策定されたことにより、その法人が株式会社東日本大震災事業者再生支援機構又は産業復興機構からこれらの債権につき債務の免除等を受けた場合には、期限切れの欠損金の損金算入制度の適用ができることとする。(東日本大震災の被災者等に係る国税関係法律の臨時特例に関する法律第17条、第25条関係)

  • 4 東日本大震災の被災者が直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税措置について、非課税限度額(現行 1,000万円)を次のとおり拡充した上、その適用期限を平成26年12月31日まで延長することとする。(東日本大震災の被災者等に係る国税関係法律の臨時特例に関する法律第38条の2関係)

    • (1) 住宅取得等資金を充てて新築等をした住宅用の家屋が省エネルギー性・耐震性を備えた良質な住宅用の家屋である場合 1,500万円

    • (2) 住宅取得等資金を充てて新築等をした住宅用の家屋が上記(1)の住宅用の家屋以外の住宅用の家屋である場合 1,000万円

    (注)上記の改正は、平成24年1月1日以後に贈与により取得をする住宅取得等資金に係る贈与税について適用する。(附則第66条関係)

  • 5 信託会社等が、平成24年4月1日から平成28年3月31日までの間に、東日本大震災により相当な損害を受けた地域の地方公共団体との信託契約に基づき一定の建築物の建築をする場合には、当該建築物及びその敷地の用に供される土地の信託の登記については、当該建築物内に存する公用又は公共の用に供される部分に対応する登録免許税を免税とする措置を講ずることとする。(東日本大震災の被災者等に係る国税関係法律の臨時特例に関する法律第40条の5関係)

  • 6 株式会社商工組合中央金庫が受ける抵当権の設定登記等の税率の特例について、東日本大震災の被災者を対象として行われる資金の貸付け等に係る抵当権の設定登記等に対する軽減税率の適用期限を3年延長することとする。(東日本大震災の被災者等に係る国税関係法律の臨時特例に関する法律第41条の4関係)

  • 7 その他所要の規定の整備を行うこととする。

十 施行期日

  • この法律は、別段の定めがあるものを除き、平成24年4月1日から施行することとする。(附則第1条関係)

財務省の政策