「国際通貨基金及び国際復興開発銀行への加盟に伴う措置に関する法律等の一部を改正する法律案」について
平成23年1月
財務省
1.法律案の趣旨
◯ 国際通貨基金(IMF)、国際復興開発銀行(IBRD)、国際金融公社(IFC)及び国際開発協会(IDA)を中心とする国際金融機関は、2008年からの世界金融・経済危機に対応し、G20サミット等からの要請も踏まえ融資を拡大するなど、大きな役割を果たしてきた。
◯ これらの国際金融機関が早急に資金基盤を充実させ、世界金融・経済の安定に寄与できるよう、2010年にIMF、IBRD、IFC及びIDA各機関において増資に合意。同時に、IMF、IBRD及びIFCにおいては、途上国・新興国の発言権を強化するため、出資シェアの変更等に合意。
◯ 本法律案は、上記4機関の増資に伴い、我が国がこれらの機関に対して追加出資を行い得るよう所要の措置を講ずるものである。
2.概要
(1) 国際通貨基金及び国際復興開発銀行への加盟に伴う措置に関する法律の一部改正
IMFへの出資額を定めている規定について、同出資額の上限を156億2,850万特別引出権(約2兆円)に相当する金額から308億2,050万特別引出権(約4兆円)に相当する金額に引き上げる(注1)。
IBRDに対し、38億4,440万協定ドル(約4,100億円(注2))の範囲内で、新たに出資を行うことを政府に対して授権する規定を追加する。
(注1) IMFに対する出資は、必要に応じてIMFとの間で本邦通貨の供給・回収等を外国為替資金特別会計の負担において行うものであり、一般会計の負担を要しない。
(注2) 実際の払込み必要額は約250億円。残額は、IBRDが債務不履行になるという極めて例外的な場合(これまで前例なし)にのみ払込み義務が生ずる資本。
(2) 国際金融公社への加盟に伴う措置に関する法律の一部改正
IFCに対し、2,136万合衆国ドル(約19億円)の範囲内で、新たに出資を行うことを政府に対して授権する規定を追加する。
(3) 国際開発協会への加盟に伴う措置に関する法律の一部改正
IDAに対し、3,345億8,422万円の範囲内で、新たに出資を行うことを政府に対して授権する規定を追加する。
3.法律案の施行日
公布の日